「兵庫チャンピオンシップ」戦評-テーオーエナジーは“見えない敵”を視界にとらえているのか
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「兵庫チャンピオンシップ」戦評-テーオーエナジーは“見えない敵”を視界にとらえているのか

2018-05-08 20:00
    スタートからビッグスモーキーメイショウヒサカタが積極的に先行すると、地方勢は全くついていけず、1周目を終える頃には早くも前は中央勢で固まった。その後も中央勢はペースを緩めることはなく、2周目3コーナーでは早くも激しい火花が散る競り合いがスタート。その中で最も勢いがあったのが、道中は4番手で進めたテーオーエナジーだった。4コーナーで先頭に追い付いた勢いで、最後の直線であっさり前を交わすと、最後は抑える余裕も。結局2着ビッグスモーキー5馬身差をつける圧勝で、出世レースを制することになった。

    テーオーエナジーは好スタートを切りながら直後にトモを落とし、位置取りを下げてしまったが、じっくり戦うにはかえって良かった。ゴーサインが出てから加速がつくまで若干時間はかかったが、勢いがついてからの脚色は1頭だけ違っていた2分ジャストの勝ちタイムも優秀で、歴代覇者に匹敵する素材を示したとは考えている。
    ただし現3歳世代を牽引しているのは、全日本2歳優駿で1-2着を占めたルヴァンスレーヴドンフォルティスであることは、疑いようのない事実。2着ビッグスモーキーが全日本2歳優駿でルヴァンスレーヴにつけられた差も約5馬身だったので、それに匹敵する可能性は認めても、この1戦だけで追いつき・追い越したとするのは失礼だ。メンバー構成を見ても、2強に次ぐグループから抜け出したと評するのが限界ではないだろうか。


    逃げて2着に終わったビッグスモーキーは、テーオーエナジーには抵抗できなかったが、後続を封じた内容は悪くなかった。ただし地方の馬場と強豪相手にもまれた経験値で、他馬を上回っていた事実もある。この馬自身に成長の余地がないとは言わないが、1度結果が出ない場面に遭遇すると、そのまま消えていきそうな危惧を感じた1戦だった。

    3着キャベンディッシュは、スタート直後に勢いがつかなかったが、コーナーで内を捌いて2番手に。そこでカカリ加減に脚を使った分だけ、最後の末脚に影響した可能性がある。これまでも序盤に置かれてから向正面まくりで結果を残してきた馬なので、スムーズに先行できれば、もう少し戦えるようになるかもしれない。

    4着ワークアンドラブは、中央勢の先行集団に追いつくまでに時間がかかったし、追いついた時には既に前は競り合いが始まっていた。要は流れに乗れなかった結果で、これはストレートに力の差と捉えていいだろう。

    メイショウヒサカタは好位でレースを進めたものの、勝負所で一杯になり5着。明らかにこの距離は長かったが、短距離に専念できると前向きに捉えるために、必要な敗戦だったかもしれない。

    地方勢は元中央のクリノヒビキが最先着の6着だったが、これでも5着と7馬身差。菊水賞を制したアゼツライトは更に2秒離されており、かねてから指摘していた世代レベルの低さが証明された。ただ昨年のマジックカーペットに続き、今年も世代ナンバー1と評されたコーナスフロリダが名を連ねなかったように、地元のトップが回避し続ける姿はどうなのか。更におらが街のダービーに高いステイタスがある現状では、他地区の実力馬が参戦する可能性もない。ダート競馬全体を見渡せば重要な1戦でも、このレースが現状のままで良いのか、考えなければいけない時期を迎えたのではないだろうか。

    (詳細なレース結果は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)


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