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* 堀潤のテレビでは言えない話 vol.18 *
~「抑止力なき世界の未来に」の巻~
発行:8bitNews 2013.8.3 (毎週1回発行)
http://www.facebook.com/8bitNews.HORIJUN
http://twitter.com/8bit_HORIJUN
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みなさん! 今週はすっかり更新が遅くなってしまって申し訳ありませんでした。
ニコニコ生放送で毎晩深夜0時から放送の「ネルマエニュース24」をスタートさせたこともあり、作業時間を確保するのに手こずってしまいました。楽しみに待ってくださっていた皆さん、ごめんなさい。次回は金曜日に更新予定です!
さて、お知らせです。読者のみなさんにとってブロマガがさらに有意義なものとなりますよう、コンテンツのラインナップを増やすこととしました。
まずは第一弾。
今回から「福島日常論 ラジオ福島・大和田新メール」を始めます。
東日本大震災による原発事故後、毎日のように丹念に現場を訪ね歩き、ラジオを通じて福島の人たちをつないできたベテランアナウンサー、大和田新(おおわだ あらた)さん。その大和田さんと一緒に福島県の浜通り各地を取材して回ったことは以前、ブロマガでも紹介しましたが、それ以来、すっかり仲良くさせていただいています。
大和田さんは1977年にラジオ福島に入局以来、福島県で暮らす人々のため、また福島県のさらなる発展のため、局アナ人生をかけてコツコツと丁寧な取材を続けてきました。
http://www.rfc.jp/annroom_/owada1.html
※リンクはラジオ福島
原発事故は大和田さんの放送人としての人生にも大きな大きな影響を与えました。
大和田さんは毎週月曜夜9時からラジオで2時間のワイド番組を放送しているのですが、実はこの番組、スポンサーがついていません。あえてスポンサーなしで放送しているそうです。
僕も以前ゲストで出演させていただいたのですが、大和田さんにスポンサーがついていない理由を尋ねると、
「報道に制約がかかってはいけないから。この番組は福島の皆さんのために何でも本音が言える、本当のことをしっかりと伝える内容にしたいのです。なんとか踏ん張ってやっていますよ」とのことでした。
大和田さんの番組はユーストリームでも配信しているそうです。
みなさんぜひお聴きになってみてください。
http://www.ustream.tv/channel/rfc-radio
※リンクはユーストリーム
https://www.facebook.com/Monday1458
※リンクは「月曜Monday(もんだい)夜はこれから」のfacebookページ
次号からは、犯罪心理学を専門とする博士課程の研究員のコラムも始まります。ご期待ください!
ではでは、今号のコンテンツはこちらです!↓
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├○ 堀潤のテレビでは言えない話 vol.18:2013.8.3
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├○ 01.【堀潤のソーシャル日記から】
├○ 第7回「熟議なき参院選と一票の未来」
├○ ~今だからこそ確認したい“三権分立”という理念~
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├○ 02.【ルポルタージュ】
├○ マスメディアが報じない本当の○○
├○ 第17回 「ブラック企業再定義「窓際社員が奪う雇用」」
├○ ~リベラル再生会議 宇野常寛×夏野剛×福島みずほ×堀潤~
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├○ 03.【ルポルタージュ】
├○ 福島日常論 ラジオ福島・大和田メール
├○ 第1回「少女の歌声 母の涙」
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├○ 04.【オンライン講座】
├○ そうだ!メディアを創ろう
├○ 第12回 「YouTubeのテンポ感とは」
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├○ 05.【告知】今週のスケジュール& お知らせ
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▼前回「Vol.16」へのリンクはこちらです。
[リンク] http://ch.nicovideo.jp/horijun/blomaga/ar293087
未読の方は併せてお楽しみ下さい。
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┗■ 01.【活動日記】堀潤のソーシャル日記
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このコーナーでは1週間の堀のつぶやきから3本を選んで深堀り。
毎日新聞「MAINICHI RT」 の連載と連動しています。
NPO法人代表として、そしてジャーナリストとしての堀の1週間からのルポルタージュ。
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続・熟議なき参院選と一票の未来
【三権分立】 日本国憲法は、国会、内閣、裁判所の三つの独立した機関が相互に抑制し合い、バランスを保つことにより、権力の濫用を防ぎ、国民の権利と自由を保障する「三権分立」の原則を定めている――
あらためて、確認しておきたい。
啓蒙思想家モンテスキューは1748年にジュネーブで出版した政治理論書「法の精神」の中で、法をつくる「立法権」、法に基づいて実際に政治を行う「行政権」、法律の適用の是非について審理する「司法権」の三権が互いに監視し抑制し合い社会的均衡を図るべきだと提唱した。
16~18世紀のヨーロッパでは「絶対王政」の名の下、権力は国王のもとに集中、政治における人々の自由と権利は保障されていなかった。「法の精神」が唱える市民の自由や権利確保のための立憲制は、当時の体制下では痛烈な権力批判。当初は匿名で出版されたという。後のアメリカ合衆国憲法やフランス人権宣言にも大きな影響をあたえ、多くの国々の基礎となっている。
私たちの国では、日本の議会制民主主義の成り立ちなどとあわせ、中学校の公民の授業で学習する内容だ。
夏の参院選は事前の予想通り、自民・公明による与党勢力が圧勝。約6年ぶりに衆院と参院の「ねじれ国会」が解消された。現政権は次の国政選挙まで、数年間に及ぶフリーパスを手に入れたことになる。
決められない政治からの脱却が政治の安定をもたらし、東日本大震災からの復興や日本の経済成長にとってプラスとなって欲しい――。
そうした有権者の声を反映した選挙結果であろう。しかし、立法府と行政府の関係はますます近くなる。今回の選挙を、筆者は「熟議なき参院選」と呼んでいる。
選挙前に争点として挙がった改憲や原発、TPP、消費税を含む税と社会保障の問題について、選挙期間中、真っ正面から国民的議論を呼びかける与党候補者はあまりいなかった。Twitterなどでは原発やTPP、憲法というキーワードが数多くやりとりされたものの、多くの候補者たちは経済政策の実績を強調、未来への期待ばかりを煽る選挙戦を展開したようにみえた、というのが取材しての実感だ。テレビ報道はネット選挙運動解禁というムーブメントに引っ張られ、その関連レポートが目立った。
そのうえ選挙期間中は、全国8カ所で開かれる予定だった時事通信やYahoo! Japan、Ustreamなどが共同で企画した候補者討論会が直前になってキャンセルとなる事態もあった。投開票日までに熟議はあったか?
明日はテレビ神奈川選挙特番「Link」のキャスターを担当。ゲストは田坂広志さん、俳優の伊勢谷友介さん、谷本晴樹さん、青木大和さん、甲田 恵子さん。#tvksenkyo でご意見も募集。Googleハングアウトで有権者とも結びます。 http://www.tvk-yokohama.com/company/releas/130717.pdf…
民主主義について考える開票速報にしましょう――。
原子力工学の博士で社会起業家の育成や参加型民主主義の提唱を続ける、田坂広志さんから6月下旬、「私が出演する選挙特番のキャスターを引き受けてもらえませんか?」と電話をいただいた。テレビ神奈川の選挙特番への出演依頼だ。コメンテーターを務める田坂さんは、単なる開票状況や政局を伝える番組にはしたくないとの思いから、政策の中身をしっかり議論する内容を望んでいた。
テレビ神奈川は約1カ月間にわたって打ち合わせなどを重ね、インターネットのビデオ会議システムであるGoogle+のハングアウトを用いて放送中に各地の有権者とを結んで生の声を聞く試みや、その他のゲストの人選などについて案を出し合った。
テレビを見ていてもなかなか伝わってこない争点の中身について真正面から議論し、当選した候補者に質問を投げかけ、全国各地の有権者の意見を共有したいと考えた。
昨晩僕が担当したtvkの選挙特番。町工場の職人気質の社長の言葉「経団連と肩を並べる力を持ちたい。日本の技術は俺たちが支えている」。ぐっときたぜ。“@nhk_news: 経団連会長「安倍政権と協力」 http://nhk.jp/N48a5XOz #nhk_news”
憲法改正手続きの緩和を掲げた96条の改正よりも、国防軍の創設を明記した憲法9条の改正よりも、表現の自由に関して定めた21条に追記された「公の秩序」に関する概念が怖い。日本国憲法改正草案 | 政策トピックス | 政策 | 自由民主党 https://www.jimin.jp/policy/policy_opics/116666.html…
番組では、原発問題や憲法9条、同21条改正の意味について、専門家を交えて議論した。地上波テレビではあまり扱わないテーマだ。ゲストの俳優の伊勢谷友介さんが、将来に向けたエネルギー政策の転換と今後のビジョンについて自分の意見をはっきりと語っていたのも印象的だった。
熟議ができる場あれば、放送界の言論にタブーはなくなる。真っ正面から時間をかけて丁寧に事実を拾い、未来への思考を紡ぎだしていけば、視聴者や利害関係者との間で軋轢が生まれることももない。メディアはそのような場を事前に積極的に創り出していくべきだったと強く思う。テレビの中にこそ、熟議の場を。
講演や講師の依頼なども受け付けています。
→hori@8bitnews.org までぜひ!
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┗■ 02.【ルポルタージュ】
マスメディアが報じない本当の◎◎
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「テレビでは言えない話」というタイトル通り、「テレビでは扱いづらい」
という理由でなかなか放送されない話題もたくさんある。
国家や大企業を敵にまわしがちなテーマについては、局側の判断で
ニュアンスが弱められたり、企画そのものが採用されなかったりする場合もある。
このコーナーでは、そうしたマスメディアが報じない現場の実態をルポ。
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第16回
「窓際族とブラック企業 解雇権緩和の是非を問う」
リベラル再生会議
〜宇野常寛×夏野剛×福島瑞穂×堀潤〜
労働問題に詳しい弁護士約50人が7月31日、労働者の権利を守るための全国組織「ブラック企業被害対策弁護団」を結成した。被害者から相談に法律上のアドバイスをしたり、訴訟を起こしたりする。「ブラック企業」とは、低賃金で長時間労働を強いたり、パワハラや賃金の不払いなどが横行している職場を指す。こうした環境下でうつを患い、自殺にまで発展するケースもあり、社会問題となっている。
特にリーマンショック後の不況が続く中、人件費の抑制でコスト削減を図りブラック化していく企業を筆者も何例も取材してきた。典型的な例は、日雇い派遣業で不正を働いていたグッドウィル。ピンハネに不当解雇、労災隠しなどが疑われるケースなどが多発していた。
7月の参院選でも、各党がブラック企業対策についての公約を掲げていた。労働問題は公共の福祉に直結する大切なテーマで、今後の日本の経済成長の行方を大きく左右する。新しいリベラルの結集を掲げる批評家・宇野常寛氏、労働市場の規制緩和を求める夏野剛氏、リベラル再生に自らの議員生命をかける福島氏との対談を掲載する。
今回は中編。経営者の労働者に対する解雇権の緩和をテーマに、今後の日本の未来を探る。
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(福島)
有期契約になったら、ものすごいストレスフルになってる。
(夏野)
あのね、クビにならないと思ったオヤジがどんだけサボってるか。
(堀)
僕もNHK時代より今の方が働いてますね。
(福島)
「今の非正規雇用は人間じゃない、物だ」って(コメントで)なってるけど……。
(宇野)
だから、それは正社員を守るためですよ!
(堀)
正社員があって非正規があってっていうのがずっと続いてたら、絶対、非正規の方が幸せになれない……。
(福島)
そう! そこの段差があるのがよくない!
(夏野)
僕はドコモに11年いましたが、最初の8年間は有期契約でした、有期のほうが給料高いの。なぜかというと、僕の年齢が低かったから。ドコモに行ったとき32~33歳だったから、「そんな給料じゃやれねえよ!」って、有期契約にしたんですよ。
(福島)
でもそれは、夏野さんが優秀だったからじゃないですか?
(夏野)
いやいや、優秀か優秀じゃないかは関係ないでしょ。なぜかっていうと、僕それで役員になったんですよ。40歳で役員になったんだけど、契約社員で役員になったのって僕が初めてだったの。で、役員っていうのは全員一回社員を辞めるんですよ。
(福島)
だって、40歳で役員になるって、スーパーですよ!
(宇野)
散々、社民党とか旧社会党っていうのは、企業=悪だ、みたいなことを言ってきたわけですよ。なのに今あなたたちは、企業に労働者を守らせようとしている。そうじゃなくて、社会や国家が守るのが義務じゃないかと。企業というのは現実的な国際的競争力の面を考えても、実際仕事の効率とかね、働いてる人間の自由さ、自由な距離の取り方という面を考えても、やっぱり正社員って現実的じゃないと思うんですよ。だから企業に労働者を守らせるんじゃなくて、社会が守ります、というのが本当のリベラルだと思うんですよ。
(夏野)
それって極めて正しくて、そうすると経営者の甘えがなくなる。経営者が甘えてるんですよ。
(堀)
どういう甘えをしてるんですか?
(夏野)
ダボス会議というところで、日本のある経営者がこういうことを言ったの。「日本は失業率低いよね?」って質問に対して、「いやー、失業率が低いって言っても、我々の会社の中でも『企業内失業』っていうのがあってね、何%の社員は働いてないんだけど、我々はこの社員を囲ってることが社会的ミッションだと思ってるんだよ、あっはっは!」ってね。もう、唖然ですよ。
(宇野)
ほんとに、出版社とかでもいっぱいいますよ、働いてないやつ。
(福島)
だって、「働きアリさん」、アリさんの中にも働かないアリがいることで、実は種の保存になってる……。
(夏野)
だけど、それを会社でやらせちゃダメでしょ。
(宇野)
だから、そういった働かないアリこそ、国家が養うべきなんですよ。
(夏野)
そう、国でやれ。それと、税金を納めさせたほうがいいんです。
(堀)
1回目のリベラル再生会議でこの話は出ました。で、だいたい合意形成がありまして、じゃあ2回目のリベラル再生会議ではどんな風に実行していくのか、というところを議論していきたいなと思うのですが。やっぱり優先順位をつけていかなきゃいけないし、選択と集中をして、どこから手を付けていったら実行力を伴うリベラルの再生につながるのか、と。
(夏野)
「若者と女性」、これをキーワードにして、すべてを組み立てるっていうのはどうですかね?
(堀)
さあ、具体的にどう組み立てていくか!
(福島)
一つ、やって成功したことは、ちっちゃいことなんだけれど、大都会は待機児童が多い、地方は少ない。ところが大都会には土地がない。どうしたか。国有地を貸与してもらった。もちろん定期借地権なんでお金は払わなきゃいけないんだけど、第一号が世田谷、第二号が横浜なんです。財務省は割とそういうことに積極的で、つまり地方自治体は土地をそんなに買えないわけですよ、財源から言って。だけど、国有地を貸してもらうっていうのはいい方法なんですよ。今400ぐらい土地があるって財務省が言っている。
(堀)
どこにどれだけあるんですか?
(夏野)
いいとこあるよー! 公務員宿舎なんて、代官山とか広尾とか六本木とか。
(福島)
だからそういうのを森ビルとかにバンバン売り飛ばすだけでなく、そういう土地を……。
(夏野)
でも民間にやらせるのはダメ?
(福島)
いや、民間でもいいんですよ。認可外の保育園だけど、議員会館のなかに保育園ができたの。
(夏野)
その方がいいと思う。
(宇野)
安全性とか、一人当たりの面積とか、その辺のことをしっかり押さえたうえで、どーんと民間に開くしかないと思うんですよね。
(福島)
だからそれは質と量を確保して、お金が株主とかの儲けにいかないように、株式会社にきちんとお金を入れることも必要だと思いますよ。それこそ保育園って、認可と認可外の格差が開いてたりするから、認可外もきちっと一つの形で延長すればいいと思うし。(コメントを読む)「保育園が儲かれば」……。
(堀)
保育園が儲かれば民間もやりますよ、ということですね。どうなんですか、実際に保育園って儲かるんですか?
(夏野)
都会でやれば儲かるよ。
(堀)
付加価値をつけられたらいいですよね。
(宇野)
例えば駒崎弘樹さんのフローレンス(※認定NPO法人「フローレンス」http://www.florence.or.jp)は、やっぱり首都圏ならではの需要ってのをうまく使って、あのモデルを成立させてると思うんですよ。
(堀)
あと、英語の教育に力を入れている保育園とかも非常に人気ですよね。
(夏野)
うちの子供たちが通ってる保育園はね、ピアノ教室があったり、中国語会話の教室があったり。それでもそんなに高くないの、9万8千円かな? 認可のところは6万円なんだけど、そこは抽選で落ちちゃって、9万8千円のところに行ったの。3万8千円の違いだけど、今はすごくいいことやってくれてると思ってる。
(福島)
ここで言いたいのは、「女性と若者」って言った時に、財務省が400ぐらい土地があるって言ってるんで、例えばそういうところに認可保育園を作るとかね、そういうアイデアを使いたい。
(堀)
いいですね、そういうのどんどん出していきましょうよ。
(夏野)
ちなみに、もっときついこと言わなきゃいけないんだけど。今の保育園の話は少しのお金で済むかもしれないけど、もっと本気で若者・女性のことを言うんだったら、やっぱり老人医療の問題とか、老人の年金の話とか、そういったものの予算を減らして若者と女性に回します、ってことを宣言しなきゃダメなんですよ。それ、できますかね?
(福島)
でも、たとえばお金持ちの高齢者っているじゃないですか、いっぱいいますよね?だから年金に関しては、ない人から取るっていうのは無理だけど……。
(夏野)
はっきり言っちゃうとね、高齢者の医療費、1割負担ですよね。でも若者と女性は3割負担でしょ? これはやっぱり、全員3割にするか、むしろ高齢者よりも若者・女性を下げなきゃいけない。
(堀)
(コメントを読む)「世代別で公的資金を分けるべき」。
(夏野)
少なくとも、イコールにしなきゃおかしいでしょ。
(堀)
(コメントを読む)「相続税の抜け道ふさげよ!」
(福島)
高齢者も、金持ちと貧乏が極端なのよね。
(夏野)
だからね、政策作るときに、「金持ちか貧乏か」って軸は大事。お金持ってる人がない人よりも所得再分配は国の機能としてあるんで、この議論はこの議論としてやるべきなんですけど、それと「年代」を一緒にしちゃうとおかしくなるんで、年代は年代として別の議論として、二軸でやんなきゃダメなんですよね。どっちみち国家ですから、金持ちからお金取って税金払わせて所得再分配するってのもあるんですが、この議論はちょっと置いといて、世代間の不公平をどう直すかに焦点を当てないとダメなんですよ。
(堀)
ちなみに社民党の最大支持層の年代別だったりとか世代年収別だったりとか、そういうことって今どういう状況になってるんですか?
(福島)
そうですねぇ、わりと高齢者が多いんですけど、ある時調べたら、けっこう若者のフリーター層ってのもいるんですよ。あともう一つは、けっこうインテリ層ってのもいるわけよ。だからやっぱりリベラルという人たちはいるという。
(宇野)
というか、すっごい一言で言うと、多分いま福島さんが責められてるのって、「お客さんを変える覚悟があるかどうか」ということだと思うんですよ。
(福島)
だから若者とかにもっとシフトせよ!ってことでしょ?
(夏野)
せよ、じゃなくて、本当にそっちに行くんであれば、今までとはかなり違うことをやらなきゃいけない。
(宇野)
だから、労働組合のことは今日この会場を出た瞬間に忘れる!ってことですよ。もちろん個別の困ってる人には手を差し伸べるべきだと思いますよ? そうではなくて、個別の労働者と組合って難しい問題で、福島さんはそれこそ専門家だからめちゃめちゃ詳しいと思いますけど……。
(夏野)
組合が若者をいじめてるケースって、すごい多いんだよ。
(福島)
私自身は、というか社民党自身は、組合って正直言うと、連合やいろんな組織って社民党基準になってるんで……。
(堀)
いわゆる派遣ユニオンとかですよね。
(宇野)
どうせ奴らはあなた方(社民党)を捨てたんだから、いいじゃないですか?って話なんですよ。