イスラム国(ISIS)が、湯川遥菜さんと後藤健二さんの二人を拘束し、身代金を要求するという事件が世間で話題だ。そこで、なぜ話題になるのかについて考えてみたい。

まず、ぼく自身はこの事件にはほとんど興味がない。興味がない理由は、彼らが殺されても、あまりひどいことだとは思わないからだ。彼らは、異なる文化・常識を持つ地域に、自国の文化・常識でもって乗り込んでいき、拘束された。いわば、他人の家に土足で上がるような真似をして、反撃を受けた格好なのだ。だから、たとえ何らかの咎を受けても仕方ないだろう――そんな思いが、根底にはある。それが、興味がないことの大きな理由だ。

そして、世間の人もおおむね似たような感慨を持っていると思う。というのも、この事件の発覚後、事件そのものを茶化す画像がネットに出回ったり、あるいは「自己責任論」が議論の的になったりしているからだ。

「自己責任論」とは、日本人は世界に比べて