コラム ネット投票サイト徹底比較 PART2「Odds Park」編(再掲載版)
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コラム ネット投票サイト徹底比較 PART2「Odds Park」編(再掲載版)

2017-10-23 16:00

    2回目に紹介する「Odds Park」(以下、オッズパーク)は複雑な歴史を持つ投票サイトだ。1998年に地方競馬全国協会が設立・運営する「D-net」を起源とし、2006年4月に同システムがソフトバンクグループに譲渡されたことで誕生した。現在では地方競馬のみならず、競輪・オートレースにも参入し、総合投票サイトとしての側面も持つが、そういった歴史的経緯から、かなり複雑な運営形態となっている。

    オッズパークトップページ http://www.oddspark.com/


    ・会員となるには多様な手段があるが


    「D-net」の設立当初、参入主催者は笠松、金沢など一部に止まっていた。また主催者と指定銀行がリンクしていたため、会員であれば参入主催者の全競走を購入できるようになるには、2001年4月まで待たなくてはならなかった。しかしその後、ホッカイドウ競馬(以下、道営)と兵庫県競馬が、実質的に自前の電話投票システムを吸収合併させる形で参入するなどして拡大し、最終的に南関東4主催者(以下、南関東)を除く全主催者の全競走を購入できるようになった。


    だが、ソフトバンクグループへの譲渡を境に潮目が変わる。これは発売業務の民間委託に相当し、各主催者は業務受委託に関する契約を交わす必要が生じたが、それまで参入していなかった南関東のみならず、道営も契約を結ばなかった。このままいけばサービスが低下することになるため、それまでに指定銀行となっていた金融機関での会員に対しては「D-net」時代のシステムで道営などを購入できる形が残っている


    そういった経緯で「オッズパーク」が誕生したため、指定銀行によって購入できる主催者に違いがある。詳細は申し込みページを確認していただきたいが、大まかに分けると以下の3つに分類される。


    ①市中銀行の専用口座

    <指定銀行>(現在募集中のみ)

    「三井住友銀行」「北海道銀行」「北洋銀行」「群馬銀行」「三菱東京UFJ銀行」「四国銀行」「岐阜信用金庫」

    <投票可能になるまでの期間>

    申込から口座を開設し、投票可能になるまで三井住友銀行は1ヶ月半~2ヶ月程度、その他は最大6ヶ月程度を要する

    <購入可能競走>

    南関東を除く、地方競馬の全競走。南関東もダート統一グレード競走は購入可。なお、ARS方式でも購入できる


    ②ネットバンク系

    <指定銀行>

    「ジャパンネット銀行」「楽天銀行」「住信SBIネット銀行」

    <投票可能になるまでの期間>

    口座を開設していれば、最短5~15分で投票可能となる

    <購入可能競走>

    道営と南関東を除く、地方競馬の全競走(「ジャパンネット銀行」は道営も購入可)。競輪・オートレースの全競走


    ③「ペイジー」(Pay-easy)を利用した決済サービス(通称「すぐかえーる」会員)

    <指定銀行>

    「ペイジー」のサービスを導入している金融機関(既に開設済みの口座)

    <投票可能になるまでの期間>

    申込当日または翌日

    <購入可能競走>

    道営と南関東4主催者を除く、地方競馬の全競走。競輪・オートレースの全競走


    ・重勝式馬券「オッズパークロト」


    先日SPAT4を紹介した時に重勝式馬券「SPAT4LOTO」を紹介したが、競馬法改正により重勝式馬券が解禁されて以降、最初に重勝式馬券を発売したのがオッズパークだった。オッズパークでは「オッズパークロト」の統一ブランドを用いているが、その内容は主催者によって様々だ。


    地方競馬では現在、重勝式馬券をばんえい・岩手・笠松・兵庫・佐賀の5主催者で発売しており、この全てで「5重勝単勝式<セレクト>」(JRAの重勝式「WIN5」と同じ形式)を発売している。また併せて、ばんえいでは「7重勝単勝式<セレクト>」を、佐賀では「7重勝単勝式<ランダム>」を発売している。


    オッズパークロトの特徴は“セレクト”と“ランダム”で完全に分かれていること。つまりセレクトは全てのレースを自ら選択する方式で、“ランダム”は一切選択できない方式となる。競輪では同じ主催者で対象レースも同じ重勝式を“セレクト”と“ランダム”を同時に発売しているケースがあるが、合算されず、払戻金は別々に算出される。重勝式馬券の後発であるJRAやSPAT4LOTOは、オッズパークロトを検証した上で重勝式馬券のルールを決めたと思われ、先発ゆえに改善しにくい状況になっている印象が現在では拭えない。


    また競輪・オートまで含めると発売主催者が多く、どうしてもキャリーオーバーのある主催者に流れてしまう問題もある。特にオッズパークには、2011年4月の発売開始から約3年間、的中者が出なかったことで知られる「モトロトBig」(オートレースの「4重勝2車単<ランダム>」)もあるので、思うように広まっていないのが現状である。


    なお、7重勝を発売している佐賀競馬のフルゲートは12頭。近年はフルゲートとなるケースをほとんど見かけないが、仮に全レースフルゲートとなれば、組み合わせは約3583万通り。これは理論上、全公営競技の中で最も難易度の高い馬券になる。


    ・ポイント還元の基礎となる「プレミアムプログラム」


    オッズパークのポイント還元について説明する前に、その基礎となるプレミアムプログラムを紹介する必要がある。これは4月から翌年3月まで1年間(以降、年度)の購入実績に応じて、各会員に「ステイタスランク」(以降、ランク)を与えるものである。


    地方競馬の場合、単勝・複勝・ワイドを除き、100円につき1ステイタスポイント(以降、SP)を獲得。併せて毎月決められたボーナスルールをクリアした場合に獲得できる、ボーナスSPがある。これを年度累計したSPによって、最上位の“ダイヤモンド”から最下位の“レギュラー”まで、6段階のランクが決まる。そのランクに応じ、次年度のポイント還元比率が決まる他、海外・国内競馬観戦ツアーや各種イベントへの招待といったサービスが用意されている。


    当然、新規会員は“レギュラー”からスタートするが、獲得したSPが現在のランクより翌年、上位となるだけのSPを獲得した場合、年度の途中でもポイント還元などの一部サービスについては、上位ランクのサービスを受けられる点はお伝えしておきたい。


    なお、ランクには定められた6段階とは別に“エクシード”がある。これは長期間にわたり購入実績がある人に対する特別招待会員であるが、会員となれる基準はもちろん、どういったサービスが用意されているかも全て非公開である。


    ・ポイント還元はゴールド会員以上で1%保障


    オッズパークのポイント還元は1ヶ月単位で行われ、各月ごとに申し込みを行う必要がある。地方競馬では毎日特定の競馬場・レースが指定され、そのレース(3頭立て以下を除く)における単勝・複勝・重勝式を除いた(一部主催者はワイドも除く)購入金額に対して還元ポイントが与えられる。この還元ポイントは、レギュラー会員以外は最大10%だが、ランクが高ければ高いほど有利な設定となっている。


    これだけでは最大5%であるレギュラー会員は大変不利であるが、全会員共通で一定比率の還元ポイントを与えるケースもある。特に“オッズパーク杯”などの名称で不定期に行われる協賛競走は、全会員10%還元となるので、ランクが低い人はこういった競走が還元ポイントの稼ぎどころになる。


    またゴールド(上から3番目)以上のランクであれば、指定されていない競走(オッズパークと業務受委託契約を結んでいない、南関東と道営を除く)でも1%の還元ポイントが与えられる。前回紹介したSPAT4の0.5%保障と比較すれば、高額購入者はこちらの方が有利という計算になる。ちなみにゴールド会員となるには3万SP以上。ボーナスSPを無視すれば、年間300万円が目安になる。


    最終的に競輪・オートレース分も合算された還元ポイントの受取先は、「楽天Edy」(電子マネー)、「Pex」(ポイントサイト)、「JCB」(ギフト券)に加え、2017年10月から「Amazonギフト券」(Webマネー)と「nanacoギフト」(電子マネー)が加わり、より選択肢が増えた。この中から各自が選択するが(受取先は月ごとに変えられるが、分割はできない)、種類によって最低単位が決まっており、それに満たないポイントは切り捨てられるので、注意していただきたい。


    ・マルチに公営競技を楽しみたい人には欠かせない投票サイト


    この他にも現金や競馬関連グッズ、地域の特産品などが当たるキャンペーンが頻繁に実施されている他、毎週の払戻金総額上位者に賞金が贈られる「GET@LOT」というイベントも実施している。


    全体的な印象は、継続的に高額購入する人はもちろん、マルチに公営競技を楽しみたい人には欠かせない投票サイトということだ。ただし、指定銀行によって購入できるレースが違うのは問題視すべきだろう。さらに地方競馬に限れば、南関東と道営の馬券がいつ購入できるようになるのか、期待する会員も少なくないと思う。


    それでも好意的に捉えるなら、この投票サイトにはまだ発展する余地があると言える。この投票サイト単独で満足する人は現時点では少ないかもしれないが、JRAを除く全公営競技の全主催者を購入できるようになる可能性を持つ、唯一の投票サイトと見られるだけに、今後の動向
    は見守っていきたいところである。

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    このあとPART3「楽天競馬」編を掲載します。



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