• おそ松さんが売れた理由をわりと真剣に考えてみた

    2016-02-15 23:3494


    おそ松さんのBlu-ray・DVDが初動7.9万枚(2週目9.2万枚)という驚異的な売り上げを記録しました。





    これがどれだけすごいのかと言うと、

    歴代累計平均ランキング(テレビアニメ、OVA) (集計期間1970年頃~2016年2月8日付)
    *1位 530,536 FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDREN
    *2位 203,940 新世紀エヴァンゲリオン
    *3位 194,709 機動戦士ガンダムUC
    *4位 174,892 The World of GOLDEN EGGS
    *5位 172,432 The World of GOLDEN EGGS SEASON 2
    *6位 110,502 化物語
    *7位 100,350 機動戦士ガンダム
    *8位 *89,404 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
    *9位 *84,256 魔法少女まどか☆マギカ
    10位 *83,383 機動戦士ガンダムSEED
    11位 *78,606 機動戦士ガンダム THE ORIGIN (更新中)
    12位 *78,391 機動戦士ガンダム0083
    13位 *77,154 涼宮ハルヒの憂鬱
    14位 *72,603 コードギアス 反逆のルルーシュ
    15位 *69,736 ウサビッチ

    ○TVアニメ 先発1巻売上累計10000超作品一覧 2000年以降
    (2005冬) 156,892 The World of GOLDEN EGGS
    (2014春) 116,266 ラブライブ! 2nd Season
    (2006冬) 100,458 The World of GOLDEN EGGS SEASON 2
    (2013春) *83,683 進撃の巨人
    (2009夏) *82,803 化物語
    (2004秋) *80,635 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
    (2011冬) *80,089 魔法少女まどか☆マギカ
    (2015秋) *79,108 おそ松さん
    (2002秋) *71,081 機動戦士ガンダムSEED
    (2013春) *65,465 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE2000%

    (引用:アニメDVD・BD売り上げ一覧表まとめWiki)

    おそ松さんは初動でこれだけの売り上げを記録したのだから凄いと言わざるをえないでしょう。


    さてここまで売れたとなると色んなところで話題になりますよね。

    「なぜこれほどおそ松さんは売れたのか?」





    人気声優を集めたから? 腐女子にウケたから? リメイクだから?
    色々理由は考えられますが、どれも決め手には欠けますよね。

    なので、わりと真剣に「なぜこれほどおそ松さんは売れたのか?」ということについて考えたいと思います。



    ※追加注記※ 2016/2/18
    この記事内では、
    「女性向けアニメ」 メインキャラクターの半分以上が男性キャラ、かつ女性人気の高い声優が多く起用されている深夜アニメ(日5含む)
    と定義しています。
    この定義が正しいかどうかについては別の問題なので、ここでは問いません。
    メインキャラは公式HPのキャスト表の上位にいる人たちを指します。




    いろいろ理由について書いてたらずいぶん長くなってしまったので先に内容をまとめておくと、

    ・もともと女性向けアニメの数が少ないことに加えて、同じ話題で盛り上がりたい女性が多いため、人気の作品に人が集中しやすい。また、好きな作品以外に興味を持たないので、女性同士で信者とアンチに分かれて叩き合うことが少ない。(ただし行き過ぎたファンの行動などがよく問題視される)

    女性人気の高い声優を起用したことが大きな宣伝効果となった上に1話のつかみがよく、腐女子・夢女子を始めとする女性オタクから絶大な人気を得た。

    ・日本人の誰もが知っている昭和漫画を親しみやすいキャラデザ銀魂スタッフがリメイクしたことにより、女性だけでなく一般層・男性層にも幅広く支持された。

    ・原作を尊重しつつもオリジナルアニメとして作られているため、原作を買う人が少なく円盤を買う人が多かった。



    ざっくり言うと、

    声優人気 + 腐女子人気 + 夢女子人気 + 銀魂人気 + おそ松くん人気 + オリジナルアニメ (+1巻収録の完全新作3.5話) = 7.9万枚

    こんな感じです。たぶん。
    前例として挙げるならば、恐らくガンダムSEEDの売れ方に一番近いのかもしれません。



    詳しくは↓で長々と語ってるのでお暇な方は読んでみてください。





    1.なぜ女性向けコンテンツの商品が売れるのか

    「おそ松さん」に関しては、円盤以前に雑誌が爆売れしたというニュースがありました。
    なぜ女性向けコンテンツの商品は売れるのでしょうか。


    ①女性向けアニメが少ないため、購入層が集中しやすい

    近年コミックマーケットでは一般参加者の男女比がおよそ7:3~6:4だそうです。(参考:調査報告 - コミックマーケット)

    しかしながら深夜アニメはまだまだ男性向けの作品が圧倒的に多い。

    例えば2015年の深夜アニメ約150作品のうち、女性向けと思われるアニメ(メインキャラの半分以上が男性キャラ、かつ女性人気の高い声優が起用されている)は20作品ほどで、全体の1割程度です。

    つまり1クールで女性向けのアニメは5作品ほどしかないんです。

    2015年秋アニメで言えば、

    おそ松さん
    スタミュ
    Dance with Devils
    ハイキュー!! セカンドシーズン
    K RETURN OF KINGS
    終わりのセラフ(第2クール)
    DIABOLIK LOVERS MORE,BLOOD
    (ヤングブラック・ジャックとワンパンマンはメインキャラが少ないので除外。ノラガミは男女半々くらいなので一応除外)

    の7作品でいつものクールよりも多めでしたが、おそ松さん・スタミュ・ダンデビ以外は2期ものなので新規層はほぼないと言っていいでしょう。となれば、女性はたった3つの作品から自分の見るアニメを決めるだけでいいんです。

    もちろん他にも女性が楽しめるアニメはたくさんありますが、恐らく女性は男性と違って、重度のオタクであっても何本もアニメを見ることはせず気にいった作品だけをひたすら追いかけるという人が多く、キャラや声優を見て興味を持った数本のみをチェックしているのではないかと思います。

    深夜アニメが増えても「女性をメインターゲットとして作られている」=「女性が興味を持ちやすい」作品はまだこれだけしかないことと、女性は好きな作品だけを楽しむ傾向があるということを考慮すると、人気の出る作品はクール内で1つか2つに絞られる上に、その作品に女性視聴者の大半が集中するので購入者数が膨れ上がると考えられます。



    ②女性は流行りのアニメを見たがる

    あくまで偏見ですが、男性は流行りのアニメほど叩きたがる傾向があると思います。自分は周りとは違うアピールをしたがる人が多いといいますか。

    しかし女性は逆に流行りのアニメほど見たがる人が多いのではないでしょうか。

    みんなが見ているから自分も見る。
    みんなが雑誌を買うから自分も買う。
    みんながグッズを集めているから自分も集める。

    このような同調性の高さが女性の特徴なのです。

    Twitterでよく女性が「ジャンルの住み分け」について揉めたりしていますが、つまりは自分のTLを同じ話題で埋めたい人が多いということではないかと思います。

    グループ内で友達がアニメの話で盛り上がっているなら、当然自分も見なければ話についていけません。
    男性のオタクはとにかく数多くのアニメを見てどのアニメが面白いかを重視すると思いますが、前述のように女性オタクは「アニメを見る」ことよりも「好きなアニメを見る」ことに重きを置く傾向があるので、好きな作品についてだけわいわいおしゃべりできればいいのだと考えられますし、逆に言えば「みんなが好きな作品」を見ていなければ話題に取り残されます
    そのため流行りのアニメを見る女性がどんどん増えていくのではないかと思います。

    また、女性の多くは好きなものにしか興味がわかないので、男性オタクの間でよく起こるアンチと信者による叩きあいみたいなこともほとんどありません
    ただし、先日も話題になったようにコンビニで商品の奪い合いが起こるなど、ファンの中でのマナー問題はよく騒がれています。アンチの作品叩きよりも、行き過ぎたファンの行動が問題視されるのが女性向けアニメの特徴かもしれません。



    ③女性は好きなものに貢ぐ人が多い

    キャラの生誕祭での「祭壇」や「痛バッグ」など、女性はとにかく好きなキャラにお金を使いたがる人が目立ちます。

    ジャラライバーのような男性もいますがあくまであれは外で周りにアピールするためのもの。同じグッズを大量に集めて家の中で飾っていたりするのは女性に多い傾向があると思います。

    最近は特にそういう人が目立ってきているので、円盤はともかく雑誌の完売は1人で何冊も買っていたりするからかもしれません。



    以上の理由により、女性向けコンテンツで人気の出た作品は売れやすいと考えられます。

    ラブライブやガンダムSEEDなど、男性向けのアニメでも女性の人気を高く得たものほど売れているのもその証拠の一つではないでしょうか。




    2. なぜおそ松さんがうたプリや黒子のバスケよりも売れたのか

    女性向けアニメで人気の出た作品は今までたくさんありましたが、おそ松さんは何故それらの売り上げを塗り替えることができたのでしょうか。また、女性向けだけでなくその他の人気作品以上に売れたのはなぜでしょうか。


    ①腐女子にウケた

    男性キャラ同士をカップリングさせることを楽しむ腐女子は女性アニメファンの最大勢力と言っていいでしょう。(実際の割合はそんなに多くないかもしれませんが、女性オタクの中では一番声がでかく集団で盛り上がるタイプ)  
    なので彼女たちからの支持を得ることは良くも悪くも大きな話題を呼ぶことになります。
    二次創作(同人活動)が盛んであることが特徴で、最近のアニメでは黒子のバスケ・ハイキュー・Free!・タイバニなど主にジャンプ漫画やスポーツものが挙げられます。

    おそ松さんは、

    六つ子の男の子たちが兄弟同士でいろいろやっている。
    キャラ一人ひとりの性格が際立っている。
    声優の個性が活かされている。
    女の子キャラが邪魔ではない。

    このあたりが腐女子人気の理由でしょうか。

    因みに乙女ゲー原作のうたプリは意外と腐女子人気は高くありません。もちろん腐女子の方で好きな人も多いと思いますが、二次創作では人気のジャンルとは言えません。3期放送直後のC88でもBASARAやジョジョと同じくらいのサークル数でした。

    おそ松さんのキャラについて、イケメン同士でなくていいのかという疑問があるかもしれませんが、腐女子のようなオタク女性はイケメンでなくとも好きなキャラならいくらでも萌えられる人種。忍たまなどの腐女子人気の高さからしても、女性にとって男キャラの外見はさほど重要ではないことがわかります。

    もしイケメンがいいのであれば、二次創作でイケメンにすればいいだけの話。昔も今もコミケでは女性のサークル数のほうが多いように、同人活動が盛んな女性だからこそむしろイケメンでないほうが自分の絵にしやすく(かつ自分好みの絵を探しやすく)なるのかもしれません。



    ②夢女子(乙女ゲー好き)にウケた

    夢女子はキャラと自分を恋愛させる人のこと、乙女ゲーム好きに多いと言われています。キャラに恋するタイプでアイドルものと相性がよく、最近のアニメではうたプリ一強でしょうか。

    おそ松さんが彼女たちの人気を得た理由はEDにあります。

    EDで六つ子たちが「今彼氏いるの?」「キミって笑顔が可愛いよね~」「俺を、養わないか?」などなど語りかけており、見ている女性はまるで彼らの彼女になったような気分を味わえるのです。しかも週替わりで一人ずつ言葉が変わるのだから当然自分の好きなキャラが何を言ってくれるのかと期待もする。

    これが夢女子人気に繋がっているとtwitterで見かけてなるほどなと納得しました。

    また、六つ子たちがニートのダメ男というのも女心を上手くつかんでいます。
    普通ならイケメンのアイドルキャラに貢ぐんですが、彼らには養ってあげたいと思わせるダメダメなかわいさがある。そこがニクいところですね。
    因みに貢ぐ・養う系の人はお金も持っている(そのために働いている)ので惜しみなくグッズや円盤につぎ込みます。



    ③ライト層・一般層・男性層にウケた

    おそ松さんは女性人気だけではなく、男性やあまり熱心にアニメを見るタイプでない人からの支持も、他の女性向けアニメに比べて高いと思われます。

    なぜこういう人たちに人気が出たのか。

    ・原作の人気の高さ
    シェーが社会現象ともいえるムーブメントを巻き起こした誰もが知っている原作なので、「とりあえず見てみよう」という人が多かったはずです。
    しかも60年代・80年代と2回もアニメ化されているので好きだったという世代はかなり広いでしょう。

    ・過度なイケメンではなく誰もが見やすいキャラクターデザイン
    うたプリのようなイケメンキャラのアニメは、それだけで「女性オタクのためのアニメ」というレッテルが貼られ一般層や男性層からは避けられます
    しかしおそ松さんは原作準拠のキャラデザなので、女性向けの雰囲気を弱めています。
    かつ今風のゆるめのかわいさが、ライト層の女性にもウケやすいデザインになっていると思われます。

    ・銀魂スタッフ
    ジャンプ漫画の銀魂の人気を加速させたとも言われるアニメ。これを手がけたスタッフが作っているのだから、どうすれば視聴者に楽しんでもらえるかを心得ているはず。銀魂は少年漫画なので男の子向けにも一般向けにも見やすくなるよう作っている印象が強いです。それがおそ松さんにも活かされているのではないでしょうか。
    パロディーが多かったり、1エピソードが短かったり、誰でも気軽に楽しめる要素の多さも人気の秘訣だと思います。

    このような理由により、女性向けでありながらも幅広い層で楽しめる作品になったのではないかと考えられます。



    ④宣伝効果抜群の人気声優を起用した

    どれほど面白いものを作ったとしても、そもそも多くの人に見てもらわなければ面白さは伝わりません。
    いくらおそ松くんが有名だとはいえこのアニメを女性が見たがるかと聞かれれば当然NO。同クールで30年ぶりに新シリーズを放送したルパンがその良い例です。

    そこで、女性人気の高い声優のキャスティングです。

    人気の声優を起用するのは、ただ人気を得たいためというより、まず見るアニメとして選んでもらうためといっていいでしょう。
    また、人気声優を集めるとニュースやまとめ系サイトで取り上げられるため、CMを流すよりもずっと簡単に高い宣伝効果を期待できます。ジブリがよく有名俳優を使うのもそのためです。

    人気声優を起用することで放送前から話題を集めると同時に、女性に対して大きな「エサ」を用意したことが、人気を呼ぶ布石となっていたのです。



    ⑤1話のつかみがよかった




    いくら原作が有名で人気声優が起用されたとはいえ、昭和のギャグアニメがここまで人気になるとは誰も予想していませんでした、1話が放送されるまでは。

    女性向けアニメのパロディーをふんだんに取り入れたこの1話は、人気声優に釣られて見た人たちに、この作品が「オタクのためのアニメ(特に女性向け)」であることをわかりやすく示してくれました。
    そうなると女性たちは当然、学校やtwitterのTLで「すごく面白いアニメが始まったよ!」と話題にします。そうすれば前述したとおり、興味を持っていなかった人たちまでもが一斉に見始め、そしてハマる。

    この流れを見事に生み出した1話は最高のつかみだったと言えるでしょう。

    いくら美味しそうな「エサ」が用意されても「釣り針」がよくなければ「魚」は引っかかりません。人気声優(大きなエサ)を使ったうえで、引きのよい1話(大きな釣り針)が用意されたからこそ、女性ファン(大量の魚)が食いついたというわけです。

    女性だけでなくとも、わかりやすいパロディーのオンパレード、しかも際どいネタばかりと、男性たちの間でも大きな話題になったので、やはりアニメの1話として完璧な構成だったと思います。

    もちろんこれによって男性の中でアンチも格段に増えたわけですが、かわいい女の子キャラが皆無に近い状態では男性の円盤購入層まで取り込むなんてもとより不可能なので、男性の間でどれだけ荒れようとも関係ありません。男性アンチの声がいくらでかくても、女性層や一般・ライト層に届かないでしょうしね。
    ここらへんが男性人気を集める作品との違いでしょうか。

    また、この1話はパロディーが良かっただけではありません。
    1話の絵コンテを担当した本多康之さんという方は、神回と名高いグレンラガン11話(シモン復活回)や、絶賛されている神様はじめました7話(参考:神様はじめましたの7話がやべーぞ!!!!)、アイカツ!20話(参考:そうだ アイカツ!20話Aパート、観よう。)などのコンテを担当している人なんです(正確に言うと山本航さんとの共同絵コンテですがこれまで作監しかされてない人のようなので)
    つまり演出に定評のある人をわざわざ起用し、よりインパクトのある1話を作りだしたということでしょう。因みに本多さんは今のところこの1話しか参加していません。

    (参考:演出@wiki - 本多康之)


    ところで、この1話が円盤には収録されず、完全新作の3.5話が1巻に収録されているというのは案外重要なことかもしれません。

    地デジ化が進んで久しい昨今、気に入ったアニメは録画したものをディスクに焼くだけで円盤は買わないという人も多いでしょう。しかし丸々1話分が新規収録されるとなると、この1巻だけでも買いたいという人が増えた可能性があります。

    もちろんギャグアニメなのでそこまでこだわらない人がほとんどという場合も考えられるので、これについては2巻の結果待ちということで。

    ただ何となくですが、女性ってあんまり録画をディスクに焼いたりせずDVD買ってそうです。
    グッズを集めるのと同じ感覚というか。
    あと一応イベチケ効果もあると思いますが最近のアニメの円盤には大体ついてるので、ここまでおそ松さんが特別に売れた要素には加点しづらいかと思っています。



    ⑥超有名原作なのにオリジナルストーリー



    通常、漫画原作のアニメはコミックスに購買層が流れてしまうため、円盤売り上げで覇権をとることがほとんどありません。1万枚は超えても2万までいくことはほとんどない。原作が4コマ漫画のけいおんと、原作よりも絵のクオリティーが高かった進撃の巨人という例外があるくらいです。
    その点では同クールのワンパンマンの円盤も、原作(村田版)の完成度の高さやweb上で無料でほとんど読めてしまうというハンデを考えるとかなり売れた方だと思います。アニメーターの努力の賜物ですね。(夏目監督の作品が売れてくれてほんとよかった…)

    それに対しておそ松さんは、原作が有名すぎるにもかからず全編オリジナルストーリーです。おそ松くんの漫画を買ったという人もいるかもしれませんが、アニメを好きな人は円盤を買わざるを得ません。オリジナルアニメに近いと言っていいでしょう。
    だから黒子のバスケなどのジャンプ漫画原作のアニメよりも円盤の売り上げがよかったのだと考えられます。

    また、これだけオリジナルであってもきちんと原作ファンが楽しめているということが大きいです。
    話自体が面白く作られているというのもありますが、何より「おそ松さん」とタイトルを変更したこと、六つ子たちが大人になった設定にしたこと、キャラデザを変更したことにより、ある程度原作とは別物として捉えようという寛容な心を生まれさせたのも上手いやり方だったと思います。
    まぁ原作自体もはやイヤミが主人公みたいになっていたりするので柔軟性が高いんですよね。

    原作尊重の心を忘れずオリジナルアニメとして作られていることが円盤の売り上げ増大に繋がったんだろうと思います。



    以上の理由により、今までの女性向けアニメやその他の人気作品よりも売り上げが伸びたのではないでしょうか。




    一番上に書いているので繰り返しになりますが内容をまとめると、

    ・もともと女性向けアニメの数が少ないことに加えて、同じ話題で盛り上がりたい女性が多いため、人気の作品に人が集中しやすい。また、好きな作品以外に興味を持たないので、女性同士で信者とアンチに分かれて叩き合うことが少ない。

    ・女性人気の高い声優を起用したことが大きな宣伝効果となった上に1話のつかみがよく、腐女子・夢女子を始めとする女性オタクから絶大な人気を得た。

    ・日本人の誰もが知っている昭和漫画を親しみやすいキャラデザで銀魂スタッフがリメイクしたことにより、女性だけでなく一般層・男性層にも幅広く支持された。

    ・原作を尊重しつつもオリジナルアニメとして作られているため、原作を買う人が少なく円盤を買う人が多かった。

    こんな感じじゃないでしょうか。



    オリジナルアニメは円盤が売れやすいけれどアニメ開始前のファンがいない分人気を得づらい。

    原作つきアニメは原作ファンが多いほど人気を得やすいが、原作購入に流れるため円盤が売れづらい。(しかも原作信者がアニメアンチになりやすく荒れやすいリスクがある)

    おそ松さんはそれぞれのいいとこどりをしているので爆発的に売れたんだと思います。

    恐らくガンダム作品がこういう形で売れやすく、特にガンダムSEEDが売れた状況に近いと思いますが、当時今ほどネットが盛んではなかったのが大きかったでしょう。ガンダムシリーズは年々ガノタ同士の叩きあいが激しくなっているようなので、最近はなかなか新作が売れづらいじゃないかなと。(UCとか売れているから違うのかも)


    女性向けアニメの中だと腐女子と夢女子(乙女ゲー好き)のどちらにも人気が出たというのが奇跡的ですね。
    同じく2015年に圧倒的に人気を出した刀剣乱舞もこれが理由です。(ただこちらはアニメ化されてもどちらも狙うってのは難しそう)


    それに加えて銀魂を好きな人にもおそ松くんを好きな人にも受け入れられて、しかも普段なら女性向けアニメに興味を持たない男性も見る人が多かったとなると、総数はかなりのものになると思います。

    前述のとおり1エピソードが短いので、そこまで深くハマらなくても楽しめますし。

    それだけ人気の出た作品で、しかも原作が超有名なのに原作を買っても意味がないオリジナルアニメってそりゃ円盤買うでしょうよ皆さん。



    あと、たまたまここまで当たっただけで恐らく計算したわけじゃないんですよね。

    もちろん女性人気の高い声優を集めたことは完全に「狙った」ものでしょうが、それを逆手にとって1話で自らネタにしているので視聴者は批判できずに笑うしかない。ずるいやり方ですよまったく。

    そして腐女子にも夢女子にもウケがよかったのは確実に偶然。銀魂の人気を考えると、スタッフのカンが相当いいんだろうなと思います。



    因みに、これを読まれた方の中には「いやいや、自分は女だけど全然違う!」という人もいるかと思いますが、当然です。私がまずまったく当てはまらないですから。

    何となくtwitterやらまとめサイトやら周りの女の子たちやらを見た上での考察であり、偏見も多いです。
    実際、私の周りでアニメを見ている女友達はロウきゅーぶが好きだったりSF好きだったり女性声優を偏愛していたりライト層だったり、むしろ腐女子のほうが少ないくらいですし、私自身も腐女子夢女子界隈にはまったく明るくないので、色々間違っていたら申し訳ないです。

    ただ、色んなアニメを見るタイプの女性の中にも少なからずおそ松さんにハマっている人はいますしね。やっぱり作品自体が面白いんだろうなと思います。



    さてこれだけ長々と語ったのだからさぞかしこいつはおそ松さんをよく見ているんだろうなと思われたかもしれません。

    しかしながらまたまた申し訳ないですが、ほぼリアルタイムで3話まで見て、切ってしまいました。

    念のため言っておきますが作品を批判したいわけではなく、単純に自分には合わなかったからです。
    一応切った理由を挙げておくと、

    ・六つ子の顔が覚えられない。(もともと洋画を観ながら「あれ、この人さっき死なんかったっけ?え、違う人?」とドアホな混乱に陥るくらい顔を見分けるのが苦手)
    ・六つ子の名前が覚えられない。(もともと洋画を観ながら「○○って言われても誰やねん…主人公?」とドアホな疑問を浮かべるくらい名前を覚えるのが苦手)
    ・ギャグのノリが合わない。(もともと銀魂系のギャグが苦手)

    以上です。

    こういうギャグものってどうも昔から苦手なんですよね。ドラマやアニメばかり見ていて、お笑い芸人が出るようなバラエティーをあまり見てこなかったからかもしれません。(記憶に残っているテレビ番組は学校へいこう・炎のチャレンジャー・伊東家の食卓くらい)

    いじられているキャラを見てかわいそうって思ったり、デカパンマンの黄金ボールを見て(自分にはないのに)「痛い!死ぬ!」って思ったりしている時点で、このアニメを楽しむ性質が自分には備わっていないんだろうなと。クレヨンしんちゃんも一度もちゃんと見たことないですし。

    ギャグアニメで好きだったのは、うたプリ・幕末Rock・野崎くん・日常みたいな斜め上にぶっ飛んでる系のものばかり。こういうのはボケが予想つかないし自分でツッコミを入れられるので楽しかったです。(因みに最近気になってるものはキンプリとガム彼)




    切ったアニメが売れたことに対してよく好意的でいられるなぁと思われそうですが、それはひとえにおそ松さんがスタジオぴえろ制作だからです。

    この会社はここ最近テレビアニメで売れているのがあんまりなかったんですよね。
    でも個人的に、森田修平監督の芸術センスを取り入れた東京喰種(原作ファンからはめちゃくちゃ批判されてましたが)、少女漫画なのにアクション作画演出に力を入れた暁のヨナと、好きな作品を作ってくれているところなので応援しています。
    アニメーションとしての表現にこだわっている会社は好きなんですが、そういう作品ほど売れなかったりしますし。(マングローブ倒産はショックでした…)

    まぁNARUTOの劇場版で稼いでるとは思うんですが原作終わっちゃったし。
    おそ松さんの売り上げで潤った分、ヨナの2期作ってくれると嬉しいですマジで。



    因みにおそ松さんの円盤1巻が発売された日に私が買ったのは

    スペース☆ダンディ Blu-rayBOX(3000枚近く売れたよ!やったね!)です。




    無駄な自分語りで蛇足がすぎてしましましたが、そろそろフォトカツにいそしむ生活に戻りたいと思います。

    なにかしらご意見ご批判ありましたらご自由にどうぞ。





    追記 2016/2/18
    誰も読まんやろと高をくくっていたら、どえらく伸びていてびびりました。
    コメント下さった方、ありがとうございます。
    参考にしつつ、疑問に持たれていたところやわかりづらいところなど追記・修正しました。


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  • 深夜アニメ劇場版まとめ(興行収入・公開館数・来場者特典・BD売上)

    2015-03-31 00:432

    『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』興行収入8.5億円突破というニュースがありました。

    しかしながら、
    「円盤の売上にしてはいいけど・・・」
    「公開館数100以上だからしょぼい」
    「来場者特典配布してたし」
    といった意見もちらほらと。

    じゃあ他の深夜アニメはどんな興行成績でどれくらいの公開館数でどんな特典が配布されたのか・・・
    と疑問に思ったのですが、意外に全部まとめてくれているものが見当たらないんですね。

    なので、深夜アニメの劇場版の様々な情報を集めてまとめてみました。
    とりあえずは現在の興行収入歴代10位まで!
    これからますます多くの劇場版が公開されるなかで、参考いただければ幸いです。


    まとめる情報は、
    ●興行収入
    ●公開館数
    ●来場者特典
    ●TVシリーズのBD・DVD売上
    ●劇場版のBD・DVD売上
    になります。

    ※興行収入順に並べています。
    ※BD・DVDの売上はアニメDVD・BD売り上げまとめwiki を参照させていただきました。
    ※TVシリーズ各巻のBD・DVD売上はイベントチケット特典等に左右されるため、全巻の合計を平均しています。(小数点以下切り捨て)



    1位 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語 2013年10月公開



    興行収入・・・20.8億円 ※2014年1月時点 (推定最終興行収入22億)

    公開館数・・・129スクリーン

    来場者特典・・・

    1週目:蒼樹うめ描き下ろしMagica Quartet寄せ書きミニ色紙 5種ランダム

    2週目:スペシャル原画ポストカード 7種ランダム

    3週目以降:35mmフィルムコマ ランダム

    動員100万人突破記念:作画監督描きおろしスペシャルカード(アルティメットまどか) 1種

    7週目:魔女図鑑 -WITCHES artwork- 1種

    12/24・25:クリスマスカード(杏子さやか) 1種

    12/31~:ニューイヤーカード(マミ) 1種

    公開劇場拡大記念:特製ミニクリアファイル 1種

    TVシリーズBD・DVD売上平均・・・71,055

    劇場版BD・DVD売上・・・154,042枚(限定版のみ) ※DVD含まず



    2位 映画 けいおん! 2011年12月公開



    最終興行収入・・・19.0億

    公開館数・・・132スクリーン

    来場者特典・・・

    1~4週目:ポストカード(3年生のメンバーのノート) 4種週替わり

    5週目:ポストカード(卒業式の手紙) 4種セット

    ヒット記念第1弾:ポストカード(お正月ポスター) 1種

    ヒット記念第2弾:ポストカード(空港にいるHTT) 1種

    ヒット記念第3弾:ポストカード(映画エンディング絵) 1種

    ヒット記念第4弾:ポストカード(ハッピ姿のHTT描き下ろし) 1種

    ヒット記念第5弾:ポストカード(放課後イメージの描き下ろし) 1種

    リピーター特典:メモリアルフィルム ※チケット半券3枚につき1枚ランダム

    TVシリーズ1期BD・DVD売上平均・・・43,512

    TVシリーズ2期BD・DVD売上平均・・・38,847

    劇場版BD・DVD売上・・・141,532枚(限定版のみ)



    3位 劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 2013年8月公開




    最終興行収入・・・
    10.4億

    公開館数・・・64スクリーン ※100館以上に拡大

    来場者特典・・・

    先着特典:泣いてもいいんだよボックスティッシュ 1種 ※10月再配布

    1~6週目:超平和バスターズウェルカムポートレート 6種週替わり

    大ヒット御礼:超平和バスターズ色紙風ポートレート 1種

    TVシリーズBD・DVD売上平均・・・31,523

    劇場版BD・DVD売上・・・35,268枚(完全生産限定版のみ)



    4位 劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス 2015年1月公開



    興行収入・・・8.5億円 ※2015年3月20日現在

    公開館数・・・103スクリーン

    来場者特典・・・

    1~4週目:設定集 4種週替わり

    TVシリーズ1期BD・DVD売上平均・・・8,473

    TVシリーズ2期BD・DVD売上平均・・・???

    劇場版BD・DVD売上・・・???



    5位 涼宮ハルヒの消失 2010年2月公開



    興行収入・・・8.4億円 ※2010年7月末時点

    公開館数・・・24スクリーン ※約100館に拡大

    来場者特典・・・

    第1弾:特製メモパッド 1種

    第2弾:特製ポストカードセット(描き下ろしイラスト&名場面シーン掲載)4種ランダム

    第3弾:特製「長門有希の改変世界のワンシーン下敷き」B6サイズ版 1種 ※8月配布

    リピーター特典:フィルムブックマーク ※チケット半券2枚につき1枚ランダム

    TVシリーズ(2006)BD・DVD売上平均・・・40,145

    TVシリーズ(2009)BD・DVD売上平均・・・18,973

    劇場版BD・DVD売上・・・131,597枚(限定版のみ)



    6位 THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ! 2014年1月公開



    最終興行収入・・・7.7億円 ※ビデオマスター版再上映含む(映画のみの最終興収は6.7億)

    公開館数・・・39スクリーン ※約80館に拡大

    来場者特典・・・

    先着特典:ミリオンライブ!オリジナルステッカー 1種

    1週目:本編複製原画&名場面セル風クリアファイルセット 11種ランダム

    2週目:劇場版コミックス0巻 1種

    3週目:35mm本編フィルムコマ ランダム

    4週目:描き下ろしミニ色紙(キャストサイン入り) 5種ランダム

    5週目:エンディングイラスト ピンナップセット 4種ランダム

    6週目:「眠り姫」M@TERIAL BOOK(制作資料集) 1種

    拡大公開記念第1弾:描き下ろしイラストボード 3種ランダム

    拡大公開記念第2弾:バックダンサーイラストボード(キャストサイン入り) 1種

    TVシリーズBD・DVD売上平均・・・6731枚 ※DVD含まず

    TVシリーズBD・DVD(G4U版)売上平均・・・20,247

    劇場版BD・DVD売上・・・69,163枚(同梱版のみ) ※DVD含まず

    ※G4U版=PS3用ソフト「グラビアフォーユー!」が付属したゲーム流通版(メディアクリエイト集計)



    7位 劇場版 TIGER&BUNNY -The Rising- 2014年2月公開



    最終興行収入・・・7.4億

    公開館数・・・94スクリーン

    来場者特典・・・

    1~5週目:描き下ろしHEROES COLUMN CARD 10種(2種ランダム週替わり)

    大ヒット公開記念第1弾:新アポロンメディア社員証(虎徹ver) 1種

    大ヒット公開記念第2弾:HEROカード 3種ランダム

    TVシリーズBD・DVD売上平均 ・・・27,829

    劇場版BD・DVD売上・・・36,925枚(限定版のみ)



    8位 劇場版マクロスF 恋離飛翼~サヨナラノツバサ~ 2011年2月公開



    興行収入・・・7.0億円 ※2011年7月時点

    公開館数・・・38スクリーン ※約100館に拡大

    来場者特典・・・

    リピーター特典:クリスタルプリントデカルチャーブックマーク 7種(半券2枚で引換)

    公開1ヶ月記念:フィルム切り出し ランダム

    TVシリーズBD・DVD売上平均・・・46,164

    劇場版BD・DVD売上・・・45,647枚(DVDのみ)



    9位 劇場版マクロスF 虚空歌姫~イツワリノウタヒメ~ 2009年11月公開



    最終興行収入・・・6.5億

    公開館数・・・30スクリーン ※約100館に拡大

    来場者特典・・・

    リピーター特典:クリスタルアートワークスデカルチャーブックマーク 7種(半券2枚で引換)

    25万人動員記念:マイクローンフィルム ランダム

    バレンタインデー:デカルチャーブックマークver.2.14 1種

    平成22年2月22日:デカルチャーブックマークver.2.22 1種

    劇場版BD・DVD売上・・・41,434枚(DVDのみ)



    10位 劇場版 TIGER&BUNNY -The Beginning- 2012年9月公開



    最終興行収入・・・6.0億

    公開館数・・・70スクリーン

    来場者特典・・・

    1~5週目:HEROカード 10種(2種ランダム週替わり)

    劇場版BD・DVD売上・・・27,400枚 (限定版のみ)





    いやーめんどくさかった!!

    何がって、興行収入を調べるのが。


    もちろんまとめがあったり2ちゃんねるのスレで情報が出ていたりするんですが、どれもソースが曖昧だろうと思ってちゃんと調べようとしたらなかなかソースが出てこないんですよ。

    映画の興行収入って意外と公式で発表してくれないんですね。

    BD発売のニュースにかかれた「興行収入○○億円の~」とかで発覚したりってのが多かったです。

    まどマギに至っては未だに最終興行収入がわからないようですし。

    アイマスが唯一「プロデューサーの皆様へ」ということで細かい数字まで最終情報を公式で出してくれていたので調べやすかったです。流石ですね。

    あと、まとめやスレなどではハルヒは「8.5憶円」となっていたんですが、どう探してもソースが「8.4憶円」までしか見つからなかったので現状この数字を採用しました。

    8.5憶円のソースをご存じの方がいましたら教えていただけると助かります。


    公開館数に関しては、公開当初の館数は当時のwebニュース等から、拡大した館数はサイコパス・タイバニ以外公式HPにシアター情報が残っていたのでそこを参照しました。

    まどマギ・けいおんについては拡大が多すぎたので数えていませんすみません。


    これを見てわかるとおり、館数についてはどの映画も最終的に100館ほどに拡大しています

    「ハルヒは24館しか公開していないのに8億超え」と言う人もいますが、本当に24館だけで8億超えるというのはありえません。

    もちろん、公開1週間で2億超えるなどスクリーンアベレージがものすごく良かったからこそ拡大しロングランで成功したのですが、ハルヒに関しては拡大した映画館でもきっちり特典を配っていたので、他の公開館数が多かった映画と大して変わりません。

    ただ、やはり宣伝がやりにくかったりと不利な点はあると思います。○月○日公開!と宣伝されていたのに近くの映画館でやっていないから観るのを諦めた→気付かないうちに拡大して近くの映画館でもやっていた、とか。そうなるとそこまで熱心でないライト層が来ることはなさそうですね。
    なので、やはりファン数の多いハルヒだからこその成績と言うべきでしょうか。


    ただし、最初から100館前後で公開した他の作品も途中で館数を増やしているので(いわゆるセカンドラン)、目標以上の来場者があったということなのでしょう。ダメな映画は拡大もされず1ヶ月でほとんどの映画館が公開終了するものなので。


    というわけで、最終的な興行収入と公開当初の館数では一概に比較しにくいかもしれません。
    あえて言うなら、セカンドランがあったかどうか、どれくらい拡大したかで比較すべきかなと。


    じゃあなぜこんなに公開時の館数に差が出るのかというと、それはやはり配給会社の戦略の問題でしょう。


    まどマギタイバニなどはまず新規カット等を加えた総集編を公開し、そこでの成績を考慮して新作の公開館数を決めているそうです。

    近年総集編の劇場版が多いのは、そういった実績を確認するためという事情があるからだと思われます。(もちろん、手っ取り早く資金稼ぎできるから、というのも大きいと思いますが)


    ハルヒ
    マクロスは、総集編をしていないことや当時あまり深夜アニメの劇場版がなかったこと、深夜アニメが現在よりコアなオタク向けだったことから、館数をしぼって公開されたのかなと。

    特にハルヒはエンドレスエイトが賛否両論(というより批判が多かった?)ということもあり、配給の角川が慎重になったのだという意見もあるようです。


    けいおんが総集編なしの完全新作だったにもかかわらず130館という多さで公開されたのは、配給の松竹の読みが上手かったからなのでしょう。
    1期・2期と成功し最高潮に盛り上がってからの劇場版だったので、時期的にも良かったと思います。あと、けいおんはかなりの種類の前売りを売っていたので、その売上が考慮されての館数なのかなと思います。


    逆に公開館数の少なかったあの花に関しては、配給がアニプレックス(ソフト販売がメインの会社)だったからかもしれません。
    確かにまどマギけいおんハルヒと比べると一般的な知名度は下がりそうですが、聖地巡礼の成功例としても名高いですしもう少し最初から館数増やしておけばよかったのに、と思わざるを得ません。

    他の作品と比べて明らかに円盤が売れておらず話題性も人気も低かったサイコパスが103館という多さで公開されたのは、ひとえに製作・配給が東宝だったからだと思われます。

    ご存じ日本一の映画会社である東宝は、TOHOシネマズという自社の映画館を全国にたくさん持っています。つまり、わざわざ他会社の映画館に上映をお願いするというわけではありませんし、またより多くの映画館に人が来てくれたほうが儲けになります。

    特に東宝は、今年の秋公開が予定されているノイタミナムービーの伊藤計劃作品(虐殺器官・ハーモニー・屍者の帝国)の配給も担当しているので、これらの宣伝もしなければならない。サイコパスはこの3作品とはジャンルが被っているので興味を持つ層も被っています。

    というわけで、「サイコパスの公開=自社の映画館の儲け+伊藤計劃作品の宣伝」と考えると、100館超えも不思議ではなかったかなと。

    実際、103館のうちの多くがTOHOシネマズでの公開でしたし、これらのほとんどが1ヶ月で上映終了し、セカンドランで別の映画館で上映、という形をとっていたのでかなり効率がよかったのではないでしょうか。そこはもうさすが東宝というべきところです。


    このサイコパスの実績から、円盤がそこまで売れていなくても劇場版に力を入れ配給や宣伝を上手くすれば成功できる、という深夜アニメが増えるといいですね。

    まぁ1期放送の1年半後の夏に新規シーンを追加した新編集版、秋に2期を放送し、冬に劇場版公開、という無謀なスケジュールをこなしたおかげでかなり宣伝力が強かったうえ、一般人に圧倒的知名度を誇る『踊る大捜査線』の本広監督のネームバリュー+オタクに圧倒的知名度を誇る虚淵玄脚本だったからこそ、とも言えそうなので他の作品と比べるのは難しいのかもしれません。

    時期を外してしまい全く話題にならなかった進撃の巨人の劇場版(総集編)も考えると、円盤の売上=映画の興行収入にならないことがよくわかります。
    にしてもサイコパスの円盤売れてなさすぎ・・・


    来場者特典については、これはもう色々様々ですね。

    10週も配布したけいおんですが、ランダム配布はしていませんし特典自体ポストカードなのでそこまで収集意欲は煽らなさそう。

    ランダムの多さでいえばアイマスですが、ファンにとっては嬉しい特典ばかり。

    サイコパスが一番少なくランダムもないですが、どちらにせよリピーターが多かったみたいなのでむしろヒット御礼の色紙くらいは配布してもよかったんじゃないかと思うくらい。

    マクロスは最初の公開館数が少ないからか、リピーター特典に力を入れている印象です。ただ、サヨナラノツバサは公開してすぐに3.11があったので大変だったと思います。故に特典も少なめですし。
    それでこの成績を上げているのだからさすがですね。

    一番理想的なのはあの花ですかね。ランダムもないし、公開館数が少なめだったためセカンドランでBOXティッシュ再配布&色紙配布をしていますし、特典だけで来場者を増やそうとはせず、しかしリピーターのファンには嬉しい特典ありってことで。


    ともかく、質の高い作品ならば特典に関わらず人は観に来るでしょうし、ファンはリピーターにもなる。映画の内容が微妙なのに特典で荒稼ぎすると叩かれるでしょうが、ここくらいの興行収入にもなるとそういう作品もあまりないかなと思いますね。
    劇場版の円盤も売れているのがその証拠だろうなと。(総集編ものは厳しいですが)

    まぁアイマスはサイリウム持込み・コールOKの特別上映で料金2000円とったりBD上映したりして7.7憶なのでちょっと…  でも熱心なファンが多いからこそとも言えるので、やはりコンテンツとしてすごいのだろうと思います。




    と、無駄にだらだら長文を書いてしまいましたが、あくまでド素人の意見なのでご注意を。間違ったことをドヤ顔で書いてる可能性もあるのですみません。

    ただし、データに関してはほぼ間違いはないかと思うので、そこは参考にしていただけるとありがたいです。


    最近総集編の劇場版公開が多いですが、やはり映画館でお金を払って観る価値のある作品が増えてほしいですね。

    そしてそういった力を入れた作品が正当に評価され、興行収入でも成功することを祈っています。


  • 【サイコパス2】鹿矛囲桐斗の正体について検証してみた

    2014-10-16 12:471

    さていよいよ始まりましたね、PSYCHO-PASS サイコパス2!


    まだ1話しか放送されていないんで、ストーリーについてはとやかく言わないでおきたいんですが、これだけは先行上映で見たときから気になって気になって仕方がなかったので書いておきます。


    タイトルにもありますが、鹿矛囲桐斗(カムイキリト cv.木村良平)について。



    しばし検証したいと思います。


    ここから先、ノベライズでしか語られていないことや、雑誌で明かされた情報などについて触れるので、そういうのは知りたくないって人はバックしてくださいな。

    全然OKよ!という人は下へ・・・

    これくらい下げれば大丈夫ですかね?


    んでは、さっそく結論から・・・


    鹿矛囲桐斗って神月凌吾じゃね?



    って誰やねんとお思いの方もいるかもしれませんが、ヘルメット騒ぎのどさくさに紛れて逃げ出した執行官、新編集版9話で青柳監視官に執行された彼です




    元々のオリジナル1期では台詞でしか語られていなかったんですが(しかもミスなのか青柳さんが逃げ出したように見える?)、ドラマCDでは登場しており木村良平さんが声を担当しています。当然新編集版の声優も木村さんです。

    
    どういう人物なのか詳しいことはわかりませんが、ノベライズではこう書かれています。

    神月はまだ若く、甘い顔立ち。しかし、執行官としてはベテランだ。(略)
    潜在犯に恋愛が禁止されているわけではないが、結婚に関しては厳しい制限があり、上手くいった例は少ない。執行官は特にそうだ。(略)
    執行官にとって最も不毛で最も神経を摩耗する行為――監視官との恋愛。


    そして今回のサイコパス2第1話のラストで、酒々井監視官を気絶させた鹿矛囲。
    こいつ、どう見ても彼女に口づけしてるんですよね。



    てことは…



    いやいや、顔全然違うやん!というツッコミもあるかと思いますが、

    先日発売された雑誌オトナアニメディアに掲載されているキャラデザ&総作画監督の浅野恭司さんのインタビューで、

    鹿矛囲については、塩谷から「○○○を描くつもりで描いてくれ」と言われたんですよ。それで僕もバカ正直に○○○っぽいそのままでデザインを上げたら、塩谷に違うと言われてしまいましたね。
    (※○○○はコミッサの顔で伏字になっていた)

    とありました。

    この伏字が神月なら…



    あと声優について。

    2期のキャストが発表されたとき、恐らく誰もが驚いたのは槙島の声を演じていた櫻井さんが一係の雛河執行官にキャスティングされたこと。

    このせいで、こいつなんかあるんじゃ…と雛河を疑う人も多いかと思いますが、公式HPの監督のコメントでもイベントの櫻井さんのコメントでも「オーディションで選ばれた」と明かされています。

    まぁ同じIG作品の攻殻SACでも「トグサ(サイコパスでいうところの一係メンバー。宜野座に近い?)」と「笑い男(サイコパスでいうところの槙島)」の2キャラをどちらも山寺さんが担当されてたんで、そう不思議なことじゃないよと言う人もいたんですが。

    もしかしてこれ、木村良平さんが1期(新編集版)と2期被っているのを誤魔化すためとも考えられるんじゃないでしょうか。
    櫻井さんも山寺さんもキャラによってかなり声を変えるタイプですが、木村さんはどちらかというと声はさほど変えない印象です。ドラマCDのみならともかく、わざわざ新編集版で声優の被るキャラを追加で描くなんていうのはやはり何かしらの意図があるのではと思います。




    これらを総合して考えた結果、

    鹿矛囲桐斗って神月凌吾じゃね?

    という仮説に至ったわけです。

    公式HPのプロフィールによると鹿矛囲は

    犯罪係数の測定どころかシビュラが認識できない体質をもつ謎の男

    だそうです。

    これって神月が殺されたことになっているからじゃないでしょうか。





    とまぁ偉そうに
    語ってまいりましたが、残念ながらこの説には大きな欠点があるんですよねー

    何かと言うと、
    酒々井さんは1期の時点(=神月が執行官だったとき)では監視官ではない
    (青柳さんじゃないほうの二係の
    監視官は男性キャラでした。詳しくは公式HPへ)
    ということ。

    これは痛いところですよね。
    ノベライズでもはっきりしませんが青柳さんがお相手だったのかなと推測できそうな描き方です。
    というか、ドミネーターによって殺される描写もちゃんとあります



    そもそもノベライズでの設定を冲方さんが知っているのかどうかも微妙ですし、自分ですら論破できてしまうくらいずいぶんと稚拙な仮説です。これだけ語っときながら全く違うっていう可能性は大いにあります。というかほぼ確実に間違ってるでしょう…

    ただサイコフェスで見た直後からずっと気になっていて、1話が放送されたからやっと言える!!という気持ちで書きました。

    声優とかキャラデザとかも思わせぶりな気がしますしね。


    みなさんはどうお考えでしょうか??



    あと、ラストで二係の執行官が無惨にも鹿矛囲の野郎に殺されてしまった件について。

    なぜドミネーターがエリミネーターになったのかが疑問ですよね。(執行官とはいえ、さすがに犯罪係数300以上にはなってないでしょう…)

    なんとなくですが、鹿矛囲が認識できないために酒々井さんの係数を読み取ってしまい、監視官への反逆行為とみなされ脅威判定が更新した、といったところでしょうか。よくわからんです。



    まぁそれぞれ真実はいずれ明かされることでしょう!

    物語の先を予測しても大概外してしまうタイプの人間なんで、間違ってたらざまぁwwwwwとあざけってやってくださいな!

    あまりに見当違いだったら恥ずかしいんで、そのときはこの記事消すかもです。高飛車なチキン野郎ですみません。




    ※2014/10/18追記
    2話放送されたのでちょっと気になることを…
    鹿矛囲が朱のことを知っており、彼女が犯罪係数をなるべく下げるような行動をとることに期待していたような台詞も、元二係の神月なら不思議でもない、、かもですね。






    最後に蛇足ですが1話感想と映画について・・・


    先行で1・2話見たときはOPもEDも完成していなかったので、
    「ひろし(東金さん)が映画ひろしすぎて、絶対死ぬか裏切るかするよなぁ…」
    と思っていましたが、まさかOPであんな怪しく描かれているとは! あからさますぎてブラフかと思うくらいですね。


    ※2014/10/24追記
    BDの店舗別特典を見てて気付いたんですが、、全巻収納BOX(スリーブケース)のイラストが、
    ・アニメイト:朱ちゃん、宜野座、雛河
    ・TSUTAYA:朱ちゃん、鹿矛囲
    ・ソフマップ:朱ちゃん、宜野座、霜月
    なんですよ。
    弥生ちゃんと志恩さんの不遇は仕方ないとしても、東金さんがないのはどうなんでしょうねぇ… まぁまだ未発表の特典があるのかもしれませんが。
    やはり何かしら謎を秘めているのでしょうか?



    あと、朱ちゃんの言葉が印象に残りました。

    社会が必ず正しいわけじゃない。
    だからこそ私たちは正しく生きなければならない。


    これを聞いたとき、朱ちゃんの正義感や確固とした信念の強さを感じてなんか泣きそうになりました。

    朱は免罪体質じゃないかという人もいますが、こういうことを言える彼女の正義が自身のクリアカラーを保っているんじゃないかと思うので、体質だとは思いたくないんですよね。


    そもそもシビュラは正しいものだとは言い難いけれど、それでも市民の「最大多数の最大幸福」をきちんと実現させている稀有な社会システムです。
    そして朱ちゃんもまた、人々の幸福を常に考えられる人間です。だからシビュラにはじかれることなく犯罪係数が低いままなのではないでしょうか。

    1期の中盤で槙島を殺さなかった=法と社会秩序を守ることを優先した、それが狡噛の正義との違いだと思います。


    それを受け継いだうえであろう
    2期1話のこの台詞。きっと冲方さん及び熊谷さんは、虚淵さんの脚本の意図をよく理解されているんだろうなぁと勝手ながらに感じるものでもあったので、ことさらに印象深かったです。
    こういう風に生きなければ…と思わされます本当に。


    概ね面白い1話だったと思いますが、ただ後輩監視官の霜月さんが1年半経ったわりに全然朱ちゃんと連携とれていないのが少し不自然のように感じましたね…

    まぁ1期で起きた事件って大部分は槙島が手引きしたもので、本来この社会ってめちゃくちゃ平和で安全なんですよね。
    たぶん1期2話で征陸さんが犯人を捕まえていたあたりが日常で、悪くても人質をとられた1話のような事件しか起こっていないんだろうなと。(実際1期1話で征陸さんが朱ちゃんに運が悪い的なことを言っていましたし)

    つまり槙島がいなくなって日常が戻り、一係総出で犯人確保にあたるということもなく、ましてや二係と連携してまで捜査するなんてありえなかった、という状況だったんだと思うしかないです。


    さて、映画のほうはあらすじを読む限り、1期のラストで船に乗って海外逃亡した(ように見える)狡噛さんがテロ集団の一人になって公安と闘うって感じですかね?

    朱ちゃんの言うとおり、すでにシステムが浸透しシビュラによって人々の幸せと平穏が確立されている日本でシビュラを倒すというのは難しい。
    市民革命が成功し、かつそれ以降良い社会が作られる、なんてどの国の歴史においてもなかなか例のないことだと思います。

    だから映画でも革命篇というのは難しいかなぁと思っていたんですが、外国へのシビュラの輸出なら確かに防げるかもしれないですね。
    しかし紛争地帯ならシビュラあったほうが幸せになるんじゃないの、、と思ってしまうのがこのディストピアの恐ろしいところでしょうか。


    因みにこの劇場版は、1期の後半を作っているときに虚淵さんと本広監督がこういう話やりたいねと言い出し、塩谷監督を言いくるめたそうです。(上記雑誌の塩谷監督インタビューより)

    塩谷監督どんまい!と思いつつ、このお2人が能動的に続編を生み出したということはかなり期待できる作品になっているんじゃないかと胸が高まります。


    あ、劇場版の脚本の方が2期より先に出来ていたそうですよ。

    てことは2期の新キャラって… 虚淵さんすら超エグい脚本って言ってたし… 冲方さんも朱ちゃんを酷い目に合わせるってインタビューで言ってるし…

    ま、まぁ2期も何が起こるか分からないということで楽しみますよ!!!




    てなわけで長々語ってしまいました。
    しかもだらだら書いてたからもう2話放送日になっている…!


    先行ですでに見てるんですが、2話は今までのサイコパスの中でも最萌えなシーンがあったので早く本放送でもう一度味わいたいです。いやー萌えますよ、まじ萌えですよ、もだえましたよ。思い出すだけでにやけますよ。
    (因みに1期における最萌えは、喫煙を注意してきたドローンくんに狡噛さんが「んだこら」とヤンキーばりにつっかかるシーンです。同意してくれる方募集中。)



    稚拙な仮説と長すぎる蛇足しかありませんが、何かしらご意見ご感想ご指摘をいただけたら嬉しいです。

    お気軽にどうぞー


    ヒマがあればサイコパスの脚本陣(虚淵さん・冲方さん・熊谷さん)についても書くかもです。