• 【お知らせ】JBC4競走について、本ブロマガで全頭解説を行います

    2020-10-29 21:00

    11月3日に行われるJBC(ジャパン・ブリーディングファームズ・カップ)まで、1週間を切りました。今年から2歳カテゴリーとして「JBC2歳優駿」が創設され、また同競走が行われる門別競馬場と既存3競走を行う大井競馬場による、史上初の2場開催となります。

    本ブロマガではこれまで、ダート競馬の最高峰を決める1日として総力を結集してお伝えしておりましたが、ご存知のように現在は予想を行っておりません。一方で何らかの形でJBC当日に関わる情報を提供しようと模索しておりましたが、今回行われるJBC4競走について、全頭解説の記事を掲載することにいたしました。


    全頭解説の記事は、レース前日となる2日に、発走時刻順に1レースごとに掲載します。新たな時代を迎えたJBCがこれまで以上に皆様に注目されるために、この記事が少しでも寄与できれば幸いです。


    ★JBC当日に関する情報

    ・JBC各競走のタイムテーブルについて

    大井8レース JBCレディスクラシック(16:30発走)
    大井9レース JBCスプリント(17:10発走)
    門別9レース JBC2歳優駿(17:50発走)
    大井10レース JBCクラシック(18:30発走)

    なおネット投票サイトによる投票開始は、10時を予定しています。

    ・SPAT4トリプル馬単について

    大井競馬はJBC3競走が行われる8~10レースが対象となります。通常のラスト3レースではないので、ご注意ください。またJBC2歳優駿が行われる門別競馬は、JBC2歳優駿が行われる9レースを1レース目として、ラスト3レース(9~11レース)が対象となります。

    ・JBC当日の中継について(通常と違うもののみ紹介)

    当日の大井競馬全レース&JBC2歳優駿の中継「TOKYOMX」に加え、11月3日から大井競馬の重賞開催日に放送を開始するスポーツ配信チャンネル「DAZN(ダゾーン)」でも行います。またJBC4競走は、昨年に引き続き「BSフジ」でも中継されます。

    ・場外発売について

    JBCレディスクラシックの発走前に発売業務を終了する施設や、レース映像等を流さない施設もあります。詳細は下記に紹介する公式サイトをご確認ください。

    JBC公式サイト当該ページ 
    https://www.keiba.go.jp/jbc2020/release/
    大井競馬公式サイト当該ページ 
    https://www.tokyocitykeiba.com/news/wp-content/uploads/sites/2/2020/10/2a4eb3063c9d2b877fc1280db14e815e.pdf


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  • JBCクラシック概況-休み明けで向かう帝王賞上位組に、新興勢力は付け入るスキがあるのか

    2020-10-18 12:00

    近年のJBCクラシックは、ここを秋初戦として後の統一GⅠロードを歩む馬が多い。それでも例年は“Road to JBC”の日本TV盃及びマイルチャンピオンシップ南部杯から始動する既成勢力がいたが、今年の日本TV盃は統一GⅠ優勝馬が不在。マイルチャンピオンシップ南部杯も例年以上にマイラー色の強いメンバー構成だったため、前哨戦として参考となるか微妙な状況になった。そのためここでは出走が見込まれる馬を探ることにするが、その前にマイルチャンピオンシップ南部杯を振り返っておきたい

    <日本レコードの高速決着を制したのは、昨年2着だったアルクトス>

    レースは好スタートを切ったパンプキンズが先頭に立ったが、400mほど行ったところでインティモズアスコットが交わし、馬群を先導。これから少し離れたところにアルクトスモジアナフレイバーが、更にこれをマークする格好でワイドファラオゴールドドリームが追走したが、前半1000mは記録が残る2010年以降では最速となる57.3秒という、ハイペースが刻まれていた。

    このペースにもかかわらず、勝ったアルクトス3コーナーから前を捕まえに行った。するとインティがここで失速し、4コーナーでは粘るモズアスコットに並びかけると、ここから2頭の激しい競り合いが始まった。この競り合いは残り100m付近でモズアスコットが1馬身ほど突き放したが、アルクトスはそこから再び迫り、ゴール直前でクビ差逆転。昨年2着の雪辱を果たすとともに、1分32秒7という日本レコードでオーロパークの1マイルを駆け抜けたのである。

    昨年2着に終わった際、私はアルクトスに対してリベンジできるのではと指摘したものの、この1年は結果を残せずにいた。それでも8月にエルムSを使っていた順調度と、盛岡コースに対する相性の良さ。それにこの舞台に向けてきっちり仕上げられたことが噛み合い、統一GⅠタイトルを手にすることができた。この勝利をきっかけに勝ち続ける馬になるとは思わないが、今後もマイル戦線で主役級を張る存在になると思っている。

    2着モズアスコットはこういう高速戦でないと、ダートでは結果を残せないことが改めてわかった1戦。ただ今回は、それ故か積極的なレースをし過ぎてしまい、最後まで粘れなかったという部分もある。これからもダートをメインに使うことはないはずで、今回のような条件が揃った舞台だけを選択してくる可能性が高いはず。それで簡単にタイトルを積み重ねられるダート競馬界ではないけれど。

    昨年4着だったモジアナフレイバーは、好位追走から4コーナーで前を行く2頭に迫ったが、そこから詰まりそうで差が詰まらなかった。結局3着と、昨年より1つ着順を上げたものの、積年の課題であるラスト1ハロンでもう一押しする末脚は、今回も見られず仕舞い。それならそれで、別の戦い方もある気がしているが。

    前年覇者のサンライズノヴァは、中団から最後良く追い込んできたが、4着止まり。前が止まらなかった展開もあったが、昨年手綱を取った吉原寛人騎手と今回コンビを組んだ松若風馬騎手の差が如実に出た部分も。あと7着ワイドファラオは、外枠を引いたために控える競馬を選択したが、やはり逃げてこその馬。もう少し意欲的な競馬を見たかった

    <JBCクラシックの有力どころは、帝王賞からの直行組>

    さてJBCクラシックの動向だが、マイルチャンピオンシップ南部杯に出走した中央勢で向かう可能性があるとすれば、帝王賞にも出走していたワイドファラオだけだろう。他の各馬はマイル以下の路線を選択するか、スキップしてチャンピオンズCに向かうとのこと。そのため中央勢は、春シーズンからの直行組が主力を占めることになると予想される。

    中でも注目は帝王賞出走組。ここを制して国内無敗を堅持したクリソベリルに、2着だったオメガパフュームと3着のチュウワウィザードが、揃って秋初戦にJBCクラシックを予定している。もちろん注目は、帝王賞で有無を言わせぬ国内ダート界の頂点に立ったクリソベリルで、昨年は浦和コースを嫌ってスキップしたが、今年は満を持しての参戦このタイトルを手にして、その座をより強固なものにしたいはずである。

    またオメガパフュームは、過去2年続けて2着に終わっている舞台。こちらも最も得意とする大井コースで、悲願のタイトル奪取を目指すことになる。また連覇が多いレースということを考えれば、前年覇者のチュウワウィザードが連覇なるかも注目点だ。どちらも年下に簡単にタイトルを譲れないはずで、主力はこの3頭が形成することになるはずだ。

    この3頭以外で参戦すれば注目される存在となれば、マーキュリーCと白山大賞典を連勝したマスターフェンサーだろう。昨年アメリカに長期遠征をした関係で、国内での出世が遅れてしまったが、それを埋めるような実績をようやく作ってきた。ただし7頭の出走枠に入れるか微妙なところで、出られれば既成勢力にとって厄介な存在になりそうだ。

    このほか、日本TV盃を統一グレード初参戦で制したロードブレスは、ここまでダートで6戦5勝と底を見せていないが、現在の情報によるとJBCクラシックへの参戦は消極的。フェブラリーSとかしわ記念でともに2着に入ったケイティブレイブも、動静が伝わってこない。むしろ今年のジャパンダートダービーを制したダノンファラオなど、日本TV盃敗戦組が残る枠に加わる可能性が高いと考えている。

    片や地方勢は希望的観測の話がメインになるが、基本は南関東からどれだけ有力馬が顔を揃えるかだろう。まず南関東生え抜きから話をすれば、注目はマイルチャンピオンシップ南部杯で3着だったモジアナフレイバーの動向だろう。昨年はJBCクラシックをスキップしたが、地元大井コースとなれば参戦する可能性は十分あり、盛り上げ役としても期待したいところだ。また日本TV盃では4着だったミューチャリーも、統一グレードでは前線止まりが続くも、素質はヒケを取らない。出れば通用して不思議のない存在だ。

    一方で中央から南関東に移籍した馬でまず名前が挙がるのが、今年の帝王賞で地方馬再先着だったノンコノユメだ。秋になって出走はないが、大井2000m戦では現状大きく崩れていないため、出れば地方勢の大将格になるだろう。しかし東京記念を圧勝した歴代覇者のサウンドトゥルーは、昨年の帝王賞以降統一GⅠに出走していない。出てほしい1頭だが、この舞台も避ける可能性を感じている。

    この他では今年の大井記念を制し、前走日本TV盃でも3着に入ったストライクイーグルや、昨年JBCクラシックで3着のセンチュリオン。これを10月12日に川崎で行われたOP特別で破ったアングライフェンといった元中央勢が、南関東では有力どころとなる。あと昨年ホッカイドウ競馬の3歳3冠を達成したリンゾウチャネルが、南関東に移籍した今年、東京記念3着など距離にメドを立てている。この馬の雄姿も見てみたいものだ。(18日13:30追記・リンゾウチャネルは21日の埼玉新聞栄冠賞に出走)

    南関東以外では、層の厚いホッカイドウ競馬勢は、2日後に道営記念があるため参戦は期待薄。むしろ実績はあっても道営記念では厳しいと思う馬が、こちらに向かうかも知れない。岩手からはマーキュリーCで3着だったランガディアが、手を挙げれば選定されると思うが、前走で地元の芝を使ったローテーションを考えると参戦は微妙かも。中長距離路線の主力は1ヶ月後の園田金盃を目指す兵庫勢も、姿を見ることはなさそうである。

    最終的には中央勢vs南関東勢という図式になるだろうが、この路線の現時点における最強メンバーに近い顔触れが揃うことに間違いないだろう。しかし休み明けでこの舞台を目指す馬が多いため、結果を左右するのは中間の調整過程になるかもしれない。裏を返せば、新興勢力に付け入るスキがあるとすれば、既成勢力がそこに不安を覚えた時。日々の調整過程などあらゆる情報を手にした上で、当日に栄光を手にする馬を推理したいところである。


  • JBCレディスクラシック概況-彗星のように現れたマルシュロレーヌは、女王の座も射止めるのか

    2020-10-13 22:30

    10月8日に行われたレディスプレリュードは、衝撃的な結果が待っていた。統一グレードタイトルを持つ中央勢3頭を、これがダート2戦目のマルシュロレーヌがまとめて差し切ってしまったからだ。ここしばらく絶対的な存在がいなかった牝馬戦線だったが、流れが変わる分水嶺になるのだろうか。

    <異次元の末脚で常連組をねじ伏せたマルシュロレーヌ>

    ここでもレースの振り返りから始めるが、絶対的な逃げ馬がいないメンバー構成の中、逃げたのは好スタートを切ったアッキー。これに乗る形でマドラスチェックプリンシアコメータが外から並びかけ、これらを見る格好になったレーヌブランシュも、先行グループに加わっていた。

    勝ったマルシュロレーヌは、その先行グループから少し離れた第2グループの先頭付近で進めると、3コーナー手前から差を詰めに行く。そして4コーナーで先行グループに追いつくと、逃げたアッキーを交わして先頭に立っていたマドラスチェックを、残り200mを切ったところで大外から一気に交わし、あとは突き放す一方。2着マドラスチェックに3馬身差をつける圧勝劇で、大舞台の切符をつかんだのである。

    とにかくこの1戦はマルシュロレーヌの末脚に尽きる。決して先行していた実績馬が止まった訳ではなかったが、ただ1頭上り3ハロン36.8秒という破格の末脚を繰り出した走りは、ただただ強烈。思えば初めてダート戦に登場した前走小倉1700m戦でも、上り3ハロン35.0秒という驚異的な数字をマーク。この切れ足を発揮できる展開なら、牡馬相手でも通用する次元かもしれない。

    これに敗れた実績組は、2着マドラスチェックは休み明けの前走から馬体が絞れたことで、動きが一変。マルシュロレーヌの切れ味に屈したものの、まともなら完勝といえる内容だった。3着プリンシアコメータは最後思ったほど伸びなかったが、この馬には1分52秒1という勝ちタイムは速すぎた嫌いも。これは4着に終わったレーヌブランシュにもいえそうだが、こちらは現状における力の差ともいえる。

    地方勢は再先着の5着にサラーブが入ったが、道中マルシュロレーヌと同じ位置にいて1.7秒差は、力の差といわざるを得ない。また8着に終わったマルカンセンサーは、笹川翼騎手へのスイッチがいい方に出なかったという印象。かろうじて中身を感じたのは、4角まで先頭を守った6着のアッキーだが、これも徹底先行型不在のメンバー構成に助けられたものである。

    <本番でカギを握る、レディスプレリュードで不在だったフロントランナー>

    浦和1400mで行われた昨年こそ、短距離路線を歩んだ2頭で決着したが、それまでは全てレディスプレリュード4着以内の馬から女王が誕生していた。ただし第4回以降は連勝した馬はおらず、必ずしも前哨戦通りにいかないのがJBCレディスクラシックの傾向である。

    その意味でカギを握るのは、レディスプレリュードでは不在だった徹底先行タイプだ。中でも今年のマリーンCを逃げ切ったサルサディオーネは、前走に牡馬相手の日本TV盃を選択。ところが中央勢が玉砕覚悟で競り潰しに来た結果、前半3ハロン33.8秒という猛ラップになって9着に沈んだが、脅威を与えるに十分な逃げ足だったと思っている。

    つまりケンカしにいけば自らも苦しくなってしまうし、さりとて楽に逃がすと捕まえるのが困難になる。またマルシュロレーヌについていえば、ダートの2戦で見事な切れ味を披露したとはいえ、どちらも前が止まらない流れでのもの。まだ経験値は低いだけに、今までと違う展開に戸惑い、過去2戦と同様の走りができない可能性も十分ある。それだけサルサディオーネの動向は、レースに大きな影響を及ぼすと考えている。

    この他、レディスプレリュードに出なかった中央勢では、スパーキングレディーCを連覇したファッショニスタだろう。距離的にギリギリ感はあるものの、一昨年のJBCレディスクラシック3着に、昨年のレディスプレリュード2着があるなら問題ない。休み明けでも仕上げてくれば、レディスプレリュード出走組と互角に戦えるはずだ。なおマリーンCとブリーダーズゴールドCで2着に入ったメモリーコウは、故障のため断念している。

    今年のJBCレディスクラシックは、マルシュロレーヌを巡る争いになるのは避けられそうもない。ただし前走のパフォーマンスだけを見て1強ムードを作る必要は、どこにもないだろう。ここに地方生え抜きで勝負になりそうな馬の参戦が望めないのが少々残念だが、白熱した戦いの末に手にした女王が、誰からも称賛される存在になってほしいと願っている。