ハックルベリーに会いに行く
令和日本経済の行方:その22(1,750字)
今回は昭和2年生まれの人について書くつもりだったが、ふとその周辺で生まれた人を見てみると、昭和3年に手塚治虫が、昭和4年に色川武大が生まれている。色川武大は早生まれなので、2人は同学年だ。ちなみに、2人が死んだのも同じ1989年で、2ヶ月くらいしか違わない。亡くなったとき、2人とも60歳だった。
そしてぼくは、子供の頃に手塚治虫、筒井康隆、色川武大(阿佐田哲也)の順で好きになり、この3人がぼくの作家としての性格を決定づけた。ぼくは昭和43年生まれなので、ちょうど40歳くらい年上の彼らの著作が、ぼくの作家性のみならず、人間性にも多大な影響を及ぼしたのだ(ちなみに筒井康隆は昭和9年の生まれで他の2人よりも6学年下である)
そのことを考えると、ぼく自身、この世代に強い思い入れがあるのだろう。それは、彼らが戦前と戦後とで引き裂かれた人生を送っているからだ。その「引き裂かれ」に共感を覚えるのである。
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