恋愛は1950年代に西洋から日本に輸入された。それは、西洋においては当時の日本にはまだなかった「少女が恋愛を楽しむ作法(術)」がすでに確立していたからだ。その作法が主に本によって戦後の日本に持ち込まれた。すると、それが戦後教育を受けた戦中、戦後生まれの少女たちを中心に広まっていったのだ。

そこにおいての主眼は、「少女たちが自分のために恋愛を楽しむ」というものだった。おかげで、恋愛対象である少年は「後景化」された。そうしていわゆる「恋に恋する」状態が生まれた。例えば、両思いになった瞬間熱が冷め、相手の少年を振ってしまうという少女も続出した。

いやむしろ、熱が冷めて振る行為までも含めて、恋愛の楽しみ方の一つだった。恋愛の教科書である『アンネの日記』や『赤毛のアン』にも、同様のエピソードがあった。
あるいは少女同士、恋愛話いわゆる「恋バナ」に花を咲かせるというのも、この時期から見られた現象で