「兵庫ジュニアグランプリ」戦評-直線一気で突き抜けたデルマルーヴル! 期待される、歴代覇者と違う可能性
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「兵庫ジュニアグランプリ」戦評-直線一気で突き抜けたデルマルーヴル! 期待される、歴代覇者と違う可能性

2018-12-03 21:00
    ホッカイドウ競馬から参戦したリンゾウチャネルの逃げで始まったこのレース。その直後には中央勢と他地区からの遠征馬8頭が狭い範囲で密集し、入れ替わりの激しいせめぎ合いを演じていた。どの馬が抜け出してもおかしくない雰囲気の中、最後の直線で大外から突き抜けたのがデルマルーヴル。一歩先に抜け出したオルトグラフを直線半ばで捉えると、最後は4馬身差をつける圧勝で、統一グレードタイトルを獲得した。

    勝ったデルマルーヴルはスタートで隣の馬に外へ張られたことも関係し、1コーナーでは8頭で形成した集団の最後方。しかし激しくせめぎ合う他馬をよそに、高みの見物をするかのような抜群の手応えで1頭1頭交わしていくと、4コーナーではどこから抜け出そうかという位置まで上昇。最後の直線でも目一杯走っていないのにアッサリと抜け出してしまい、この馬の強さばかりが際立つ結果となった。
    1400mで行われるこの1戦は早熟性やスピード能力を問われる傾向にあり、4頭いる古馬統一グレードを制した歴代覇者も、全て1400m以下だった。しかしデルマルーヴルは完成された印象はないし、スピードで圧倒した訳でもない。そう考えれば目先の全日本2歳優駿のみならず、距離が延びても世代のトップを争えるような、歴代覇者と違う成長を望めるのではないか。現3歳世代に対し“黄金世代”と評しているが、後に続く2歳世代からも、楽しみな馬が出てきたと感じている。


    2着に入ったオルトグラフは、終始前を射程圏に入れながらの競馬。満を持して4コーナーで先頭に立つまでは完璧だったが、デルマルーヴルの末脚に抵抗できなかったのは現時点における力の差。ただしこれは牡馬と牝馬の差という部分もあり、牝馬同士ならトップクラスを目指せるだけの地力は示した。いわゆる“相手が悪かった”という敗戦で、こちらも今後の成長が楽しみである。

    デンバーテソーロは序盤好位にいたはずなのに、徐々にポジションを落とし、4コーナーではデルマルーヴルの後ろ。最後の直線で後を追うように追い込んできたが、3着が精一杯だった。エーデルワイス賞もレースセンスの差で敗れた印象はあったが、今回も形は違うが似たような印象が。改めて課題が明確になった1戦と映った。

    地方馬最先着の4着となったトーセンガーネットは、最後の直線で内に潜り込めた分だけリンゾウチャネルを捉えたもの。相手が強くなっても崩れなかったことは収穫だが、差す競馬で勝ったことはないので、現状ではこれが精一杯。地方馬同士で差して勝てるようにならないと、ここで止まる可能性もあるだろう。

    期待したリンゾウチャネルは馬なりの逃げから4コーナーまで踏ん張ったが、最後は5着。当日は逃げ馬不利の傾向にあり、行きたい馬がいれば行かせたかった雰囲気もあったので、スピードの絶対値が高いことが仇になった部分も。それでも今日のデルマルーヴルには歯が立たなかったと思うが、他馬に行かせる競馬でどこまで戦えるか、見たい気持ちは残った。

    最後に地元勢に触れたいが、4頭が後方で別のレースをして、結果も下位を独占。これは有力どころが相前後する時期に組まれた認定競走に回ったためで、認定競走の組み方などを再検討しなければ、来年以降も同じ姿を見ることになる。今のままで本当に兵庫県競馬がレベルアップしていくのか、今一度考えてほしいものだ。

    (詳細なレース結果は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)


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