ハックルベリーに会いに行く
教養論その40(最終回)「本当の教養」(1,578字)
本当の教養とは愚者のことである。何も考えていないということだ。
賢者は、一周回ってこの境地に辿り着く。ビートルズに「フール・オン・ザ・ヒル」という歌があるが、これもそのことを歌っている。
桜井章一さんとお話ししたときに、最も印象的だった言葉が「鮭はここまで約束守ってんのに」だった。だからそれが本のタイトルにもなった。
桜井さんの、野に生きる獣に対する尊敬の態度は一貫している。蟻を見て、そこに「人間には一生到達できないすごい動き」を見出す。
人間でいえば、愚者が一番偉い。愚者が一番教養がある。なぜなら、教養があるとは教養がないことだからだ。
それゆえ、本当の教養を身につけた人は、自分が教養を身につけたがゆえに最も教養から遠いところまで来てしまったことを知る。そして、教養を身につけていないからこそ最も教養に近い愚者に憧れを抱くのだ。
この一周回
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コメント
コメントを書く毎度、楽しくこの回を拝見していました。
質問が生まれました
このブロマガも連載がはじまり数年が経ちました。
岩崎さんは読者に対して質問はあるのでしょうか?
>>1
ご質問、またお読みくださりありがとうございます!
次回の[Q&A]でお答えします!
松本人志さんも同じようなことを言っていました。「この世で一番面白くない奴が、実は一番面白い。表裏一体」だと。