ハックルベリーに会いに行く
1941年3月に、石原莞爾は陸軍から予備役となった。「予備役」というのは引退というのと同義だが、もっというと体よくクビにされたという感じである。東條がクビにしたのだ。これは誰もが知るところだった。
このとき、陸軍内は東條と石原とで二分されていた。これも誰もが知るところであった。一般民衆も知っていたのではないか。数奇な運命を辿ってきた二人が、ここで日本の命運を握る陸軍という超巨大組織の二大巨頭となった。そして実にくだらない諍いから袂を分かち、当時勢いのあった東條がなかった方の石原をクビにするという形で決着がついた。
この後の歴史を知る現代日本人からすれば、東條のしていたことはいかにもおかしいと思える。死刑になったとしても仕方ないと思えるだろう。しかし面白いのは、当時の人々の中にも「東條はおかしい」と思う人が少なからずいたということである。東條は最初からおかしかったのだ。
興味深いのは、
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