ハックルベリーに会いに行く
ライトノベルの書き方:その11「シチュエーションの構築法(前編)」(1,886字)
今回は、ライトノベルの主人公に見栄を張らせるにはどうすればいいか、その「シチュエーションの構築方法」を見ていく。
ところで、近年、見栄を張ったキャラクターとして注目を集めたものといえば、真っ先に「地獄のミサワ」が思いつく。これは「物語」というわけではないのだが、見栄を張った人間を戯画化した一コマ漫画によって、人々にそのみっともなさを啓蒙した。
これを読んだ人の中には、自覚的には「こういう人っているよな」と思わせつつ、無自覚的には「こういうところ、自分にもあるかもしれない。反省しなければ」と思わせ、それによってカタルシスを喚起している。「地獄のミサワ」の人気の背景には、そうした人々の無意識における心の浄化があったのだ。
そんな「地獄のミサワ」でも重視されていたのが、その「シチュエーション」である。「地獄のミサワ」では、その見栄を張るキャラクターと同時に、それがどういうシチュエーションかという
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