ハックルベリーに会いに行く
世界的なプロダクトを生み出す日本の美的感覚:その75(1,837字)
手塚治虫、宮崎駿、宮本茂の三人は、日本のエンターテインメント史の中でも突出したクリエイターだ。
そのため、彼らの共通項を探せば、日本におけるすぐれたクリエイター像、あるいは美的感覚の本質が見えてくるのではないだろうか。
こうして見ていくと、まず気づく共通項は、三人ともにすぐれた「デザイン性」を有しているということだ。三人とも、個性はむしろ少なめで、きわめてバランスの整った絵を描く。
そのため、三人の絵は再現性が高い。真似しやすいのだ。それは、単にデザインがすぐれているからだけではない。もう一つの理由もそこにはある。それは「簡潔」ということだ。シンプルなのである。多くのものが省略されているのだ。
なぜ彼らの絵がすぐれた「省略性」に富んでいるかといえば、それは彼らが制約の中で描いていたことと無関係ではない。手塚治虫も宮崎駿も、いつも時間に追われていた。宮本茂はハードのスペックに限界があったため
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