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あしがる 第九話「バカとハサミは使いようだが合わせると危険」
足軽採用枠をかけた模擬戦の数日前。
前田甚之丞の屋敷にはお抱えの足軽頭たちが集められていた。
目の前の大きな机に広げられているのは近隣の地図であり、部屋はさながら軍議の様相を呈していた。
「今回の採用試験もいつも通りだ。浪人衆には前田城の大手門から出発して、隣の城を目指してもらう。城主の香西伊賀守にも話は通してあるからお前さんたちは道中全力で浪人衆をぶっ叩け。一揆を想定した演習だと思えばいい」
つまるところ足軽の採用試験にかこつけて、既存の足軽隊に実戦演習を経験させようというのだ。さらには市街地を利用することで、民衆に対し恣意的な効果も期待できる。まさに一石三鳥というわけだ。
「さて、通例では最初に浪人衆とぶつかる一番隊は新参者に譲っているわけだが。兵庫介、お前はどうする?」
兵庫介はしばし思案したのち、口を開いた。
「しからば、某は三番隊を預かりまする」
「三番隊? 最後じゃねえか。毎年三番までたどり着くのは二、三人だぞ?」
甚之丞が聞き返すのも無理はない。浪人衆はいわば素人である。この採用試験は彼ら素人を相手にすることで新参者でも容易く功を立てられる機会を与え、既存の部隊との差を埋めるという思惑もあってのことだ。
無論、最も功を立てやすいのは最初に浪人衆をぶつかる一番隊である。
「ええ、構いませぬ」
「ほー、そうかい。じゃあそうしよう」
甚之丞とて本人の意思を無視してまで無理な差配はしない。
しかしここは功の稼ぎどころである。先達に譲る必要などないのだが……。
「そうそう、そういう殊勝な態度が長生きの秘訣でござる。なあに、一番隊はこの相田芽次郎に任せるでござる! だははははは!」
「では二番隊は私が務めさせていただきますよ。私の計算では三番隊まで浪人衆が残ることはありませんがね、ふふふ」
「おい仮にも採用試験だぞ。あんまり気張りすぎて怪我人続出させるんじゃねえぞ」
「「お任せあれーっ!」」
兵庫介が一番隊を譲ったことで、他の足軽頭たちはここがアピールのしどころだと発奮していた。
だが甚之丞は、この新参の足軽頭に底の知れない冷たさのようなものを感じていた。
「鵜兵、新参のお前さんにゃ余計なお世話かもしれねえが、一つだけ申し伝えておくぜ」
「ははっ、なんなりと……」
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【近況報告】今日は幕張、明日も幕張
全国1億人のインフルエンザに戦々恐々としている皆さん、こんばんは。
絶賛免疫力低下中の今井です。
今日から2日間、闘会議で幕張に行くというわけで大量に龍角散のど飴を仕入れてきました。Minecraftにドーピング検査がなくて良かった。
さて近況。
以前告知させていただいたこちらの番組。
↓『信長の野望201X』エージェント集結せよ~九州上陸直前の大軍議↓
http://live.nicovideo.jp/watch/lv287411787
1時間半という短い放送時間で最低5,000コメント、目標15,000コメントというとんでもない数値を運営から押し付けられるという、なんとも険しいマッターホルンの断崖が如き放送でしたが……蓋を開けてみるとなんと
32,008コメント!
すごーい! 今井さんはコメントを稼ぐことが得意なフレンズなんだね!
大成功でした。これは今後も信長の野望関連のオファーきちゃうかしら。来い。待ってる。
ちなみにコーエーテクモの担当者さんに「24時間ひたすら歴史談義する放送とかどうっすか?」って聞いたらすげー困った顔してました。苦虫2、3匹噛み潰した感じの。
さて近況というか告知です。
世間では今日から闘会議なんだとか。
実は今井さんも出演します。そうです、Minecraftです。
Minecraftと言ったら今井三太郎。
今井三太郎と言ったらMinecraft。
マジカルバナナでも板東英二が止めに入らないレベルで大正解。
ブースとしては「【ゲーム実況者エリア】ゲーム実況ストリート1st@闘会議2017」というなんとも情報過多なものになっております。
もっと絞れや! ゲーム実況2回入っとるやないか!
Minecraftの文言が入っておらずややこしいので
間違えることがないよう、下にURLを貼っておきましょうねえ。
[DAY1]
http://live.nicovideo.jp/watch/lv287957306
[DAY2]
http://live.nicovideo.jp/watch/lv287957442
そして今井さんは両日共に13:45からの出演となっております。
競演はうぇるさん(ch2625389)、クーさん(ch2597568)
DAY2にはこれにぬどんさん(ch2597926)が加わるという
平均年齢が高めのグループとなっております。
前半グループもさして若くはないけどね!!
というわけで「今井が出れば全て神回」を証明してやろうと思います。
昼過ぎだからね、腹筋ぶっ壊されて食った昼飯が戻ってこないように各員注意されたし。
そして気づいてるかもしれないけど放送開始まであと8時間切ってるんだよね。
リハ考えると5時には起きなきゃいけないんだよね。殺す気か。
インフルエンザ貰わないよう気をつけます。
以上、今井でした。 -
あしがる 第八話「うどんの国がうどんばっかり食ってると思ったら大間違い」
足軽一行が讃岐に到着して早くも一週間が経過した。
正確には足軽と、浪人たちの一行である。
「納得できねぇーーーっ!!!」
三郎左衛門は雑草のような頭からふんすふんすと煙を上げていた。
思い出されるのは一週間前の出来事である。
「もともと一人だけって話だ。オメーらまで雇い入れる余裕はねえ」
三郎左衛門とつばめは、讃岐に到着するなり甚之丞からこう告げられた。
そしてわずかばかりの金子を持たされ、まったく無縁の土地に放り出されたのである。
そもそも亡命者を受け入れるという危ない橋を渡っている甚之丞の立場からしてみれば、無理もない話ではある。
突如として無職の谷に突き落とされた事実を、当の本人たちが受け入れられるかどうかは別として。
「某としても残念でならんが致し方あるまい。そういうわけだ、達者でな」
淡々とした兵庫介の態度もまた、二人の怒りに油を注いだ。
そしてその怒りは食へと向いた。
そう、立った腹は寝かしつけてやらねばならない。
それには温かいものを入れるのが一番である。
「ちくしょーっ! 兵庫のやつ、自分ばっかり美味しい思いしやがって! もぐもぐ!」
「私たちだって美味しい思いしたいぞーっ! むしゃむしゃ! 美味しいーっ!」
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