ハックルベリーに会いに行く
マンガのはじまり:その19(1,551字)
岡本一平は1912年(大正元年)にデビューすると、すぐに人気を博す。1914年(大正3年)には早くも初の単行本となる『探訪画趣』を出し、序文を漱石に書いてもらったこともあって、ヒットを記録する。
一平は1886年生まれだから、単行本を出したときは28歳だ。すでに妻子もおり、脂が乗っていた。以降は次々と単行本を出し、1929年(昭和4年)にはその名も『一平全集』という集大成を出す。これがなんと予約だけで5万部を記録し、一平の人気を決定づけた。このとき、一平43歳。
この印税で、一平は家族を連れてパリを拠点としたヨーロッパ漫遊の旅に出る。旅は3年にも及んだが、その間に日本は戦時体制が強まっていき、やがて一平も帰国を余儀なくされる。
帰国後も、一平は朝日新聞の記者として漫画を描き続けた。これは1936年(昭和11年)、一平50歳のときまで続けられる。
またこの間、小説や随筆、演劇作品などを手掛け
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