サンビスタ牝馬限定重賞で連敗! 潮目は変わったのか-「ブリーダーズゴールドカップ」戦評
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

サンビスタ牝馬限定重賞で連敗! 潮目は変わったのか-「ブリーダーズゴールドカップ」戦評

2015-08-23 23:15

    <レース概況>

    全馬きれいなスタートから、各馬牽制しあいながらの先行争い。最終的にサンバビーンが逃げる形になり、外からキャニオンバレーが2番手。3番手には内枠からステファニーランが取り、その後ろから人気を集めたホワイトフーガサンビスタアムールブリエの3頭がつけて、位置取りは固まる。その後は距離を意識してか、スローペースのまま位置取りが変わらず、また後方から追い上げようとする馬もいない中で、静かに進んでいった。

    動きが出て来たのは3コーナーを過ぎてから。キャニオンバレーサンバビーンを捉えて先頭に立とうとしたところ、ホワイトフーガが反応。一歩遅れてサンビスタも追撃を開始し、さらにアムールブリエも追い上げる。4コーナー手前で中央勢4頭が抜け出し、勝負はこの4頭に絞られたが、ここでホワイトフーガキャニオンバレーに並びかけて、直線に向かった。

    直線に向いて先頭に立ったホワイトフーガだが、外からサンビスタが襲いかかり、残り200m手前で捉える。このままサンビスタが突き放すかに見えたところ、さらに後ろにいたアムールブリエが今度は襲い掛かる。最後は2頭のマッチレースになり、アムールブリエは一完歩ごとにサンビスタとの差を詰めていくと、ゴール寸前の最後の一完歩でついにアタマ差捉え、前走エンプレス杯でのワイルドフラッパーに続き、大物食いを果たした。3着ホワイトフーガは上位2頭に5馬身離され、4着キャニオンバレーまで中央勢が上位を独占した。

    <各馬の戦評>

    直前に28キロ増と発表されたアムールブリエの馬体重は、見る者を大いに動揺させた。パドックでも覇気がなく、明らかに太目の状態。一気に4番人気まで評価を下げたのも無理なかった話。レースでも3コーナー手前で一瞬、先行集団から置かれて激しくムチが入るシーンがあり、決してスムーズな走りをできたわけではなかった。それでも勢いがついてからの伸び脚が良く、きっちりサンビスタを捉えたのは見事だった。前走のエンプレス杯でワイルドフラッパーを破ったのがフロックではないことも示し、これで堂々主力グループの仲間入りを果たしたと言える。
    ただしここ2戦は、いわゆる大物喰いという形で、先を行く目標を捉えると言う競馬だった。この先主役を担う立場になるとするならば、同じような競馬を出来るかどうか。またそれまでの連勝が、体重を絞りながら動きが良くなっていっただけに、今回の28キロ増での激走が、その後にどう影響を与えるのかも気になる。この馬としては、今まで通り気楽な立場で戦いたい所ではないかと思うが・・・。

    2着に敗れたサンビスタだが、レース内容にこれといった問題はなく、他馬にマークされる中で勝つ難しさを示した1戦と言える敗戦だったのではないか。こちらも自己最高となる486キロの馬体重がどうだったのかというのはあるし、アタマ差だっただけに同じ斤量であればというのも正論だろう。ただ牝馬限定戦で連敗したという事実は変わらず、今期前半の牝馬限定戦で勝っていた当時より、他馬との力量差は接近していると考えないといけないだろう。もちろんこの段階で世代交代と言い切るのは早計で、舞台設定やレース展開如何で着順が変わる力関係というのが正確な現状把握と言えるのではないだろうか。

    3着のホワイトフーガは、一瞬先頭に立つ場面を作れたものの、1・2着馬には抵抗できず、結果的には力負け。予想の段階でも触れたように、この時期の3歳馬としては斤量差が小さい戦いになったので、その意味で斤量設定に不運があったのは事実だが、関東オークス前に制したOP特別が1400m戦だっただけに、現時点における対古馬相手では距離は長かったかもしれない。今後の成長でどこまで迫るかは見たいところだが、牡馬相手でも短い距離の競馬を見たい気持ちもある。

    4着のキャニオンバレーは逃げてこその馬だけに、2番手の競馬に意味はなく、レース内容も結果も手にできなかった1戦。潰れても大逃げでレースをかきまわした方が、先々につながるものがあっただろうだけに、不満が残る。

    地方馬最先着の5着には、3番手に位置したステファニーランが、いったん下がりながらも直線で盛り返して獲得した。勝ったアムールブリエと約3秒もの差があるとはいえ、積極的な競馬が好結果をもたらした。まだ3歳馬だけに、今後強い相手ともまれていく中でどの辺りまで成長していくか、見守りたいと思う。

    <隠れた新女王候補は間に合うのか>

    ここで先日のレパードSに出走したタマノブリュネットについて触れておきたい。当時の予想でも“最大の注目馬”と指摘し、レースでも最後の直線で猛然と追い込み、3着に喰い込んだ。全く人気がなかっただけに、大健闘というのが一般的な見方だが、私に言わせれば過度に自身を過小評価し、漁夫の利を求めるだけの最悪の競馬で勝利の可能性を潰した1戦だった。

    その根底にあるのが、前走の中央1000万交流で破ったメンバーを過小評価していた事。相対した南関東A2下は、南関東ローカル重賞で印が回るほどの馬も少なくないし、実際それだけの馬も参戦していた。3歳馬にとってはかなりの難敵で、レパードS出走組でも同じように簡単に勝てる馬はほとんどいない。それだけにこの評価の見誤りは致命的。賞金加算に失敗した今はもう、3歳限定戦がないだけに、檜舞台に立つためには古馬・牡馬相手の準OPを勝って出走枠が回ってくる可能性を待つしかなくなっている

    もちろん、チャンスが来ればものにするだけのポテンシャルはあるが、そもそも出走するまでが一苦労の、JRAにおける準OP以上のダート戦。その舞台が巡る前に調子を落としたり、同じようにチャンスを待つ馬が壁となって立ちはだかることで檜舞台に間に合わないとしたら、JBCレディスクラシックの盛り上がりにも影響するかもしれない。既成勢力にとっては間に合わないことを願いたいだろうが・・・。

    (詳細なレース結果は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)

    おことわり・佐賀「サマーチャンピオン」の戦評は、翌日以降までお待ちください。



    広告
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。