コラム 2018NARグランプリ年度代表馬-もし私が選ぶなら
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コラム 2018NARグランプリ年度代表馬-もし私が選ぶなら

2019-01-07 21:00
    東京大賞典の戦評記事を掲載したところで、今年も地方競馬の年間表彰「NARグランプリ」について触れておくことにする。これは中央競馬の年間表彰「JRA賞」のような記者投票ではなく、全国の地方競馬関係者および有識者による選考委員会の合議により、年度代表馬を含む代表馬が選定されることになっている。もちろん私が選考に関わっているわけではない(関われるなら、こういう話を発表前には書けない)が、方式が記者投票で、その1票を私が持っているなら・・・という視点で読んでいただければ幸いである。

    2018年の地方競馬は、古馬統一グレードを制したのは4頭。その全てが短距離路線で元中央馬が手にしたものだが、中でも東京盃を連覇したキタサンミカヅキは、直後のJBCスプリントでも3着に好走。地方競馬ここにありと十分に示す存在感があった。またエーデルワイス賞を制したアークヴィグラスは、これを含め年末まで重賞5連勝を達成し、2歳馬としては前例のない活躍も注目された。そして地方競馬でも3歳世代の活躍は顕著で、特に地方所属馬として9年ぶりにジャパンCに参戦したハッピーグリンは、地方競馬関係者に希望を与えたことは間違いないだろう。

    さて年度代表馬だが、ここまでに取り上げた馬に加え、もう1頭候補に加えたいのがスーパーステションだ。ホッカイドウ競馬で年間6戦組まれる古馬中長距離重賞6戦を完全制覇。その戦績を背負って臨んだ東京大賞典でも、果敢に逃げて6着に粘った走りは感動を与えるものだった。統一グレード参戦が東京大賞典1戦だけという部分をどう評価するかだが、全国的に他を圧倒するパフォーマンスを披露し続けた馬は、他にいなかったことは確かである。

    だが全日本2歳優駿に出なかったアークヴィグラスと、中央の芝重賞で勝ち負けがなかったハッピーグリンはともかく、東京盃以外にも統一グレードの2着3着が各2回あるキタサンミカヅキを、スーパーステションがひっくり返すのは無理があるとも感じる。今までの基準で論じきれない活躍と影響をもたらしたことを評価し、スーパーステションを選びたい感情があるのは事実だが、これまでの基準を捻じ曲げることもできない。最終的に私は、2018年のNARグランプリ年度代表馬にキタサンミカヅキを選ぶことにした。

    <博田伸樹が選ぶ、2018NARグランプリ最優秀馬>
    (カッコ内は地方所属としての最終出走時の所属)


    【2歳最優秀牡馬】イグナシオドーロ(北海道)(次点・ウィンターフェル)(北海道)
    【2歳最優秀牝馬】アークヴィグラス(大井)(次点・エムエスクイーン)(愛知県)

    【3歳最優秀牡馬】ヤマノファイト(船橋)(次点・クリスタルシルバー)(大井)

    【3歳最優秀牝馬】クレイジーアクセル(大井)(次点・ゴールドパテック)(川崎)

    【古馬最優秀牡馬】キタサンミカヅキ(船橋)(次点・スーパーステション)(北海道)

    【古馬最優秀牝馬】ディアマルコ(高知)(次点・ブランシェクール)(大井)

    【最優秀短距離馬】キタサンミカヅキ(船橋)(次点・エイシンバランサー)(兵庫県)

    【最優秀ターフ馬】ハッピーグリン(北海道)(次点・ナイママ)(川崎)

    【ばんえい最優秀馬】オレノココロ(次点・コウシュハウンカイ)


    【年度代表馬】キタサンミカヅキ(船橋)(次点・スーパーステション)(北海道)

    <1月17日追記>

    古馬最優秀牝馬部門についてブランシェクールの実績を見落としておりました。再検討の結果、次点をティアップリバティからブランシェクールに訂正しましたが、見落としがあったことについて、深くお詫びいたします。

    ※微妙な部門の選考について

    今年は判断が難しい部門が多かった。主な部門について、ここで少し補足したい。

    まず最優秀2歳牡馬だが、候補は北海道2歳優駿の1-2着。ただしこの1-2着を取り違える誤審判定があったことで、話をややこしくしている。確定発表を基準とするなら1着となり、全日本2歳優駿でも5着に入ったウィンターフェルを選出するのが自然だが、実際に1位で入線したのはイグナシオドーロ世代代表馬に選出することでその名誉を回復すべきと判断し、イグナシオドーロを選定した。

    群雄割拠だった部門が最優秀3歳牡馬。南関東に限っても東京ダービー馬ハセノパイロ(船橋)に、勝島王冠で古馬相手に勝利したモジアナフレイバー(大井)もいる。これに年度代表馬候補かもしれないハッピーグリンと、ダービーグランプリを制したチャイヤプーン(岩手県)が加わるのだから大変だった。
    しかしダービーGPは岩手競馬の開催自粛に伴う延期があり、例年ほどの価値はないハッピーグリンも前述したように中央の芝重賞で勝ち負けしていないなら、この部門では届かない。最終的に統一グレードで入着した2頭に絞ったが、これなら世代重賞3勝&古馬相手の浦和記念5着のヤマノファイトが、古馬相手のマイルGP勝ち&ジャパンダートダービー4着のクリスタルシルバーより上位と結論付けた。


    また最優秀3歳牝馬部門も、ロジータ記念を制したクロスウィンド(船橋)に、春シーズンの話題をさらったサムライドライブ(愛知県)。また東京プリンセス賞で羽田盃より速いタイムで圧勝したグラヴィオーラ(船橋)も捨て難いが、最終的には統一グレードである関東オークス2-3着馬の比較とした。ただし2着のゴールドパテックではなく3着のクレイジーアクセルを選定したのは、重賞勝ちの有無。しかもクレイジーアクセルの重賞勝ちは牡馬相手の東京湾カップだったのだから、なおさらである。

    最も悩んだのは最優秀古馬牝馬部門である。レディスプレリュード2着のブランシェクールは高い評価が必要だが、南関東移籍後未勝利である点が引っかかる。そこで別の視点で候補馬を探したところ、浮上したのが高知で重賞4勝を挙げて地元の頂点に立ったティアップリバティ(高知)と、“グランダム・ジャパン”古馬シーズンで3勝を挙げて総合優勝に輝いたディアマルコだ。しかしティアップリバティは遠征競馬も統一グレード参戦もないので、ブランシェクール以上の評価は難しい。一方で年間を通じて牝馬路線を盛り上げた功績を高く評価すべきと判断し、最終的にディアマルコを選定することにした。


    <1月17日追記>

    古馬最優秀牝馬部門について見落としがあり、同部門についてはそれを加味した形で改めて経緯を掲載しました。



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