建築とは何か?
この問いには二つの答えがある。

一つは、人類が生きていくために必要な「道具」というものである。そこでは機能性が重視される。

もう一つは、「芸術」というものである。それは、建築が機能性を追求する中で、自然と「美しさ」が生まれたからだ。人は必要に応じて建築を作っていたが、その中でやがて「機能を追求すると、そこに美が生まれる」ということに気づいた。いわゆる機能美である。

そして美しい建築には、機能とは別の大きな価値があるということに気づいた。その価値とは、「人をエモーショナルにさせる」ということである。これは、古代社会で強く求められていた価値だった。

というのも、人は原始の時代から強い不安を強いられてきた。なぜなら不安がないと、人間としての能力を上手く発揮できないからだ。おかげで不安は、人類にとって必要悪のような存在となった。

しかし不安が強すぎても能力が上手く発揮でき