「ブリーダーズゴールド」戦評-極悪馬場も味方につけてタイトル奪取のラビットラン。その勝利は牝馬戦線に地殻変動をもたらすか
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「ブリーダーズゴールド」戦評-極悪馬場も味方につけてタイトル奪取のラビットラン。その勝利は牝馬戦線に地殻変動をもたらすか

2018-08-25 10:00
    レース2日前の14日から断続的に降り続いた雨によって、コースは水が浮く不良馬場になっていた。この影響で速い時計が出る馬場になり、高速戦に対応できる馬と、先行力のある馬が有利な舞台に。結果的にその利があった2頭で決着したが、勝ったのは逃げたプリンシアコメータを、4番手から追い上げたラビットラン。4コーナーで内を突いて差し切ると、そのまま2着プリンシアコメータを4馬身千切り、統一グレード初制覇を飾ることとなった。

    勝ったラビットランは3歳時に芝のローズSを制していたが、デビュー戦はダートで圧勝していた馬。一般的なダート転向組とは違う経歴を持っていたが、こういう経歴の馬にとって、時計の速いダートはより有利に働いただろう。それでも逃げ馬が止まらなかった流れを、4番手からのロングスパートで突き抜けた走りは恐れ入る。馬場状態という追い風はあったものの、ダート適正の高さも十分に示した勝利だった。
    ところで前走スパーキングレディーC3着時に、ダートなら短い方が良いかもと記したが、真逆な舞台で結果を出した。だが振り返れば前走2着のオウケンビリーヴが、前日にあったクラスターCを制したのだから、相手も強くて捉えられなかったということか。今回の結果を受けて、それが誤りだったことを認めた上で、この勝利が牝馬戦線に地殻変動をもたらす可能性があると、改めて位置付けたい。なおこの後について、JBCレディスクラシックに直行するという情報に接している。強い相手に通用するのは芝という印象は変わらないが、結果が出なくなるまではダートにこだわって悪くないだろう。


    2着に終わったプリンシアコメータは、久しぶりに逃げる競馬。ラビットランには並ぶ間もなく交わされてしまったが、それ以外の後続には影を踏ませず、力を発揮できた1戦だった。この馬も不良馬場になったことは有利だったが、逃げずに結果を残せない競馬が続いていたので、逃げてこその馬と再確認できたことの方が大きい。これからもフロントランナーとしてレースを作る立場を担いながら、チャンスを伺うことになるだろう。

    断然人気を集めたクイーンマンボは、プリンシアコメータらが形成した先頭グループから離れた、第2グループの先頭から。ここから追い上げようにも、前との差を詰めることができず、3着に終わってしまった。前が止まらない馬場傾向に加え、逃げ馬を捉えられないという課題が出てきた現状では、さすがに後ろ過ぎ。3ヶ月ぶりで10キロ減った馬体重から、状態面に問題を抱えていた可能性はあるが、それでも想像以上の崩れ方だった。
    思えば昨年のJBCレディスクラシックを直前に回避してから、ここまで勝利がない。平安Sで牡馬一線級相手に互角の戦いをしたほどなので、能力的には一歩抜けているのだろうが、とにかく流れが良くない。少なくとも復帰した頃にあった1強ムードは、一旦否定すべきと考えている。


    新興勢力として期待を集めたフォンターナリリーは、2番手につけたものの勝負所でついていけなくなり、結局4着。馬場傾向を踏まえれば前に行ったことは悪くなかったが、それに馬自身が慣れていなかった印象。それでもこの着順なら目処を立てたとみており、特殊ではない馬場でじっくり構えた時に、どんな競馬が出来るのかを改めて見たいものである。

    5着ハービンマオは、ついていけない馬を交わしていったら、掲示板まで届いたという結果。この馬レベルでここまで戦えるなら3歳馬のレベルは高いと考えて良さそうだが、一方で有力どころの地元勢が、積極的な競馬から大きく崩れたことで浮上したという側面もある。その視点でいえば地方馬、とりわけ地元勢にとって力を発揮しにくい馬場になったことは無念だったはず。できることなら統一グレードをはじめ、他地区への遠征によってそれを晴らす姿勢を見たいものである。

    (詳細なレース結果は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)


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