• 「少年メイド」は労働基準法違反?のあとがき。

    2016-04-20 23:051
    どうも、うp主のbearkumaです。
      


    早速ですが、今回の動画の構成を間違ってしまったな・・・
    と思うところです。

    今回の話の流れは・・・

    労働基準法違反かどうか?→児童福祉法の話→扶養義務等の児童の身分にかかわる問題
    という感じなのですが、コメントを頂いた後、
    扶養義務等→労働基準法→児童福祉法の話→その他の児童の身分に関わる問題
    とすればよかったな・・・と思ったわけです。

    というのは、おそらく冒頭の部分で労働基準法違反かどうか?という点で、違和感を覚えた人の多くは、きっと・・・
    「千尋の母親がなき今、叔父の円に千尋の扶養義務がある」
               ↓
    「扶養されているのだから、千尋のメイドもお手伝いのうち」
    となっているのかな、と思ったわけです。
    おかげで「アホ」「バカ」とコメントを頂いたのですが・・・
     

    しかし、叔父である円には、自動的に千尋の扶養義務が生じるわけじゃないんですよね。
    民法
    第877条  直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。
    2  家庭裁判所は、特別の事情があるときは、前項に規定する場合のほか、三親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる。
     前項の規定による審判があった後事情に変更を生じたときは、家庭裁判所は、その審判を取り消すことができる。


    つまり、おじ・おばと甥・姪は直系血族でも兄弟姉妹でもない。その一方で三親等にあるため、裁判所の決定で扶養義務を負わせることができる。で、ここで気を付けてもらいたいのは、扶養義務というのは、血縁的に上の者が下の者を扶養するだけじゃないんですよね。その逆もあり得るわけです。

    ここで考えてもらいたいのは、もしも、三親等内の親族間の扶養の義務が、何らかの事情によって自動的に生じるものであったら、扶養義務を負わされた者はたまったものじゃないということです。
    例えば、自分の兄弟姉妹が死んだから、その子どもの扶養義務が自動的に自分に生じたとか、自分のおじ・おばの子ども(いとこですね)が死んで、おじ・おばを扶養する者が誰もいなくなったから、自動的に自分に扶養義務が生じたってなれば、ちょっと待てよ!って話になるんじゃないですか?
    少なくとも自分が結婚していて配偶者がいるのなら、自分が良くても配偶者は納得しづらいものですよ。だから、裁判所の決定という強力なものが必要なんです。


    で、さらに注意が必要で、親権を行う者がいなくなった千尋には、法定代理人となる未成年後見人が必要となるのですが、物語で描かれていない隙間を補完すると、円が千尋を引き取って一緒に生活する以上、円は千尋の未成年後見人になっていなければ、なにかと不都合が起きるのです。
    しかし、未成年後見人には、その被後見人である未成年者に対する扶養義務はないんですよね。あくまでも、未成年後見人は身上監護及び財産管理をするわけです。(養育監護する義務と説明している場合があるが、生活費等はこれは被後見人の財産から支出するのが原則。扶養義務は別の話。)

    だいぶ、長々と書いてしまいましたが、最後にもう一つ。

    民法第877条第2項で「特別の事情があるときは」としています。これは、かなり限定的なことで、「よほどの事情でない限り『特別事情』ありと認めるべきではない」(大阪家審昭和50.12.12)としています。実際に裁判所のサイトでも、「扶養義務の設定」について心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(平成15年法律第110号)第2条第2項に規定する対象者における、保護者選任のための扶養義務者の指定」でしか記載はされていません。

    つまり、裁判所も民法第877条第2項の規定について、この「保護者選任」と併せ、扶養義務者が要扶養者から過去に長期間にわたって扶養されていた場合や単独相続によって扶養義務者が要扶養者の住んでいた家屋を取得した場合などが想定しかしていないのです。

    つまり、円には千尋の扶養義務は、民法第877条第2項の規定を用いても、ほとんどあり得ないんですよね。
    (ネタバレになってしまいますが、千尋の祖母は存命なので、扶養義務は、本来、祖母にあるんですよ)
     
    じゃぁ、円と千尋が全く血縁もない赤の他人同士で、円が千尋に生活費、学費の面倒を見て、それに対して千尋が家事に従事するというのはどう評価できるのか?労働契約と見なすことは容易なんですよね。じゃぁ、この話では円と千尋は叔父と甥の関係、一方で扶養義務はない・・・結局のところ、赤の他人同士の場合と同じということなんですよ。

    実は今回の動画では、もっと児童福祉について触れたかったのですが・・・やっぱり時間が長くなってしまうわけです。

    すこしだけ触れると・・・この写真を見てください。
    a2015-7-2main_90018.jpg a2015-7-2main_90015.jpg
    この写真はほんの100年ほど前のアメリカでの光景です。


    これは、19世紀イギリスで描かれた炭鉱の坑道で石炭を積んだ荷車を引く少年のイラストです。

    ほんの100年ほど前まで、児童労働は当然のように行われていたのです。さらに、欧米では、児童の労働による酷使だけではなく、搾取、虐待が当然のように行われ、児童の福祉という考え方は、本当に新しい考え方なんですよ。

    まぁ、これについては、機会があったら取り上げたいとは思っています。

    最後に・・・・これに参加予定なので、こちらもよろしく!





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  • 大家さんは思春期?それとも大人?【アニメでわかる法律相談#06】のあとがき

    2016-02-25 06:142
    ことで、このあとがきも久しぶりになってしまいました。

    まずは、Yes lolita N…さん、ロケットさん
    広告ありがとうございます!
    1万再生、そして2日間、ニコニコ動画講座カテゴリー1位を達成しました!
    次に、多くの皆さんにご視聴、コメント、マイリスを頂き、ありがとうございます。


    続編作ったよ!


    そして、市場にトマトジュースを貼っていただいた方、
    恨みます!


    まぁ、トマトジュースが嫌いというのは、ネタじゃなく、本当で・・・これを見た時鳥肌が立ちました。

    さて、今回は、法律と年齢、特に「法律にとって大人とは?」という感じで作ろうとしましたが、この話になると、どうしても少年法に触れなければならなくなる・・・挙句の果てには、(わざと?)暴走してしまいました。どうして少年法の説明が嫌いなのか?といえば、心神喪失と心神耗弱の話と同じなんですよね・・・理解され難いということです。

    さて、動画の中で終盤、わざとかなり暴走した内容にしてしまいました。
    「ジジイやババア」とか「胸糞悪いわ」とか、リアルな生活でも使わないですよ。わざとそうしたのです。まぁ、このあたりの話の流れですが、うちの親父(70代)とのある日の会話をもとにして作ったのです。(さすがに親父を目の前にして、クソジジイとは言いませんでしたが・・・)

    コメ返しをします。

    「知り合いが相続するけど滅茶苦茶羨ましい、ほぼ不労所得じゃねえか」
    あぁ、たぶん世間ではそう思われているんですよね。うちも親父がアパートを持っています・・・
    けど、どんな商売も大変なんですよ!
    一切の苦労がない商売なんて、ありはしません。

    そりゃ、こんな顔にもなるわ・・・
    賃貸業は本当に借地借家法などの法律の塊ですからね。家賃の滞納はまだかわいい。家賃を滞納した挙句、店子がいて部屋の中をゴミだらけで夜逃げ同然で出ていったのもいました。夫婦喧嘩をして窓ガラスを割ったとか・・・自分ところでは出たことは、今のところないのですが、知り合いのところでは、店子が孤独死していて、死体が腐敗していたなんてことはありましたね・・・第1話の中でも、チエが前田に「面倒事がなければ助かります」って釘を刺すシーンがありましたけど、本当にそうなんですよね。
    自分の財産に、全くの赤の他人を住まわせるのですから、ある意味何をされるのか?何が起きるのか?怖いですよ。
    「契約できないと女子高生社長とかできないもんな」
    「高校生の経営者がいるとかテレビで取り上げられてたことなかったか?」
    そうですね。そういった場合でも成年擬制が用いられていると思います。実は別段、未成年者の成年擬制って少ないですが、珍しくはないんですよね。というのは、どうしても相続する財産で事業にかかわるもの、事業そのものを相続する場合があります。そのため、法律上、許認可が必要な事業でも、成年擬制されていれば、事業主になれるっていうものの多いです。でなければ、相続した財産の価値を無くしてしまうことになるので、国が財産権を侵害してしまうことになってしまいます。

    「なんでもないようなことが幸せだったと・・・」

    こいつのことですね・・・


    (殺人事件の通常一審での刑の言渡し、科刑状況の説明に対して)
    「それ以上表を朗読したら寝るぞw」
    寝ちゃいましたか?起きてください!

    「なぜ昭和36年のデータを参照したのか理由の説明が無い。やり直し。」
    「少子高齢化は関係無いの?母数が増減すれば割合も多少は変わると思うけど。このグラフは全体としての割合でしかないし。」
    そうですね・・・まぁ、「あとがき」なのではっきりといいます。
    わざとそうしました!
    まぁ、ここから先、いろいろと書いたのですが、書きながら白けてしまったので、削除しました。知りたいのなら、ググればすぐに出てきます。

    「少年法と心神喪失は荒れるからな」
    まぁ、動画を作りながら、荒れるかなとは思っていましたが、さほど荒れませんでしたね・・・一昔前に比べれば、この手の話は荒れなくなったのかな?とは思いますね。

    「まあ通報されなければへーきへーき」
    お巡りさん!こいつです!
    「(性)行為能力」

    お巡りさん!こっちにもいました!

    「なんでや!うまいやろ!」(トマトジュースのこと)
    トマトジュースはトラウマなので、嫌いです。トマトソースのパスタやスープはいいんですけどね・・・
    まぁ、あと周囲から、美味しいから飲んでごらんとか言われて、飲んだことはありますが、自分の感覚からすると、克服できないってわけじゃありません。(けど、精神的に来るのでサブイボは出ます)今、自分が嫌いなものは、トマトジュースくらいしかなくいのですが、トマトジュースまで克服してしまうと、食べ物で嫌いなものがなくなってしまいます・・・だから・・・
    人間らしさを保つために、あえてトマトジュースは嫌いのままにしています!

    最後にぅp主のツボに入ったコメントを・・・
    「成年擬制によって、相手が成年であるとの錯誤に陥った場合、淫行条例において構成要件的故意(または責任故意)が阻却される可能性があるのでは?」
    判る人には判ればいい話ですが・・・率直な感想をいえば・・・
    よくこんなトリッキーな状況というか仮定を想定できるな・・・Yahoo!知恵袋の法律相談や弁護士ドットコムで質問をしてみてください!って思いました。
    けどね・・・それでも・・・
    こんな女の子を見て、「大家さんやっていたから、18歳未満だとは思いませんでした」なんてなんて、言い訳は通用しませんよね!

    で、次回は、大家さんは思春期!をネタに強姦罪について取り上げます!
    (鋭意制作中!ネタはでき上っています!)

  • 「アニメでわかる法律相談」#02のコメ返し

    2015-09-28 22:56
    「アニメでわかる法律相談」#02のコメ返しです。
    動画を見ていないと、1mmも面白くないので↓




    A これは学校教育の一環で行われる「職場体験」でもなく、違法な就労ということになる。また、なずなに対しては相当の賃金を支払う義務がある。

    コメント:個人商店における店のお手伝いとかとはどういう扱いになるんだろう
    コメ返し:労働基準法第116条第2項で「この法律は、同居の親族のみを使用する事業及び家事使用人については、適用しない」とあり、個人商店における店のお手伝いなどは、労働基準法の適用外ということになり、一応は合法です。しかし、無制限に認められるというものでないことに注意が必要です。
    というのは、憲法では児童の酷使を禁じています。そのため、就学に支障が生じたり、健康上の問題が発生することはもちろん、また他のアルバイト等となんら変わりない状況であれば、これは問題視されることになります。

    コメント:金銭などの報酬を得ないのならば大丈夫…じゃなかったかな?
    コメ返し:これは、最初に某ファーストフードの残業代未払い問題でいったように、その実態がどのようなものか?ということが適法、違法となるのか判断されることになります。そもそも、労働基準法等の労働法の目的は労働者に対する搾取や奴隷的使役等の防止を目的の一つとしています。店側が他のアルバイトと変わらない「手伝い」を黙認、暗黙に承認しておきながら、店側は労働力という利益を得ているわけです。つまり、実態として労働契約が結ばれていることと何ら変わりはないのです。また、これに対して賃金を支払わないということになれば、搾取と変わりありません。
    こういったことは、法的には認められないのです。
    もちろん、民法では公序良俗に反する法律行為は無効とするという規定があり、労働契約自体は無効ですが、賃金の支払い義務についてまで、店側は逃れられるものではありません。

    コメント:その例外がタレント これならいくつか条件があるけど小学生でも働けます。1その人じゃいけない仕事 2学業に対して両立していること 3母親等がその子供の稼いだお金を管理すること
    コメ返し:このコメントは、3つにわかれていましたが、一連のコメントだと思い、まとめさせてもらいました。
    これについては、ある程度、こういったコメントが来ることを予測していましたが、話が長くなってしまいますので、特例については割愛しました。このタレント業での13歳未満の者の就業ですが、まず、映画の製作又は演劇の事業、いわゆるタレント、子役業であること以外の条件は、13歳以上の者が他の認められている業種の就業と同様の条件が必要になります。児童の健康および福祉に有害でなく、かつ労働が軽易。労働基準監督署長の許可。修学時間外に勤務することです。
    ここでは、あくまでも許可であるという点が重要で、本来禁止されていることが一時的に解禁されているに過ぎないということです。原則禁止されていることの一時的解禁であるため、かなり限定的にしか認められず、頂いたコメントのことは、あくまでも、許可を満たす要件に加え、許可をすることが妥当なことかどうか?という判断基準であるといえます。許可を満たす要件が備えていても、許可することが妥当ではないと判断された場合、許可をしないこともあるのです。

    コメント:小学生のためなずなにではなく母親当です
    コメ返し:これはなずなの働いた分の賃金を誰に支払うのか?とのことかと思いますが、これは違います。
    労働基準法第59条では、「未成年者は、独立して賃金を請求することができる。親権者又は後見人は、未成年者の賃金を代つて受け取つてはならない。」と規定されており、なずなには独立して賃金を請求する権利があるとともに、親権者等が未成年者に代わって賃金を受け取ることができません。(つまり、使用者は、親権者等に渡してはならないといえる)

    確かに民法では、未成年者の法律行為について、親権者等の法定代理人の同意がなければなりません。しかし、これは単に利益を得、又は義務を逃れる場合には、同意は不要としています。この場合、なずなが賃金を受け取ることであり、単に利益を得ることにあたるため、親権者等の法定代理人による同意もいりませんし、介入できるものではありません。

    あとがき
    ここでは、なずなのワグナリアでの「お手伝い」についてコメントが集中しました。

    頂いたコメントを見て、ふと頭によぎったことが二つあります。Yahoo!知恵袋の法律相談に、ちょくちょく回答をしていますが、よく目にする質問で淫行条例の話があります。「18歳未満と性交をしたら、即アウトなの?」「真摯な交際であれば、法的には問題ないでしょう!」という質問や回答を目にするのですが、そうそう単純な話ではありません。
    また、何年か前に、アパートの管理業者が、借主に対して「部屋の鍵を貸しているだけ」という理由で、借地借家法の適用は受けないと主張し、家賃滞納を1回でもすれば、鍵を付け替え、部屋の荷物を運び出すなんていうのがいました。

    法の規定には、その「目的」と「趣旨」があり、そうそう単純な話ではありません。後者のアパートの管理業者でいえば、当然、法の制裁が加えられたのは言うまでもありません。
    前者の淫行条例の問題でも、「真摯な交際だ」と当事者が言っていればOKという問題ではなく、本当に真摯な交際かどうか判断されるのです。

    労働問題でも同じで、某ファーストフードの未払い残業代も、店長で管理職だから、残業代は支払わなくてもいいよね!としていた問題について、いざ会社側が訴えられ、会社側についた弁護士は相当苦慮したと思います。というのは、当然、名目上このようになっているからというのは通用しないのは判っていましたので、実態としても管理職で、時間的拘束が他の従業員とは違うと主張しなければならなかったわけです。

    個人商店での児童が手伝いをする場合は、上記のとおり、労働基準法の適用除外となりますが、それが社会通念から逸脱している場合は、当然、他の分野で問題視されることになります。(児童福祉法や児童虐待防止法等)

    なずなのワグナリアでのお手伝いも同様で、賃金を支払っていないから、労働契約には当たらない主張したところで、実態として他の従業員と変わりなく働いている以上、店側に言い訳をする余地はほとんどありません。さらに賃金を支払っていないということになれば、違法性がさらに重くなります。