第5回「企業におけるソーシャルメディア活用状況」に関する調査結果
調査概要
1. 調査対象: 「gooリサーチ」登録モニター
2. 調査方法: 非公開型インターネットアンケート
3. 調査期間: 2013年6月12日(水)~2013年6月24日(月)
4. 有効回答者数: 356名
5. 回答者の属性:
【従業員規模】
10人未満:9.0%、
10人以上100人未満:27.8%、
100人以上1000人未満:35.1%、
1000人以上:28.1%
【対象顧客】
どちらかといえば消費者向け(BtoC):49.2%、
どちらかといえば企業・官公庁向け(BtoB):31.7%、
消費者と企業・官公庁の両方(BtoCおよびBtoB):16.9%、
その他:2.2%
調査結果のポイント
- 企業のソーシャルメディア活用では、Twitter、Facebook、Google+、LINEが伸びている。
- 企業は目的に応じ複数のソーシャルメディアを使いこなしている。
- ソーシャルメディア導入時には、「販促や実購買にどの程度貢献するか」への関心が高い。
- BtoB向けのソーシャルメディア活用施策にも特徴がみられる。
- 前年に比べ「問い合わせ件数・自社サイトへのアクセス数増加」での効果を感じる回答者が多い。
- BtoB向けでは、「効果測定の基準がわからない」「投稿ネタがない」「情報発信のやり方がわからない」「ファン数が増えない」。
- ソーシャルメディア関連予算や体制面強化はBtoB向けで高く、さらに活性化するものと想定される。
1. 企業のソーシャルメディア活用では、Twitter、Facebook、Google+、LINEが伸びている。
企業のFacebook活用率は約8割となり、さらに伸長。Twitter活用率も5割を超えた。急成長したLINEの活用率は約25%で、mixiやGoogle+とほぼ並ぶ結果となっています。
【図1-1】自社で公式アカウントを所有しているソーシャルメディア_時系列別(複数回答)
1000人以上の大企業では、Facebookの活用率は9割にのぼった。Twitterの活用率も約7割となり、大企業になるほどソーシャルメディア活用率は高くなっています。
【図1-2】自社で公式アカウントを所有しているソーシャルメディア_企業規模別(複数回答)
Facebookをここ1年で活用し始めた企業は、Twitterをここ1年で活用し始めた企業の約2倍になっています。
【図1-3】各ソーシャルメディアの運用期間(単一回答)
2. 企業は目的に応じ複数のソーシャルメディアを使いこなしている。
ソーシャルメディアの活用目的では、TwitterとFacebookで前年に比べ「ブランディング」関連が伸びている。その他、「サイト流入増加」も上昇し、自社サイトへの流入効果が期待されています。また、LINEでは「EC連動」が他ソーシャルメディアに比べ高く、企業が目的に応じて複数のソーシャルメディアを使いこなしていることが確認できます。
【図2-1】ソーシャルメディアの活用目的_時系列別(複数回答)
3. ソーシャルメディア導入時には、「販促や実購買にどの程度貢献するか」への関心が高い。
ソーシャルメディア導入時には、運用準備に加えて「販促や実購買にどの程度貢献するか」など営業効果への関心も高くなっています。
- ソーシャルメディア導入時の課題では、「運用ノウハウ」「ガイドライン整備」「販促や実購買への貢献効果」「チーム体制」への回答が半数を超えています。
- 企業規模別で比較すると、1000人以上の大企業では、「体制面」「ガイドライン整備」「運用ノウハウ面」の順に高い。一方、10人未満の企業では「販促や実購買への影響」が最も高く、即効性を重視していることが伺えます。
【図3-1】ソーシャルメディア導入時の課題_企業規模別(単一回答)
4. BtoB向けのソーシャルメディア活用施策にも特徴がみられる。
ソーシャルメディア上で行っている施策を対象顧客別にみると、「企業・官公庁(BtoB)向け展開企業」での活用施策に特徴がみられます。Twitterでは「担当者のキャラクターを工夫して好感をもってもらうよう努めている」、Facebookでは「業界に関する有益な情報を流している」との回答が最多でした。
【図4-1】ソーシャルメディア上で行っている施策_対象顧客別(複数回答)
5. 前年に比べ「問い合わせ件数・自社サイトへのアクセス数増加」での効果を感じる回答者が多い。
ソーシャルメディア運用による効果では、前年に比べ全体的に営業効果の高まりが大きくみられます。特に、「問い合わせ件数・自社サイトへのアクセス数増加」での効果を感じている回答者が多くなっています。また、ソーシャルメディアを長期間活用することで徐々に効果が出ている企業もあり、中長期を見据えて継続的に活用することで、より効果が見込めるものと考えられます。
【図5-1】ソーシャルメディア運用の具体的な効果_時系列別(単一回答)
【図5-2】自由回答意見抜粋:ソーシャルメディアを活用することで効果があると感じる点や不満等
6. BtoB向けでは、「効果測定の基準がわからない」「投稿ネタがない」「情報発信のやり方がわからない」「ファン数が増えない」。
ソーシャルメディア活用上の課題をみても、「営業上の効果」に関心が高いことが明らかです。
ただし、LINEは他のソーシャルメディアに比べ、「営業上の効果がみえない」割合が低くなっています。
【図6-1】ソーシャルメディア活用上の課題_時系列別(複数回答)
対象顧客別でみると、「企業・官公庁(BtoB)向け展開企業」でのFacebookの活用課題で、「効果測定の基準がわからない」「投稿ネタがない」「情報発信のやり方がわからない」「ファン数が増えない」等が多いのが特徴です。
【図6-2】ソーシャルメディア活用上の課題__対象顧客別(複数回答)
7. ソーシャルメディア関連予算や体制面強化はBtoB向けで高く、さらに活性化するものと想定される。
今後、積極活用したいソーシャルメディアでもFacebook、Twitterは高く、前年に比べ上昇しています。その他、LINEの今後の活用意向率は約2割です。多数のソーシャルメディアが乱立する中で、重複活用を避ける動きも出ており、今後は各特性や効果を考慮した見極める動きが増加すると考えられます。
【図7-1】今後積極活用したいソーシャルメディア_時系列別(複数回答)
今後一年間で増加・拡充しそうなリソースでは、「体制面」「予算面」が多く、3割を超える。対前年と比べても、大幅に上昇しています。
【図7-2】今後増加・拡充しそうなリソース_時系列別(複数回答)
今後のソーシャルメディア関連予算や体制面への活用意向率は「企業・官公庁向け(BtoB)展開企業」で特に高く、BtoB向け展開企業のソーシャルメディア活用もさらに活性化するものと想定されます。
【図7-3】今後一年間で増加・拡充しそうなリソース_対象顧客別(複数回答)
詳細はこちら
gooリサーチ 「第5回 企業におけるソーシャルメディア活用」に関する調査
http://research.goo.ne.jp/database/data/001582/
過去の調査結果
1) 2010年7月実施「企業におけるTwitter活用状況」に関する調査結果
http://research.goo.ne.jp/database/data/001219/
2) 2010年11月実施「企業におけるソーシャルメディア活用状況」に関する調査結果
http://research.goo.ne.jp/database/data/001278/
3) 2011年6月実施「企業におけるソーシャルメディア活用状況」に関する調査結果
http://research.goo.ne.jp/database/data/001340/
4) 2012年6月実施「企業におけるソーシャルメディア活用状況」に関する調査結果
http://research.goo.ne.jp/database/data/001462/
ITL編集部
">by ITL編集部