あ、どうもこんばんは、いい大人達のオッサンです。

 先日、茶番劇も交えつつ「マッツァンを見習ってオッサンもソロデビューします、泥団子で」という宣言をさせていただきましたが、その中で「一般的によく知られるボーリング玉のミニチュア版のようなものではなく、幼少の頃に作った、表面に金色の粉がびっしり付着したキラキラしている玉」という条件を提示したところ、さっそくメールフォーム情報提供者の存在が。

 わざわざ僕の泥団子遊びに付き合っていただけるとは、まったくありがたいお話です。こうなれば何としてでも、ゴールデン泥ボールを作り上げねばなりますまい。

 さて、頂いている情報を精査しますと、園芸などでお馴染みの「バーミキュライト」を材料に組み込めば良いのではというところに行き着くわけですが、しかし僕の幼少の頃を思い返してみても、これといって材料を意識した記憶は無く。


 ちなみに、幼少時の泥団子レシピを可能な限り思い出してみますとー・・・。


1.
泥団子の核(コア)となる素材を決める。基本的には小石を用いるが、友達の皮をかぶった「泥団子泥棒」や「泥団子クラッシャー」の手に渡ることを前提としたトラップ団子として作る場合、犬のフン等を用いる。

2.
泥団子のボディとなる素材を決める。基本的に湿った土であれば何でも良いが、その当時は、様々な種類の土をブレンドすればするほど称賛の対象となった。

3.
核を中心に、土を塗り込むように肉付けしていく。完成予定のサイズよりも1~2mmほど大きめに、目に見えるゴミ等はこの時しっかりと除去しておく。

4.
泥団子に極少量の水を染み込ませて粘りを加え、手の平で転がすようにして、空気を抜きながら形を整えていく。最初から粘りのある土の場合は、水を足さなくてもOK。

5.
キメの細かい乾いた砂をまぶしながら、さらに手の平で転がすように整形を続ける。その当時はジャングルジム的遊具付近の砂が「極上」であるとされており、それ以外の砂を用いたことが発覚した泥団子は「雑魚」の烙印を押された。
余談だが、使用した素材は自己申告制であり、別の場所の砂を使ったとしても「ジャングルジムのやつだよ」と言っておけばそれだけで雑魚扱いは免れる。子供の浅はかさとは恐ろしいものである。

6.
まぶした砂により泥団子表面の水分が少なくなってきたら、「5.」で用いた砂を泥団子が見えなくなるくらいたっぷりと被せ、数時間寝かせる。いわゆる「泥団子泥棒」はこの瞬間を虎視眈々と狙っており、定期的な見回りを怠るとあっという間に泥団子は第三者の手に渡る。
余談だが、「泥団子泥棒」に対しての現行犯逮捕は大変危険である。彼らは犯行を見咎められた時点で「泥団子クラッシャー」へと変貌を遂げる可能性が極めて高く、その状況に陥るとほとんどの場合において人間的な会話は不可能となり、いくら理詰めで説得を試みても、基本的には目から滝のような涙を流しながらの雄叫びしかリアクションを引き出せない。そうなると、保護者もしくは教育者の目からは高確率で「こちらが泣かせた」と映ってしまい、丹精こめて製作中の泥団子を破壊された挙句に叱られるという、理不尽極まりない状況が発生する。要注意である。

7.
数時間後に砂山から泥団子を掘り起こし、泥団子表面が十分に乾いたことを確認したら、「5.」の工程で泥団子に付着した、層となっている砂の大部分を除去する。この時、泥団子そのものを破壊しないよう細心の注意を払う。「5.」「6.」の工程が無駄ではないかという声も聞かれるが、当時はこの作業を怠った泥団子は「雑魚」の烙印を押された。
余談だが、この作業も「5.」同様に自己申告制であり、「ちゃんとやった」と言えばそれで通る。

8.
再度、「5.」で用いた砂をまぶしながら、手の平で転がすように整形を続ける。この時、転がす動作に加えて、磨くような動作を少しずつ織り交ぜていき、最終的に、転がす:磨くの動作を半々の割合にしていく。

9.
砂をまぶしつつ、転がす、磨くの作業を延々続けていくと、泥団子表面が、なめらか且つ引き締まった状態になっていく。そこからさらに続けると、現時点では原因不明だが、泥団子表面に塗料や化粧品でいうところの「ラメ」のような、微細な金色の粉が出現し始める。この金粉は、この作業に時間を費やせば費やすほどに全体量が増していき、その当時は、金粉がちらほら出始めたものが「銀星(ぎんせい)」、どのアングルから見ても一定程度の金粉が見られる状態のものが「金星(きんせい)」と呼ばれた。
金星クラスともなると「泥団子泥棒・クラッシャー」双方の標的となる可能性が極端に高まるだけでなく、友達ヅラして「見ーせーてー♪」などと近づき、持ち主がそれに応じると途端に強奪に走るというパワープレイな輩が頻出するため、以降は友達に見せることなくこっそり製作を続けることが推奨される
余談だが、私オッサンはそのような輩全員に、「1.」で述べたようなトラップ団子を最低一個ずつは「盗まれた」もしくは「壊された」経験がある。特に、犬のフン入りトラップ団子を「強奪された」挙句その場で「踏み潰されてしまった」時のあの「悔しさ」や「悲しさ」は、今でも忘れることのできない「」である。


 ・・・何やら書き出していたら余計なものまで書き込んでしまった気もしますが、大体こんなところですな。レシピ、というより「当時の某幼稚園のハウスルール」と言った方が正しいかもしれませんが、何にせよ思い出す限りでは「バーミキュライト」なる素材が使われた記憶は見当たりません。

 しかし、そういった明らかに光りそうな素材も含め、複数種類の土や独自ブレンドものを用意しつつ、素材別にいくつかの泥団子を同時並行で作ってみても面白そう。ということで昨日、某ホームセンターから適当に材料を仕入れてきました。

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 黒土赤土、せっかくなのでバーミキュライトも用意、確かにこれは良い光り具合。

 店員さんの「ご一緒に堆肥などいかがですか?」の一言がやけに耳に残りましたがそれはさておき、あとはビデオカメラ的なものを用意しつつ、製作時間の捻出ですな。

 さて、いつ頃から始めたものか・・・?



*先日ご指摘いただいたPhotoshopの件については、こちらをご参照ください*