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【企業担当者に聞くSMM最前線】株式会社マウスコンピューター 畦田寛之氏~ソーシャルメディアで「濃いファン」との関係づくりを(1/2)
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【企業担当者に聞くSMM最前線】株式会社マウスコンピューター 畦田寛之氏~ソーシャルメディアで「濃いファン」との関係づくりを(1/2)

2012-12-21 11:01

    ソーシャルメディアマーケティング(以下SMM)に積極的に取り組まれている企業の担当者に、現場でのSMM活動の実際についてお聞きするインタビューシリーズ【企業担当者に聞くSMM最前線】

     

    こんにちは、SMM Labの小川です。

     

    今回は、ソーシャルメディアを通じて顧客との深い関係構築にチャレンジしている株式会社マウスコンピューター コンシューママーケティング室/室長の畦田寛之氏にお話を聞きました。

     

    マウスコンピューター 畦田寛之氏 株式会社マウスコンピューター コンシューマ営業統括部 コンシューママーケティング室 室長 畦田寛之氏

     

     

    世界に一つ、あなただけのこだわりのパソコン作りを

     

    ――まずはマウスコンピューターさんの製品の特長と、主な販売ルートの概要について教えてください。

     

    マウスコンピューターは、利用目的・ご予算にあったパソコンを、CPUやハードディスク、メモリ単位から自由にカスタマイズし、「世界に一つ、お客様だけのオリジナルパソコン」を組み立ててお客様にご提供するBTO(=Built To Order)パソコンメーカーです。家電量販店で販売されているいわゆる大手メーカーのパソコンですと、季節ごとに新モデルが発売されるパターンが多いですが、弊社は新しいテクノロジーが備わったパーツが出てきたら、毎月新製品として出していくのが特徴です。マウスコンピューターは、日本におけるBTOメーカーの先駆けとして、創業時からお客様一人ひとりのご希望に合わせてカスタマイズしたパソコンを生産・販売してきました。

     

    また、当初から国内生産にこだわっており、生産工場もサポートセンターも全て国内に置いています。日本ならではの「モノづくりのココロ」によって製品一台一台に高い品質を実現していると自負しています。

    製品としては、個人・法人向けのパソコンである「mouse computer」の他に、ゲームユーザー向けパソコンの「G-Tune」、法人向けパソコンの「MousePro」、液晶ディスプレイの「iiyama」、デジタルオーディオプレーヤーの「iriver」の全部で5ブランドを展開しています。

     

    販売ルートは、大きく分けてWEBサイトや全国5店舗ある直営店舗などの「直接販売」と、家電量販店や法人向けの商社卸売等の「間接販売」に分かれます。現在は、個人向けの直接販売が売上の約5割を占めており、WEBサイトやマーケティング施策は、基本的に個人へのWEB販売を意識して行っています。

     

    マウスコンピューター社製品例

    マウスコンピューター社製品例

     

     

    従来からのマーケティング施策で感じた課題

     

    ――従来からのマーケティング施策としてはどのようなことを行ってきましたか?

     

    弊社の場合、製品をご購入いただいている主なターゲット層が30~40代の男性で、コンピューターリテラシーの高い方ということがはっきりと分かっています。ですから、マーケティング施策としてはそのターゲット層に焦点を絞り、業界向けの専門誌(紙媒体)やPC系専門サイトにバナー出稿をしてきました。

     

    紙媒体については徐々に減っていき、プロモーションはWEB施策が中心となっていきましたね。その中で、もちろんリスティング広告など様々なデジタルマーケティング施策を実施してきました。

     

    ――あくまでもターゲット層を絞ったうえでのマーケティング展開を行ってきたのですね?

     

    基本的には、メインターゲットであるコンピューターリテラシーの高いお客様向けの広告展開をしてきました。

     

    弊社のお客様は新しいテクノロジーに興味のある方が多いので、「高性能なパソコンを低価格でご提供し、どんどん新しいテクノロジーを搭載した新製品に乗り換えていただきたい」と考えています。そのため、創業当時は「29,800円で買えるパソコン。1年たったらただの箱」というキャッチフレーズで、「価格」を前面に出した広告を展開してきました。

     

    ただ時が経つにつれ少しずつ状況が変わってきました。外資系企業の参入などで、低価格を打ち出す企業も増えてきたのです。また、弊社のBTO方式についても、競合他社が増えてきたことで、このままではダメだなと思うようになっていきました。

     

    ――なるほど。その課題を解決するためにどのような施策を行っているのですか?

     

    まずは、製品のラインナップとして、低価格製品だけでなく独自性のある製品展開も行うようになりました。最近ではプレミアム製品の位置づけとした「Ultrabook」を展開しました。「低価格製品だけではない」という姿勢をメディアにも評価していただき、色々なところでご紹介いただくことができました。

     

    Ultrabook" LuvBook Xシリーズ

    Ultrabook™ LuvBook Xシリーズ

    弊社には、マウスコンピューターらしいこだわりの製品を開発し、ファンの方に「おっ!」と喜んでいただけるものを作ろうという気持ちがあります。この製品で、新しいファンが増えたかなと思っています。

     

    また、1~2年前からはYahooのトップバナー広告や新聞広告等、マス向けを意識した広告展開も開始しました。これは予想以上に反響がありましたね。

     

    ただ弊社の製品は「説明が必要な製品」と考えています。現在は低価格なパソコンが増えてきたといっても、やはり「パソコンが3万円で買える」と言われたら、ちょっと不安を感じる方もいるかもしれません。そこを説明せずマス広告に出稿しても、疑問を与えるだけで誤解を招くのではないかという課題もありました。

     

    そこで注目したのがソーシャルメディアです。ソーシャルメディアでは、自社メディアで訴求しきれないコンテンツをお見せすることができ、まだまだ知っていただきたいマウスコンピューターの魅力を表現できるのではないかと考えました。ソーシャルメディアには30-40代の男性だけではなく、10-20代の方や、女性の方もいます。また、ソーシャルメディアを活用している人はもともとリテラシーが高いのではというのもあり、本格的な取り組みを開始することになりました。

     

     

    ソーシャルメディアで現場の声を伝える

     

    ――現在のSMMの取り組み内容と、主幹する組織体制を教えてください。

     

    ソーシャルメディアの取り組みとしては、マウスコンピューター公式TwitterアカウントとFacebookページを開設しており、Twitterは営業担当、Facebookはマーケティング担当が運営しています。

     

    mouse_cover
    パソコンのマウスコンピューター mouse computer [公式] Facebookページ https://www.facebook.com/mousecomputer

     

    実は、弊社はマーケティングを担当する部署を各営業部付にする組織体系を取っています。もともとは「マーケティング統括」という全社的な組織体制でやっていたのですが、営業の現場により近いところに「マーケティング担当者」がいるほうが、現場の温度感や現場の声を反映できると考えたのです。

     

    やはり「営業が現場で売れるもの」でないと、製品は売れません。また「こだわりすぎたもの」も売れないんです。弊社ではマーケティングを「一方通行で流していくもの」ではなく「双方向のもの」であると捉えており、ソーシャルメディアの運用でもその点を大切にしています。

     

    弊社では、Twitterは2009年頃から「全国にある直営店舗ごとのアカウント」を運用しています。

     

    マウスコンピューター
    公式Twitterアカウント(上) https://twitter.com/mouse_computer、秋葉原店Twitterアカウント(下)https://twitter.com/mouse_akiba

     

    正直これはマーケティング戦略に基づいて開始したというわけではなく、コーポレートサイトで伝えきれないところを、各店舗が「自分の声でお客様にお伝えしたい」という目的で始めたものです。もちろん本社側で店舗からの発言内容を確認していますし、会社としてとまどうような発言があるときには「これは良くないよ」と指摘をすることもありますが、特に内容の事前確認や一斉指示は行っておらず、店舗を信頼して任せる形にしています。

     

    これによって結果的に、店舗側もコーポレートサイトや本社が運用しているTwitterのつぶやきをよく見るようになり、社内間の情報伝達がスムーズになったり、またスピード感が上がる効果がありました。

     

    ―ソーシャルメディアの運用を通して社内間のコミュニケーションが活性化している効果もあるのですね。店舗ごとにTwitterを運用することにより、お客様からの反応はありましたか?

     

    もともと店舗についていただいている既存のお客様から、製品に関するフィードバックや、キャンペーンに対する反応をいただけることが増えましたね。お客様からのフィードバックは本当に貴重なものです。これによって、社内のモチベーションが上がり、「やる気」につながっている側面も大きいと思います。

     

    正直アカウントのフォロワー数はあまり多くないですし、これによって新規のお客様をたくさん得られているわけではないのですが、もともとの目的が「既存のお客様のリピート率を上げたい」というところもあるので、その点ではうまく活用できているのかな、と考えています。

     

    ――Facebookページ立ち上げの経緯を教えてください。

     

    Facebookページを立ち上げたのは2011年3月です。ちょうど「マス向けの広告」を出稿する中でどうやったら弊社製品の魅力をお伝えできるだろうと考えており、また災害を通じてソーシャルネットワークの重要度に注目が集まった時期でした。

    マウスコンピューター 畦田寛之氏

    最初は私一人で立ち上げ、「まずはとにかくやってみよう」という感じで新製品情報を発信するところから始め、「いいね!」という分かりやすい数字を増やすことを目標にしてとにかく人を増やすことに集中しました。何かやるにしても、とりあえずは土台がないとダメだなというのがありましたので。

     

    その中で、徐々に「新製品情報」だけでなく、他社サイトで紹介された製品レビュー記事もご紹介していくようにしました。

     

    今までこのような製品レビューは、自社サイトでうまく連動させることができていませんでした。というのも、自社サイトに訪れてくださる人は、「製品を買う気で来ているお客様」がほとんどだからです。ただ、製品レビューは本来はまだ弊社のことを知っていただけていない方や、理解いただけてない方に読んでいただきたいと考えています。その導線として、Facebookページを活用するようにしていきました。

     

    ファン数が3,000~4,000人くらいになったころからは、社内の広報担当も運営に巻き込み、それまでの「製品についての情報」だけでなく、「マウスコンピューターって何?」というところや、会社としての取り組みそのものもお伝えするようにしていきました。やはり私一人だけだとリソースの問題もありましたし、投稿ネタにも制限が出てしまいますので、その意味では全社をカバーしている広報が入ってくれたことは大きいと思います。

     

    今はFacebookページの投稿内容は各ブランドのマーケティング担当者が作成しており、実際の投稿は私がまとめて実施する体制でやっています。

     

    <後半へ続く>

     

    前半は、マウスコンピューターがソーシャルメディアの取り組みを開始した経緯をお伺いしました。後半は、Facebookページ運営によって実現できたこと、またこれからの課題や展望についてお伺いしています。後半も、お楽しみに!

    後半記事:【企業担当者に聞くSMM最前線】株式会社マウスコンピューター 畦田寛之氏~ソーシャルメディアで「濃いファン」との関係づくりを(2/2)

     

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    プロフィール

    畦田寛之氏
    株式会社マウスコンピューター コンシューマ営業統括部
    コンシューママーケティング室 室長

    公式サイト:http://www.mouse-jp.co.jp/
    公式Twitter:https://twitter.com/mouse_computer
    Facebookページ(パソコンのマウスコンピューター mouse computer [公式]):
    https://www.facebook.com/mousecomputer

    インタビュアー:小川 裕子(アライドアーキテクツ株式会社 SMMLab)

     

    元記事

    http://smmlab.aainc.co.jp/?p=15472


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    ">by SMMLab

    RSSブログ情報:http://media.looops.net/smmlab/2012/12/21/intv_mousecomputer_1/
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