Vol.598 結城浩/命に関わる確率/決めつけて断罪する人への対処/数学ガールの特別授業(群馬県立女子大学編)(4)/

結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2023年9月12日 Vol.598


はじめに

こんにちは、結城浩です。

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新しい本の話。

結城は現在「数学ガール」シリーズとは異なる本の執筆に取り組んでいます。先週は第6章をレビューアさんに送ることができました。感謝です。年内の刊行はスケジュール的に厳しいので、恐らく2024年新年の刊行になるのではないかと思っています。

新しいチャレンジはたいへんですけれど、楽しい面もあります。引き続き完成までがんばって執筆を続けていきますので、応援よろしくお願いいたします。

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数学が苦手な「ノナちゃん」の話。

Web連載「数学ガールの秘密ノート」シーズン41が始まりました! 今シーズンは数学が苦手な「ノナちゃん」が久しぶりに登場します。「式の計算」をテーマとして、やさしくて楽しめる数学の話題が進んでいきます。先週から始まったばかりですので、ぜひお読みください。

◆新シーズン開始です!(イメージ画像)

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◆Web連載「数学ガールの秘密ノート」
https://girlnote.hyuki.net/

また、Web連載を見逃さないため、ぜひ「数学ガールのお知らせメール」にご登録ください。更新のたびにメールが届きます。登録は無料です。

◆数学ガールのお知らせメール
https://mathgirls.hyuki.net/

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談話室の話。

「結城浩の談話室」の10月分申し込み受付は本日(2023年9月12日)〆切です!

「結城浩の談話室」というのは、Zoomを使って私と二人で自由におしゃべりするネット企画。以下の公式ページにこれまでの実施の様子(14回分)や、申し込みフォームへのリンクがあります。

◆結城浩の談話室
https://chatroom.hyuki.net/

もしも「今のところは結城さんとおしゃべりしたいと特に思わないけれど、将来的には興味が出てくるかも」という方は「結城浩の談話室通信」という無料のニュースレターにご登録ください。談話室の申し込み受付の予定や最新情報がときどき届きます。

◆結城浩の談話室通信
https://chatroom.substack.com/

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講演会の話。

今回の結城メルマガでは、数学ガールの特別授業(群馬県立女子大学編)(4)をお届けします。

これは、2023年8月5日に結城が群馬県立女子大学文学部文化情報学科さん主催で行った講演をPDFにしたものです。結城が話した内容も読みやすく文章にしてありますので、ぜひお読みください。

PDFのダウンロードリンクは後ほど、目次のあとにあります。

なお、これまでの記録は以下のWebページにあります。よろしければこちらもどうぞ。

◆数学ガールの特別授業(講演会の記録)
https://www.hyuki.com/girl/lesson.html

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それでは、今週の結城メルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。PDFがあるので、今回も本文テキストは短めになっています。


目次

  • コミック紹介 - カラーチェンジ/嘘の子供/All You Need Is Kill
  • 数学ガールの特別授業(群馬県立女子大学編)(4)
  • 他人のことを決めつけて断罪する人の話 - 心の健康
  • 毎週の「プロジェクト進捗報告」に思うこと - 仕事の心がけ
  • 条件付き確率と「命に関わる確率」

コミック紹介 - カラーチェンジ/嘘の子供/All You Need Is Kill

お気に入りの三作品をご紹介。

あららぎ菜名『カラーチェンジ』

あららぎ菜名さんの『カラーチェンジ』というコミックを読みました。これは女性の髪の色が気持ちによって変化するというかわいらしい作品です。X(Twitter)に流れてきたときに読んだことがありましたが、改めて読んでおもしろかったのでご紹介。

これはKindleでセルフパブリッシングされている作品ですが「髪の色」がカギになる作品なので、色を自由に使える電子書籍のメリットがかなり活かせていると感じました。もしも紙の本で実現しようとすると、色をたくさん使うことになりコスト的な問題が生じそうだからです。

◆『カラーチェンジ』(あららぎ菜名マンガ集)
https://amzn.to/3sOi8nI

川村拓『嘘の子供』

川村拓さんの『嘘の子供』というコミックス二巻まで読みました。狸が女の子に化けて人間を困らせようとしたら、その化けたモデルとなった女の子は実は亡くなっていて……という物語です。コミカルなタッチなんですけど、しみじみと人間関係について考えさせられる切ないドラマです。今後の展開がさらに楽しみ。

◆川村拓『嘘の子供』
https://amzn.to/3EwbTYn

桜坂洋+竹内良輔+安倍吉俊+小畑健『All You Need Is Kill』

こちらは少し以前の作品になりますが、とても良かったのでご紹介(もしかしたら以前も紹介したことがあったかも)。

All You Need Is Killはいわゆるタイムループもので、ループを繰り返しながら謎の敵と戦っていくという作品。ライトノベルのコミカライズになります。トム・クルーズの映画にもなりました。映画では割と予定調和な終わりになっていた印象があるんですが、コミック版では心に迫るピュアなラブストーリーとなっていました。

◆All You Need Is Kill
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◆All You Need Is Kill(集英社スーパーダッシュ文庫)
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