建築と映画は似ている。なぜか? それは両者とも空間のダイナミズム(エモさ)を表現することを目的としているからだ。特に映画は「エモさ」を最大の目的としている。なぜなら映画は、建築以上に人気商売だからである。

前回の記事で書いたように、建築にとって「エモさ」は三番目の価値だ。一番は物を保存すること。二番は食う寝るところ、働くところ――つまり道具としての家。三番が宗教施設に代表されるエモさである。

対して映画はエモさだけを欲している。しかも映画は空間のダイナミズムを表現する必要がある。なぜか? ここで少し話は逸れるが、なぜ映画が空間のダイナミズムを表現する必要があるかを述べたい。

そもそも、映画は長らく固定カメラだった。だからそこで参考にされたのは演劇空間である。劇場空間のダイナミズムである。劇場は宗教施設(特にキリスト教の教会)に似せた空間のダイナミズムを表現している。だからそれを模倣し