ハックルベリーに会いに行く
おしゃべり、噂話、悪口(1,856字)
我々は、虚構の中に生きている。
虚構というのは、貨幣や宗教や国などのことだが、そのうちの一つに「常識」がある。
常識というのは、普段は我々に壁のように立ちはだかる邪魔なことのように思えるかもしれないが、しかしこれがないと世の中はかなり不便になる。例えば「挨拶をする」というのは一つの常識だが、これが常識であるために、人々は半強制的に挨拶をしなければならない。挨拶をしないと、あいつは非常識だと糾弾され、満足に生きていけなくなる。そうして誰もが挨拶をしなければならない社会になっている。
では、挨拶しなければならないことで世の中がどんなふうになるかというと、人と人とのコミュニケーションが円滑になる。初対面の人とでも協力しやすくなる。そこで余計なストレスをためずにすむようになる。そうして社会全体の生産性が上がるのだ。
これが挨拶をしなくてもいい世の中だと、なかなか仲良くなれずに、従って協力もできない
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