ハックルベリーに会いに行く
教育考:その6:「他人を傷つける方法」(1,748字)
骨董商の、弟子に大金を渡して、実際に骨董を買ってこさせ、鍛える――という育て方は非常に興味深い。この方法だと、弟子に責任を負わせられるので、追い込み、真剣にさせることができる。それによって成長を果たすというわけなのだが、同時に自分も大金を支払っているので、責任を負うし、追い込まれるし、真剣になる。そうして、師弟ともに成長を果たすのだ。
これは、他人(弟子)を傷つけることによって自分もまた傷つけられる――それによって双方とも成長する、という構造になっている。「痛みなくして成長なし」の法則を、双方に適用した形だ。だから、他人を上手に傷つけられれば、自分もまた傷つけることができ、成長を果たせる。
そのためここでは、どうすれば他人を上手に傷つけられるか?――ということについて考えてみたい。
ところで、上の骨董商の例で面白いのは、「師匠が弟子によって育てられる」ということだ。そして、そこで師匠がどう
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