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種存続の本能は、豊かな社会だと子供の数を少なくし、逆に貧しい社会だと子供の数を多くする。今の日本は豊かだから、それに従って子供を生まない人が多い。
しかしながら、そういう時代にも子供を生む人がいる。
では、どういう人が子供を生むのか?
今、子供を生んでいる人の特徴というのは、大きく二分される。それは、経済的に貧しいか、あるいは経済的にきわめて豊かか、ということである。つまり、いわゆる中間層以外が子供を生んでいる。
まず、経済的に貧しい人が子供を生むというのは、これまで見てきたように、「種存続の本能」からすると順当な話しだ。そして、多くの人が豊かになった現代においても、貧しい人というのは存在する。
ただ、その貧しさは以前と比べると少し様相が違う。昔の貧しさは、それこそ食べていくことそのものが困難――つまり餓死の危険性を伴うものだったが、しかし今の貧しさにそういう危険性はない。どんなに貧しい人
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