⌘                  2014年12月11日発行 第0826号 特別
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 ■■■    日本国の研究           
 ■■■    不安との訣別/再生のカルテ
 ■■■                       編集長 猪瀬直樹
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「『おもてなし』を実り豊かにするために」

 年の瀬で忘年会の梯子をする季節である。

 僕が都知事を辞任してから一年が経ちます。渋谷と六本木を結ぶ深夜バスが
始まったのは去年の十二月でした。毎週金曜日の夜(土曜日の午前一時過ぎか
ら五時過ぎまで)渋谷ー六本木間を四往復していた。残念ながら試行期間一年
の予定でしたが、十月末で廃止になりました。

 三百万円ほどの累積赤字があった、ということだが、単体で考えるつもりで
はありませんでした。六本木と渋谷だけを結んでも他路線へのつながりがない、
と書いている記事もあったが、夜一時過ぎに渋谷にバスが到着すると、渋谷か
ら新横浜行きの東急のバスが一時三十分(曜日により多少異なります)に出て
いるのです。同じように終電が終わってから新橋から金沢文庫行きのバスが出
ているし、他のターミナルステーションでも深夜バスは運行されている。だか
ら都バスの深夜運行はこうした民間路線との接続の可能性や拡大を模索したも
のでした。

 いま羽田空港は国際便が増えています。深夜の離発着の枠がまだ余っている
のですが、空港へのアクセスがないと待合室で横になって搭乗を待つしかない。
路線バスが深夜に運行することでこれらのアクセスが改善される可能性があっ
た。実際、国土交通省と東京都では羽田空港と都心の主要駅との接続ができる
深夜早朝バス(京浜急行など)の運行について試行的に補助金を出すことで促
進する政策を十月にスタートさせたところです。これは昨年末に準備していた
ものでバス会社の協力を得て、いま実現し始めたものです。

 二〇二〇オリンピック・パラリンピックでたくさんの外国人が訪れますが、
こうした試行錯誤も必要なのではないか。いろいろな意見やおもしろい考え方
が出てくることで「おもてなし」を手厚くしていければよいと思います。

                             (猪瀬直樹)
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