年末年始に行われる注目レースの見どころをブロマガで紹介してきましたが、本日3日分が最後になります。4日以降は再び、ツイッター上で見どころや結果のコメントを、可能な限り対応する形に戻ります。なお本日は、川崎・園田・ばんえい帯広で重賞が組まれております。
川崎競馬10レース「第57回 報知オールスターカップ」(16:00発走)
(古馬・地方全国交流重賞・2100m)
実績十分の古豪とイキのいい明け4歳馬が入り交じる、興味深いメンバー揃った。川崎記念の前哨戦でもあり、ここで結果を出した馬が本番に駒を進め、堂々と戦う姿を意識しながら見たい1戦である。
まず古豪から取り上げると、統一GⅠ3勝のサウンドトゥルーに、前走浦和記念4着で統一グレード級の地力を保っていることを示したタービランス。そのタービランスに埼玉新聞栄冠賞で差のない競馬をしたリッカルドと、昨年大井記念を制したストライクイーグルも実績豊富だ。ただこの4頭は全て、川崎コースで重賞勝ちを収めた経験がない。苦手意識を持っていないとしても、その壁を乗り越えるかが問われるだろう。
一方で明け4歳馬は、東京ダービー馬エメリミットと羽田杯馬ゴールドホイヤーが揃って参戦。東京ダービー2着のマンガンもこれに加わり、昨年の3冠路線で活躍した馬が揃った。この中では前走勝島王冠で古馬一線級との戦いにメドを立てたゴールドホイヤーがリードしている印象だが、今回の戦いぶりで明け4歳世代がどれだけ戦えるかを知るきっかけになる。どちらに凱歌が上がるか、楽しみにしたい。
園田競馬11レース「第63回 新春賞」(16:15発走)
(古馬重賞・1870m)
舞台は約1ヶ月前に行われた園田金盃と同じだが、こちらはハンデ戦。また今月28日に白鷺賞が組まれているためか、当時よりかなりメンバーが入れ替わっている。
注目はこのレース3年連続かつ4度目の制覇を目指す、エイシンニシパで間違いない。注目のハンデは一昨年が57キロ、昨年は58キロだったが、今年は57.5キロ。近況が悪かったわけではなく、また2着だった前走園田金盃の上位組がこぞって不在の中で、ハンデそのものが軽くなったのは意外。そのため負けられない状況になったというのは、他の馬に失礼だろうか。
ただし他に園田の古馬重賞を勝っているタガノヴェリテとヒダルマは、ともに1年以上勝ち星から見放されている。また3歳時に兵庫チャンピオンシップを勝っているタガノディグオは、不利があったといっても転入初戦の前走でシンガリ負けはどうなのか。それなら実績面では見劣る勢力でも、状態の良さやハンデ差を利して、台頭する馬がいてもおかしくなさそうである。
ばんえい帯広競馬11レース「第14回 天馬賞」(16:40発走)
(5歳重賞・200m)
年が明けたために表記は5歳となっているが、ここは4歳世代による3冠路線の最終戦。次なる時代を担うとされる明け7歳世代に匹敵するか、あるいは上回るとされる力のある世代が、最後の世代限定重賞でどんな戦いを見せるだろうか。
注目は3歳世代3冠を達成し、ここを勝てば4歳世代の3冠も達成するメムロボブサップ。世代限定重賞で敗れたのは2歳時のヤングチャンピオンシップだけと、高重量戦となる重賞で発揮する底力はピカ1。昨年7月以降連対を外していない勢いも評価でき、3冠達成の現実味は高そうである。
これに待ったをかけるなら、アオノブラックだろう。昨年11月のドリームエイジCでメムロボブサップらを破って古馬重賞制覇を成し遂げ、これを含む3戦続いているメムロボブサップとの直接対決でも2勝1敗とリード。今回は10キロのアドバンテージがなくなったが、心理的には互角で戦えるかもしれない。
あと別の意味で注目したいのが、先月デビューしたばかりの新人騎手・金田利貴<りき>騎手が、コマサンエースとのコンビで早くも重賞騎乗を果たすこと。馬自体は近況好調なので、見せ場を作って沸かせてほしいと思う。
(詳細な出走表は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)
1着 (10)番 タービランス(1番人気)
2着 (11)番 マンガン(3番人気)
3着 (1)番 サウンドトゥルー(4番人気)
除外 (4)番 リッカルド
道中4番手にいたタービランスは、2周目3角大逃げを打ったシャイニングアカリ(4着)を捕まえに行くと、直線で余裕十分に差し切った。抜け出してからもまだ手応えに余裕があり、非の打ちどころがない完勝。次走川崎記念に行ったとしても、戦えそうな雰囲気を感じた走りだった。
末脚を伸ばして2着のマンガンは、昨秋から1戦ごとに切れ味を増しており、力をつけている。ただそれ以外の明け4歳勢は、収穫のない1戦になってしまった。