ハックルベリーに会いに行く
世界的なプロダクトを生み出す日本の美的感覚:その74(2,057字)
日本には、きわめて突出した三人のクリエイターが存在する。マンガの手塚治虫、アニメの宮崎駿、ゲームの宮本茂である。この三人はあまりにも突出していたため、「出る杭は打たれる」とはならず、むしろ「出すぎた杭は打たれない」となった。
そのため、これら三人の共通項を見出すことができれば、すぐれたクリエーション、もしくはすぐれたクリエイターの育成を再現することもできるのではないか。出過ぎた杭を生み出すことができるのではないか?
そう考えて、今回はこの三人の共通項について考えてみる。
この三人共通項といって、まず思いつくのがその美的感覚である。
手塚治虫も宮崎駿も、当然ながら絵が上手い。宮本茂の絵が一般に公開されることはほとんどないが、彼がデザイナー出身だったことはよく知られている。初期のマリオやゼルダのデザインはほとんど彼がした。
さてしかし、単に絵が上手いだけとなると、彼ら以上の存在はたくさんいる。
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