【調査中】niconico総合トップ・動画サービスが利用出来ない 01/21 20:54 更新

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
SmokingWOLF「2Dゲームでできることはほぼなんでもできてしまうんですよ」(代表作:『シルフェイド見聞録』)
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

SmokingWOLF「2Dゲームでできることはほぼなんでもできてしまうんですよ」(代表作:『シルフェイド見聞録』)

2013-03-09 12:00
    63eef6b0cda7e16cdee7507abd74511abf0c8f96
    Twitter:@WO_LF


    【ウディタ】WOLF RPGエディター紹介動画



    「RPGツクール」でゲーム制作に惹かれる


    ―――SmokingWOLFさんが最初にゲームコンストラクションツールに触れられたのは?

    SmokingWOLF スーパーファミコンの「RPGツクール SUPER DANTE」が最初でした。12歳ごろだったかと思います。中古ゲーム屋さんで見つけて、「ゲームが制作できる」という宣伝文句に妙に惹かれてしまいました。なけなしのお小遣いで買ったことを覚えています。

    ―――元々RPGはお好きだったんでしょうか。

    SmokingWOLF うーん、どうなんでしょうね。ゲームは人並みに好きで、当時は『メタルマックス2』などを好んでやっていたんですけど……『ドラゴンクエスト4』は戦闘が面倒くさくなって投げてしまうぐらいですから、特別に好きだったとかではなかった気がします(笑)。やっぱり「ゲームが制作できる」というのが大きかったんでしょうね。

    ―――「RPGツクール SUPER DANTE」はどういう使い方をされていましたか?

    SmokingWOLF できる機能はひと通り試してみました。ただ、ゲームを完成するとまではいかなかったです。覚えた技術を全部盛り込んでひとつのシーンを作ったら、自分の中ではもう満足してしまったりして。

    ―――では、はじめて完成されたゲームを作ったのはいつだったんですか?

    SmokingWOLF PC版の「シミュレーションRPGツクール95」を使って作った、『レジェンドオブレストール』です。

    ―――最初の作品もやはりツクールで制作されたんですね。では、ツクールシリーズにはどういった魅力を感じられていたんですか?

    SmokingWOLF 自分は「新しい機能が増えた!」という文句に惹かれてしまう性格みたいなんです。「SUPER DANTE」のときは「RPGツクールはかなり工夫しないと面白いゲームができないだろうなー」ぐらいに思っていたんですけど、その後PC版の「RPGツクール Dante98||」で新しい機能が増えたということを聞いたらやっぱり欲しくなってきて、そこからツクールシリーズもどんどん買っていくようになって。

    ―――技術的な面で面白そうな要素が増えると使ってみたくなるタイプだったんですね。

    SmokingWOLF たぶんそうなんでしょうね。「シミュレーションRPGツクール95」も条件分岐が「Dante98||」より優秀だったところに惹かれたんですよ。どういうストーリーを作ろうかということより、技術的にどういうことができるかということのほうが感心が深かったです。

    ―――ツクールシリーズでやれることがどんどん増えていって、その結果として「シュミレーションRPGツクール95」でひとつのゲームとして結実した。

    SmokingWOLF そうですね。でも、完成できた理由としては『ログインソフコン』という雑誌やサテラビューというスーパーファミコンのサービス内でやっていた、RPGツクールの作品などを発表するコンテストが終わっちゃったことのほうが大きいと思います。「あー、発表する場が無くなっちゃったなー」という感じでヤケクソで作っていたら、いつの間にか完成したというか(笑)。


    WOLF RPGエディターでは
    自分の好き勝手にできる部分がかなり大きい



    ―――ははは。そこから『シルフェイド見聞録』などの作品に繋がっていくんですね。ではSmokingWOLFさんが自らの手でコンストラクションツールである「WOLF RPGエディター」を作られることになったキッカケはどこからだったのでしょうか。

    SmokingWOLF 理由は大小ありました。小さいものでいうと「RPGツクールXP」が出たあと、次のバージョンの情報が長い期間出なかったので、「RPGツクールはXPで完成されている部分もあったし、もう出ないんじゃないのかな」と思って、なら自分で作ってしまえという部分が3割ぐらいです。

    ―――残りの7割で言うと?

    SmokingWOLF 「どうせこれからもゲームを作っていくんだから、自分用の“ツクール”を作っておいたほうがいいよな」ということでしたね。だからWOLF RPGエディターのコンセプトも、「自分が10年使える、自分の欲しい機能が全部入ったコンストラクションツール」なんです。元々公開予定もなく、完全に自分用として作っていました。

    ―――自分だけの開発ツールを作ろうと。でも普段ゲーム制作をやっていない人からしますと、すごいことをしているなと思います。

    SmokingWOLF 今後、何が起きるかわかりませんからね。じゃあ10年後、パソコンの主流がMacになりましたというときに自分の今までのゲームが遊びづらくなるのもいやですし、移植も簡単にできるようにしておきたいと。「XP」の後に続編は出ましたけれど、やっぱりツクールシリーズとエンターブレインさんに寄りかかったままのゲーム制作をするのもどうかなと思っていましたから。

    ―――SmokingWOLFさん自身が考えるWOLF RPGエディターの一番の特徴とはなんなんでしょうか?

    SmokingWOLF コマンドとデータベースだけでゲームが作ることができる、ということでしょうか。この2つの使い方さえ覚えれば、比較的自由にゲームが作れると思います。ただやっぱり、WOLF RPGエディターは、ある程度アルゴリズムが理解できる人でないと使うのが難しいツールだと思います。

    ―――と言いますと。

    SmokingWOLF たとえばRPGツクールだと「HPを回復させる」だとか「敵のエンカウント率」みたいな設定がツールで簡単にできるんですけれど、WOLF RPGエディターでは、コモンイベント(どのマップでも共通して使用できるコマンド・イベントのこと)を1から組んでいかないとそれができないんですよ。何をするにも一手間かかるんです。WOLF RPGエディターでは自分の好き勝手にできる部分がかなり大きいので、技術があれば当然いろんなものを作ることができると思います。
     
    0a4b883237c989a292f967f48a0640c508b26228
    ※コモンイベントエディタ。入力されたコマンド内容は日本語で表示される。


    ―――WOLF RPGエディターのコンストラクションツールとしての利点を挙げるとしたらどういったところがありますでしょうか?

    SmokingWOLF 一言で言うと、2Dゲームでできることはほぼなんでもできてしまうところだと思います。「RPGエディター」というわりにはシューティングやパズルゲームなどがたくさん作られていますから、そういった点もまたひとつの魅力です。
     またWOLF RPGエディターには、画像を表示する、キー入力を受け付ける、サウンドを鳴らす、変数をいじる、といった基本処理を組み合わせればたいていのゲームが作れるという発想が根本にあるので、そういった処理については自分自身が納得できるくらいの自由度を備えています。技術的な感心が先に来ているからこういう作りになっているのか、というとわかりませんが、この基本の部分をちゃんとアイディアに結び付けられるかどうかがWOLF RPGエディターで作るときに重要なところだと思います。

    ―――WOLF RPGエディターならではの特徴のひとつであるコモンイベントに関して言えば、ユーザーさんが制作したコモンイベントを掲示板にアップロードして技術を共有されていたりしますが、最近見たユーザーさん作のコモンイベントで感心されたものはありましたか?

    SmokingWOLF 最近見たもので言うと、『ウィザードリィ』のような擬似3Dダンジョンを作ることができるコモンイベントがあったんですよ。すごい技術力だなと思いました。作りこんだコモンイベントを見つけると、嬉しさがあるとともに嫉妬もしちゃいますね。

    76b730da1e0efa3634da5f39a63c16ba450b4364
    ※コモンイベント「3Dダンジョン作成・表示」。
    SmokingWOLFさんがアップロードしたサンプル動画はこちら


    ―――これはすごい。他のコンストラクションツールだけではなく、プログラミングしてゲームを作る人でもあんまり3Dダンジョンは作ろうとしないですよね。それがこのコモンイベントを取り入れるだけでできるとは。

    SmokingWOLF そうですね。言われてみると、他のコンストラクションツールではなかなか作ることができないようなゲームを作れるというところはあるかもしれません。自分でもここまでいろんなものを作ることができると思っていなかったですね。


    「RPGエディター」なのに、アクションから音ゲーまで網羅!



    ―――WOLF RPGエディターで作られたゲームのなかで、このアイディアは面白いなあと感心したものはありましたか?

    SmokingWOLF いっぱいありすぎてひとつに絞りきれないです。「ウディコン」(WOLFRPGエディターの公式コンテスト。過去4回開催されている。)では、ジャンル的にもかなり網羅されているんですよ。アクションもあればシューティングもあるし、音ゲーみたいなのもあって。でも印象に残っているものでいうと、第2回のウディコンで一番票を集めた『Gravity』というゲームが印象に残っています。オブジェクトを動かしてキャラクターを操作しながら障害物をかわしてゴールに辿り着くというアクションパズルゲームなんですけど、面白いアイディアだなあと感心しました。

    第2回ウディコン入賞作品の紹介動画。『Gravity』のプレイ映像もあり。


    ―――たしかにコンテストの上位作を見ていると本当にひとつのコンストラクションツールで作られているとは思えないぐらい、ジャンルも多岐に渡っています。むしろRPGが少ないぐらいに思えます。

    SmokingWOLF そうなんですよ。じつを言うと、そもそも自分自身がRPGをそんなに作らないんですよね。だから「RPGエディター」という名前といえども、どんなゲームも作る事ができるような設計になったんだと思います。現に自分が最初にWOLF RPGエディターで作ったのは『モノリスフィア』というアクションゲームでした。

    ―――どうして「RPGエディター」だったんでしょうか。

    SmokingWOLF このツールではRPGを作るのが一番簡単だろうということでWOLF RPGエディターという名前はつけたんです。でも「RPGはそこまで作りやすくないですよね」みたいなことも言われています。なので、はじめてWOLF RPGエディターを使う人には「RPG作るならRPGツクールがいいですよ」とアドバイスしたりしています(笑)。

    ―――ウディコンでは毎回、50作品以上の作品が応募されています。この応募作品数は自作のコンストラクションツールのコンテストとしては異例の多さだと思うのですが、ウディコンも含めましたWOLF RPGエディター反応の大きさを実感してみていかがですか?
                                      
    SmokingWOLF やっぱり嬉しいですよね。最初はエディター自体も自分専用のものと考えていたので公開するつもりもなかったですし、ここまで広まってくれるとは夢にも思いませんでした。公開したときは自作のRPGコンストラクションツールで人気なものがほとんどなかったので、こりゃ爆死するかなと思ってもいたんですけれども。

    ―――WOLF RPGエディターで作られたゲームのなかで一番好きな作品はなんですか?

    SmokingWOLF そうですね……やっぱり自分で作った作品が一番好きです(笑)。作品で言うと『モノリスフィア』かなあ。WOLF RPGエディターを使って自分のやりたいことが自由にできるようになったときに作ったゲームで、作っているときも自分の持ってた技術やアイディアが開放されてとても楽しみながら作っていたことを思い出します。

    ―――将来的にWOLF RPGエディターに追加したい機能はありますか?

    SmokingWOLF ピーツーピア(P2P)機能を入れてオンライン対応にしたいですね。最新版ではゲーム中にウェブからデータをダウンロードできるようになったんですけど、もう一歩進化させたいです。オンラインだと格闘ゲームとかも作られるようになりますし。

    ―――オンライン対戦まで! では、今回「ニコニコ自作ゲームフェス」の話がきたときは、どういう気持ちでしたか?

    SmokingWOLF 何かの間違いじゃないかと思いました。RPGツクールさんであったりUnityさんであったり、そうそうたるメンバーが並んでるなかで自分が入ってていいのかと非常に恐縮してしまいますね。

    ―――SmokingWOLFさんには特別審査員としての参加もお願いしていますが、SmokingWOLFさん自身はどんな自作ゲームをやってみたいですか?

    SmokingWOLF 新しい発想のゲームは大歓迎です! そういうゲームを作るのが難しいということはわかってはいますけど、どうしても期待してしまいます。出てきたら嬉しいですね。

    ―――「ニコニコ自作ゲームフェス」に期待していることがあれば教えてください。

    SmokingWOLF 今はどうしてもゲームを公開する場が少なくなっているという認識があるので、新たな発表の場として頑張ってほしいです。あと、「ニコニコ自作ゲームフェス」をキッカケにして、自作ゲームを遊ぶ人も多くなって欲しいですね。ゲーム作りにおいても、ニコニコ動画でやるということを考えればなにかしら新しい発想に繋がるかもしれません。

    ―――ニコニコ動画に擦り寄るというのは違うとしても、たしかになにかニコニコ動画と繋がる要素がゲーム内にあったら面白そうです。

    SmokingWOLF ニコニコ動画と言えばやっぱりコメントですよね。ニコニコ動画そのものとは少しはずれますが、さっき言ったウェブからデータをダウンロードできる機能を使って、いろんな人がある地点でコメントを打ち込んだら、他の人がゲームをやっててそこにたどり着いたときに全国のコメントがバーッと流れてくるみたいなのも面白そうです。『デモンズソウル』のヒントメッセージみたいな。これに限らず、皆さんぜひ新しい発想でハジけてほしいです。
    【インタビュー記事一覧】

    ならむら「英語圏で出したいというアクションを起こせば機会は増える」(代表作:『GR3』『LA-MULANA』『薔薇と椿』)
    八百谷真「ゲーム作りは欲求不満放出の場」(代表作:『囚人へのペル・エム・フル』)
    なりた「商業に応用できるアイデアや可能性を同人ゲームで探っていた」(代表作:『MELTY BLOOD』)
    cutlass「これからのノベルゲーム文化を自分が背負わないで誰が背負うんだ!」(代表作:『NOeSIS~嘘を吐いた記憶の物語~』)
    海原海豚(黄昏フロンティア)「自作ゲーム制作にはブッ飛んだ愛が必要」(代表作:『東方萃夢想』『ひぐらしデイブレイク』)
    奥井晶久「ニコニコはゲームとユーザーの接点を作ってくれる」(代表作:『ワンナイト人狼』)
    支倉凍砂「目標はハリウッドで映画化でした」(代表作:『狼と香辛料』『ワールドエンドエコノミカ』)
    竜騎士07「ニコニコ自作ゲームフェスはいい“試練の場”になる!」 (代表作:『ひぐらしのなく頃に』)
    オガワコウサク「それはもう、祁答院が作るゲームが面白いからですよね」(代表作:『コープスパーティー』)
    ZUN「『東方Project』は自分のライフワークみたいなものになっている」(代表作:『東方』シリーズ)
    【後編】泉和良「自作ゲームは一生自分の体から離れないものになった」(代表作:『自給自足』『エレGY』)
    【前編】泉和良「自作ゲームしかなくなっちゃったんですよ」(代表作:『自給自足』『エレGY』)
    八百谷真「ゲーム作りは欲求不満放出の場」(代表作:『囚人へのペル・エム・フル』)
    飯田和敏「自分が面白いと思うゲームを作るのが一番!」(代表作:『アクアノートの休日』)
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。