ハックルベリーに会いに行く
教養論その38「歴史から学ぶ認知フィルター」(2,041字)
人間というのは、自分の五感を通して世界を認知する。そして通常、人はその五感の能力を疑わないので、自分の認知の仕方が、そのまま世界の「事実」だと思い込んでいる。
しかしながら、それは端的にいって誤りだ。人間の五感には、さまざまなフィルターがかかっているから、事実をその通りには受け取れないのである。
例えば、手持ちカメラの映像は、激しく揺れており、見ているとやがて気持ちが悪くなってくる。しかしながら、我々が普段肉眼で歩きながら世界を見ているときには、激しく揺れているにもかかわらず、気持ち悪くならない。それは、脳内で揺れを補正しているからだ。「事実」は、手持ちカメラの映像のように揺れているのに、五感は揺れていないように感じているのである。
そういうふうに、人間の五感を初めとする認知の仕方にはフィルターがかかっている。それゆえ、どんな人でも事実をそのまま受け取ることはできない。
そこで重要になって
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