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Uはみんなに担がれ保健室に運ばれていった。
ぼくは、とてもではないがその列には参加できなかった。運ばれるUを遠巻きに眺めるだけだった。
それでも、彼の状態が気になって仕方なかった。それで10分後くらいに、こっそりと保健室へ行った。そうして、保健の先生に「頭痛がする」と嘘をついて、薬をもらって仮眠室で寝かせてもらった。そこにUも寝かせられているから、彼の様子を確かめようとしたのだ。
そうして仮眠室に入ると、Uは確かにそこにいた。しかし、残念ながら彼の顔は見えなかった。ベッドにはカーテンがあって、それが閉まっていたからだ。
それでぼくは、少し離れたベッドのところに入り、やっぱりカーテンを閉めて待機した。そうして、どれくらい待ったであろうか。ほんの5分ほどだったと思う。保健の先生が仮眠室に入ってきて、Uのベッドのカーテンを開ける音が聞こえた。それでぼくは、耳を澄まして注目した。
すると、保健の先
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