「名古屋グランプリ」戦評-これは“遅れてきた大物”か。3歳馬チュウワウィザードが統一グレード初参戦で実力馬撃破
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

「名古屋グランプリ」戦評-これは“遅れてきた大物”か。3歳馬チュウワウィザードが統一グレード初参戦で実力馬撃破

2019-01-07 06:00
    2周目の3コーナーから人気を集めた中央勢3頭が後続を引き離し、最後まで息詰まる競り合いが繰り広げられた。最後の直線では逃げるグリムに外からミツバが並びかけ、抜け出したと思われたタイミングで外から襲い掛かったのが、4コーナーでは2頭の直後にいたチュウワウィザード。残り50m付近でミツバを捉え、統一グレード初参戦でGⅡタイトルを手にしている。

    まずは逃げて3着に終わったグリムの話からしたいが、楽にハナを奪えたので、自分のリズムに持ち込めたかに思えた。しかしペースが落ちた1周目の3コーナーで、中団からミツバが追い上げてグリムの外へ。これに抵抗する形で再びペースが上がり、その後は息を入れることが出来なかった。動いたミツバを褒める必要はあるとしても、逃げる競馬で統一GⅠ級を勝ち負けするには、ペースの上げ下げで小細工するようでは本物といえない。この敗戦が強くなる上で、いい教訓になればいいのだが。

    一方で勝ったチュウワウィザードは、スタート直後にグリムの直後につけると、終始その位置をキープ。道中ペースが変動した際に動いたり折り合いを欠いたりする馬もいたが、それに動じることもなく、ピッタリと折り合いがついたまま。直線に向く段階では1頭だけ手応えが違っていて、あとは外に切り替えて突き抜けるだけ。着差は半馬身差だったが、非の打ちどころのない完勝劇だった。
    今回は統一グレード初参戦だったが、まだ3着を外していない安定感に加え、負けた相手もテーオーエナジー(兵庫チャンピオンシップ。6日に中山でOP特別に出走し、勝利)とアイアンテーラー(クイーン賞)の統一グレードホルダーで、勝って不思議のない戦績は残していた。“遅れてきた大物”という言葉を使うには時期が違うかもしれないが、既に何頭もトップクラスで結果を出している3歳世代に、新たに注目株が加わったのは事実。統一GⅠに出るにはもう1つ2つタイトルが必要かもしれないが、その舞台に立つ日が待ち遠しい存在が誕生した。


    2着のミツバはペースが落ちた1周目3コーナーでグリムの外に追い上げたが、これは以前に見られた乱暴な競馬の名残ではなく、自身のリズムに任せる形で上昇したもの。自然な走りでグリムにプレッシャーをかけ、最後の直線でそれを交わしたのだから、戦い方は間違っていなかった。それで負けたのはそれ以上にチュウワウィザードの位置取りが良かったこともあるが、ポテンシャルの差も否定できない。統一GⅠ級で勝ち負けするのは厳しくなったと感じる敗戦だった。

    あとは地方勢の話をするが、5着に終わったカツゲキキトキトは、絶好のスタートから中団まで下げる消極的な走りは、残念ながら見慣れた姿。確かにミツバやチュウワウィザードのような競馬をして今回以上の結果を残せたかは微妙だが、少なくとも見る者は納得したはず。この記事を掲載する前に新年4日に行われた名古屋記念に出走し、気分よく勝利を手にしたが、評価の変わらない勝利をいくつ増やせば気が済むのだろうか

    また久々の統一グレードとなったハッピースプリントは、道中4番手を追走したが、勝負所で一杯になり、結局7着。まだ統一GⅠ戦線を戦っていた当時に戻っていないのは確かだが、馬自身が自分でレースを止めている印象も感じる。いずれにしても時間がかかるのではないだろうか。

    (詳細なレース結果は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)


    広告
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。