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記事 2件
  • 語り処_2021.10.09

    2021-10-09 10:31  
    330pt
      ● ひとことオピニオン
    お祭り騒ぎの新首相誕生下で行う総選挙は、野党にとって非常に不利です。加えて、岸田新首相には有権者を強烈に惹きつける力がありませんから、投票率はあまり上がらないでしょう。懸命に頑張っても、そう簡単に良い結果は出せないと思います。 では、野党にもう勝つチャンスはないのか、と言えばそんなことはありません。相手頼みではなく、自分たち自身で風を巻き起こすことができれば勝算はまだあります。そのためには、 「 国民の生活が第一」という政治の原点に立ち返って、財政規律の考え方も取っ払い、大胆な経済政策を掲げるのです。新型コロナによる疲弊対策はもちろん必要ですが、それだけでなくもっと先の日本を見つめ、小泉・安倍政権で徹底的に壊されてしまった国民生活のインフラを整備することを政策の柱にして国民に訴えるべきです。 私が言うインフラとは、道路や建造物など文字通りのハード面だけでなく、国民がいろいろなことに安心して思い切りチャレンジできるための環境整備、つまりセーフティーネットを構築することも含まれています。 今回の選挙戦も、 政権を取って何としても「国民の生活が第一」の政治を行うのだ、そういう気迫と強い意思が全身からあふれてこそ、初めて有権者が頷いてくれるのです。今回の総選挙をどう戦うかは、その一点に尽きると思います。
    ● 季節の話題 9月に2回目のコロナワクチン接種をしました。こうして総選挙に臨む事ができるのは、やはり安心です。しかしいまの僕は党の役員でもないし、全国を駆けずり回って街頭で大勢の有権者を前にスピーチして歩くような立場じゃありません。また、選対を仕切っているわけでもありませんので、親しい候補者の所へ行って、基礎的な舞台づくりをするためにあっちこっち駆け回っています。 総選挙でいえば、連立を組むのに四苦八苦している日本を尻目に、ドイツではいま、さまざまな連立の組み合わせが模索されています。 比較的日本人と気質が似ているドイツで、こういう 合従連衡 を 節操がないなどと言わずに、大胆にしかもズバズバやっているのは、つくづく日本と政治文化が違うのだと思いました。それは、 国民のための政治をやっていくのか、 政党 組織やイデオロギーを守ることを最優先にするのかという違いでもあるのでしょう。日本でドイツのように政治のダイナミズムを発揮できないのは淋しい限りですし、結果としてそれが政治不信を招いていくのではないか、と僕はいつも心配しています。
     ● 日本人の政治意識 「世界価値観調査」によると、日本は「生活に政治は重要」と言いながら、政治参加の経験や意欲はどういう形でも低いという結果がでているということです。日本人の特徴のひとつとして、きれい事は言うけれどそれに伴う行動はしないというのがあると思います。そして、非常に消極的で守旧派的なマインドを持っています。言葉を変えると、現状を守ることに汲々としていて、もっとよい現状をつくっていこうという意欲やエネルギーに欠けているのです。 日本の歴史を遡ると、縄文時代の古代から日本は権力闘争以外、大陸から渡って来た種族や部族間での血生臭い争いがあったという記録がほとんどないといいます。それは、日本が今以上に温暖で豊かな土地だったので、食うに困らなかったから争いが起きなかったのです。そういう背景があって、「和を以て貴しと成す」という日本型民主主義の原型がつくり上げられてきたのだと思います。 天下泰平の世の中ならこれでも良いのだと思いますが、日本が大きな選択を迫られたとき、私は非常に危ないものを感じます。今の中国をみると、強権的、高圧的、軍事的な脅しにより習近平執行部は求心力を高めようとしていますが、こういう状況下で経済危機が起きたら、一気に大動乱になる可能性があります。 そうした時のために、いまから台湾有事にはどうするか、日本はどういう体制をつくるべきか、どういう法体系にすべきかなど、タブーなしに国民的議論をしていくべきです。そして、一定の議論をしたら、みんなのことはみんなで決め、その結論に全員が従う。その民主主義の基本に立ち返るためにも、居心地の良いぬるま湯的な日本型民主主義とは一日も早く決別し、政治的発言や議論、行動という「政治参加」をタブー視しない社会をつくっていくべきです。

     

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  • 語り処_2021.01.01

    2021-01-01 00:55  
    330pt
    今回は12月配信分を1月1日に配信します(1月分は1月末を予定)。 オピニオンでは2020年の一年間を振り返るとともに、2021年の抱負を述べました。安倍政権のむちゃくちゃな政治を引き継ぐ菅政権の凋落は目を覆うばかりですが、一方で野党第一党への期待も盛り上がりません。人数的には2009年に政権交代を果たしたときと同じ体制ができあがったのですから、あとは国民の胸にずしんと届く明確で強いアピールが必要です。そのポイントは、新自由主義により溶解した社会を立て直すために、自民党にできない真に国民のための政策を財政規律にとらわれず力強く打ち出すこと。そして共産党との共闘を明確にすることです。 一方 Q&A では、政治家が持つべき資質について考えを述べました。そのポイント諦は近代社会の基本原理である自由と平等のバランスを常に意識して政治を行うということです。そのためには、どちらかだけに偏するのではなく、常に思考の柔軟性とフレキシビリティ、包容力とバランス感覚、そして決断力をもって、「自由」と「平等」という二つの文字を見比べながら、その塩梅を見計らい、民の姿を見て政治を行うことです。 季節の話題では、今年の漢字として「夢」をあげました。直近の過去2回、アメリカの大統領選で民主党大統領が誕生した年は、いずれも日本でも政権交代が起きています。そのジンクスからいけば、今年は必ず政権交代が実現できるはずです。何としても三度目の政権交代を実現するという長年の夢を正夢にする、そんな思いから選びました。


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