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記事 23件
  • 太平洋戦争が起きた理由を2,000字で説明してみる——破滅に先立つ思想やプライド(2,131字)

    2015-05-18 06:00  
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    今年は戦後70年なので、戦争のことを考える機会も多いだろう。
    最近は、多くの人が右翼化したり、その反対に左翼としての思想をこじらせたり、きな臭い「思想」が幅をきかせるようになっている。彼らに共通しているのは、総じて歴史を軽視しているところだ。歴史を正しく認識するようになれば、右翼も左翼もともに「思想」であり、それは「破滅」へ向かう一里塚だということに気づくだろう。
    では、太平洋戦争――特に日本人にとってのそれはなぜ起きたのか?――ということを、ここに2,000字くらいでまとめてみたい。その中で、「思想」と「破滅」の相関関係を見ていく。
    太平洋戦争のそもそもの発端は、「昭和不況」にある。日本は昭和の初めから深刻な経済不況に陥っていたが、昭和4年の1929年に世界恐慌が起こって、それが決定的になる。貧乏のどん底に陥るのだ。
    その打開策として、日本は「帝国主義」という「思想」に走る。
    「帝国主義

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  • 「型化」ついて考える(2,134字)

    2015-05-15 06:00  
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    齋藤孝さんの「天才がどんどん生まれてくる組織」という本を読んでいる。前にも読んだことがあるが、面白い。「教育」という分野について奥深い洞察を投げかけてくれる。この本の中で、桐朋学園で長らく音楽の教育に携わった故齋藤秀雄について触れている。齋藤秀雄は、指揮における棒の振り方を「型化」して子供たちに教えた。特に力の抜き方について、型を通じて教えたそうである。この教えが、小澤征爾さんをはじめ、多くの音楽家を育てた。彼は世界で初めて指揮の「型化」に成功したのだ。そこで今日は、教育における「型」について、特に「型化(型をどう作るか)」について考えてみたい。「型」とは何か?――というのは、剣道が一番分かりやすいだろう。剣道では、指導をするときに「型」を用いる。特に、竹刀の素振りには厳密な型がある。この型は、誰が作ったというものではなく、長い歳月を経て、多くの人の手によって練られてきたものだ。「型」のす

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  • 教育考:その18「その人のコミュニケーション能力を決定づける母親」(1,696字)

    2015-05-14 06:00  
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    よく気づき、観察力や推理力に長けている母親は、子供のコミュニケーション能力を育てられない。それどころか、生涯にわたってコミュニケーション能力の欠如した人間にしてしまう危険性が大きい。
    今回は、そのことについて見ていきたい。
    乳幼児の頃、母親がよく気づき、観察力や推理力に長けた人だと、コミュニケーションがスムーズに運ぶ。こちらが一方的に泣いているだけで、いろいろと慮ってくれ、事足りるからだ。
    これは一見良いことのように見えるが、怖いのはその後である。そういうふうに、乳幼児の頃に母親と良好なコミュニケーションが築けていた子供は、以降、言葉を覚えようという意欲が減退するのである。そうして、言葉をなめるようになってしまうのだ。
    人間が言葉を覚えることの最大のモチベーションは、「コミュニケーションの不満」によるものである。泣いているばかりでは母親をはじめとする周囲と良好なコミュニケーションを築けない

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  • ヘヤカツ(部屋活)まとめ——岩崎夏海がフジテレビ「ノンストップ!」に出演しました

    2015-05-13 09:50  
    「もしドラ」作者の岩崎夏海です。
    ぼくが代表を務める「部屋を考える会」がまとめた本『部屋を活かせば人生が変わる』が、フジテレビの情報番組『ノンストップ!』に取り上げられました。■ヘヤカツ(部屋活)ってなに?
    「ヘヤカツ(部屋活)」とは、「部屋を活かす」の略で「部屋活=ヘヤカツ」という意味です。ぼくがこれまで見聞きしてきた、上手な部屋の活かし方をこう呼んでいます。また、これまで、このヘヤカツについて3冊の本を作りました。

    ・部屋を活かせば人生が変わる - Amazon
    ・部屋を活かせば頭が良くなる - Amazon
    ・50からの 老いない部屋づくり - Amazon
    そこで今日は、「ヘヤカツ」って、具体的にどういうものなの?――ということについて、簡単にまとめたいと思います。
    ■ヘヤカツが生まれたきっかけ
    ヘヤカツが生まれたのは、「もしドラ」が出版されて以降、たくさんの方々がぼくの家や事務

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  • [Q&A]交友関係を広げるにはどうすればいいか?(1,556字)

    2015-05-13 06:00  
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    [質問]
    元々人付き合いに意味を見いだせず逃げてきて、ほぼ一匹狼でしたが自分の力だけじゃ限界があり交友関係を広めたいと思いますが大人になって友達作りが難しく感じます。
    顔が怖いのか? 愛想か? 話しかけてもらいづらいです。笑福亭鶴瓶師匠のような雰囲気を醸し出すには一般人ではどうすればいいでしょうか?
    [回答]
    これは有名な話なんですが、笑福亭鶴瓶さんは、地はとても怖い顔をしています。実際、ドラマではよく悪役を演じています。
    交友関係を広げるためには、まず他人に興味を持つことです。そして、その他人のことをもっと知りたいと思うことです。
    ただしそのとき、「相手に自分のことを知ってもらいたい」と思ってはいけません。「自分のことを知ってもらいたい」というのと、「相手のことを知りたい」というのは、全く別の話です。そして、「自分のことを知ってもらいたい」と思っているうちは、人から話しかけられないでしょ

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  • ライトノベルの書き方:その18「お互いに影響し合うキャラクターの条件」(1,922字)

    2015-05-12 06:00  
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    「サンチョ・パンサ型」の「脇役」というのは、主人公との相関関係の中で描かれる。主人公から影響を受けるのと同時に、主人公に影響を与えもする。そうして、物語を通じ、両者の関係が溶け合ったり、逆転したりするのだ。
    そういう相関関係を描く上で重要となってくるのは、主人公と脇役、両キャラクターの「関係性」だ。それが、ある矛盾した条件を満たしていなければならない。
    その矛盾した関係とは、両者が「違う」ということと同時に「同じ」であるということだ。これらを満たして初めて、お互いに溶け合ったり、逆転したりする関係性を描けるのである。
    これを、小説「ドン・キホーテ」を例に見てみたい。
    まず「違う」ということについて、これは前回も述べたように、ドン・キホーテが「主人」であるのに対し、サンチョ・パンサが「従者」であるというのがまず違う。それ以外にも、夢見がちなドン・キホーテに対し、サンチョ・パンサは現実的。痩せ

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  • 本物のプロと生半可なプロの5つの違い(2,317字)

    2015-05-11 06:00  
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    1.気を抜くポイントを知っている
    生半可なプロは、「どうせ誰も見ていない」と思って気を抜くところがある。例えば会議で他の人が発言しているときに、ついあくびしたり、スマホを見たりしてしまう。
    しかし会議に出席している人は、そういうところをこそ見ている。そしてほとんどの場合、そこでその人の評価が決する。
    だから本物のプロは、相手が話しているときの顔の作り方に気をつける。見られていないと思われがちな場面こそ、誰かが見ていると知っているからだ。
    そこで、本物のプロでも最上級の人だと、極上のポーカーフェイスを作る。「何を考えているのだろう?」と相手に考えさせるような顔をする。
    本物のプロは、これを気を抜きながらできるようになる。生半可なプロは、本物のプロが気を抜きながらポーカーフェイスをしているなどとは思いもよらないので、緊張しっぱなしで、疲れて疲弊してしまう。
    2.貸し借りの感覚に長けている
    生半

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  • 軍艦島と朝鮮人(2,019字)

    2015-05-08 06:00  
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    こういうブログの記事を読んだ。
    [軍艦島ツアーで考えたこと] 「いつ、どんな立場で見たか」で大きく異なる思い出 - ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ変更する
    この記事はバランスの取れたとてもいい記事だと思った。
    そのうえで、ふと思ったこと、気づいたことがあったので書いてみたい。
    「軍艦島」とは、長崎の沖合に浮かぶ無人島である。正式な名前は「端島」というが、シルエットや大きさが軍艦に似ているところから、こう呼ばれるようになった。
    軍艦島が有名になったのは、廃墟としてのビジュアルが異様な迫力を醸していたからだ。廃墟というのは、どこか人を惹きつける魅力がある。マニアも多い。そんな廃墟好きにとって、軍艦島は垂涎の的だった。それで有名になったのだ。

    ではなぜ軍艦島が廃墟になったかといえば、それは軍艦島の歴史に大きく由来する。
    軍艦島こと端島は、もともと小さな無人島だった。しかし明治の頃、長崎沖

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  • 教育考:その17「コミュニケーション能力が欠如している人とは(その2)」(2,042字)

    2015-05-07 06:00  
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    コミュニケーション能力に対する「かまえ」は、幼少時に決定される。
    そこで、言葉に対する「苦手意識」が植え付けられると、以降、なかなか前向きに取り組めない。そのため、なかなか能力を伸ばせない。
    しかしながら、そうした「苦手意識」以上に、コミュニケーション能力を育む上での大きな障害となるものがある。今日は、そのことについて見ていきたい。
    コミュニケーション能力を育むためには、それに対して積極的な「かまえ」を取る必要がある。しかしながら、苦手意識を持ってしまうと、そのかまえがなかなか築けない。なぜなら、失敗することを怖れるあまり、それを回避するようになるからだ。
    しかしながら、そうした苦手意識というのは、後で克服できる可能性が大きい。なぜなら、その「かまえ」がコミュニケーション能力の発達を阻害していると、自分でも理解できるからだ。それが原因だと、はっきり認識できるからである。
    問題を解決するため

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  • [Q&A]人生は平等か?(1,322字)

    2015-05-06 06:00  
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    [質問]
    いろいろ抵抗しましたが僕は周りに比べ常に不幸だと思って生きてきた節があります。
    ハックルさんは人生は平等だと思ってますか? トータルで幸不幸プラマイゼロだと思ってますか?
    ハックルさんに出会って質問してる事は『運が良かった』とは思ってますが、偶然ではない引き寄せの法則みたいなものはあると思いますか?
    [回答]
    ぼくは人生は平等だと思います。
    ぼくは、人より感受性が強く、その分だけ幼い頃は苦労しました。しかし、その苦労に鍛えられたおかけで考えが深化しました。
    そんなふうに、苦労はしたが考えも深化したので、プラスマイナスゼロだと思っています。
    「引き寄せの法則」というのは、特にないと思います。ただ、人間万事塞翁が馬、ネガティブなことがポジティブことを生むと思っているので、もしポジティブなことを得たいなら、進んでネガティブなことに身を投じるのがいいのではないでしょうか。
    [質問]
    クリ

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