• ボイロと怪談について

    2020-08-04 22:472
    怪談が好きなのでボイスロイドを使った怪談動画を作ってみたかった。



    VOICEROID怪談というジャンルはかなり以前から知っていたが、あまり熱心に追っていなかった。
    理由としては、ネット上に書き込まれた怖い話を朗読するスタイルの動画が大半だったからだ。それがなぜ自分にとって微妙なのかは後述。

    ただ当初から自分がボイロ怪談を作のであれば「話芸でも文芸でもない、新しいアプローチの怪談をすべきだ」という思いがあった。
    話芸、と言えば真っ先に思い当たるのは稲川さんだろう。
    独特な語り口が印象的ではあるが、それだけではない。氏の語りは発声器官はおろか体全体を使った演技によって臨場感を作り出している。芸の域だ。
    また、昔から落語の演目として怪談があった。
    これらをボイスロイドで再現するのは…あまり賢い方法ではない。
    人に向き不向きがあるように、ボイロにも向き不向きがある。
    彼女/彼らが得意とするのは文書の読み上げなのよね。
    ボイロ怪談界隈が朗読というスタイルを取るというのは、これはもう必然と言えるわけだ。

    でも、これにもちょっとだけ落とし穴がある。
    ボイロは「声」でもって「語る」が、そのベースは文章だということは見落とされがちだ。つまり、いい朗読をさせるにはいい文章が必要という問題ね。
    朗読というスタイルは、要するに文芸なのだ。
    そういえば、岡本綺堂の朗読とかもあったね。
    個人的にはもっと現代的な怪談のが好みだけど。というか、好みがうるさ過ぎてまともに見れないのだ。

    オリジナルの怪談を作る気ではいたけど、話芸アプローチは実質不可能。かといって、自分の書いた駄文を読ませるというスタイルはピンとこない。映像的手法(映画・アニメや再現フィルム)に至っては、全く以てお手軽じゃない。
    …みたいな理由から「ボイロならではの怪談」というものを模索していた時期があった。
    双語怪談というシリーズは、それに対するひとつの答えとしてある。


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