Facebookページを活用したプロモーションやキャンペーンは日本でも定着してきました。ソーシャルメディアも新しい多様なサービスを見聞きするようになりましたね。
Facebook以外のソーシャルメディア活用事情もウォッチしておきたいということで今回はAdGangさんからInstagram・Pinterestのプロモーション事例と、最近のTwitter活用事例あわせて10選をご紹介します。
あいかわらず斬新なアイデアに笑わせられたり、海外の中小企業も手さぐりにプロモーションを仕掛けている様子から、勇気をもらえる気にすらなれる事例集です。
目次
1.Instagram編
-(1)写真をつなげて大勢の中から「○○を探せ!」/ハイネケン
-(2)画像効果で作品力が上がるフォトコンテスト/Dempster’s
-(3)自分が撮影した写真が広告に?!/アプリ「SnapMyAd」
-(4)フォロワー1万人以上で1泊無料になるホテル/1888 Hotel
2.Pinterest編
-(5)応募はRepinするだけ!簡単ロトくじ/BMI航空
-(6)集めた写真でおしゃれフォトコンテスト/Guess
3.Twitter編
-(7)赤ちゃんの”おむつ替え時”を通知してくれる/Huggies
-(8)ツイートするだけでポンチョが届く!
-(9)ツイートが多い街にやってくる移動販売車/バーガーキング
-(10)歯に何か挟まってる?!どっきりなクーポン/Colgate
1.Instagram編
Instagramの企業活用では、Twitterの動画アプリVineと共に、Instagramの動画機能の可能性が話題に上がるなどしています。
ですが、日本ではまだInstagram上での基本的なプロモーションも普及に至っていない様子。海外事例から、企画アイデアのための刺激を受けてみましょう!
(1)写真をつなげて大勢の中から「○○を探せ!」/ハイネケン
2013年テニス全米オープンのスポンサーを務めるハイネケンが、Instagramを活用して”○○を探せ!”といった謎解きキャンペーンを実施しました。
全米オープンの観客席のにたくさんの人々が並ぶ写真が、スクロールでひたすらに表示されます。その中から、「ウォーリーを探せ!」のように出題された人物を探し、さらに次々とコメント欄から出されるミッションやヒントをもとにお題を解いていきます。
そして最終的に、回答となるハッシュタグ付きキーワードをコメント欄に投稿して応募に至ります。
応募者の中から先着で当選すると、全米オープン・男子決勝のペアチケットがプレゼントされるというもので、賞品も写真の見せ方(観客席)もテーマにマッチしています。
通常1投稿で完結する画像コンテンツを、スクロールでたくさんつなげた形で見せる方法は斬新かつ手が凝ってますね。Instagramの表示機能を活かしたアイデアです。
ハイネケンさんの今回の事例の詳細はこちらの記事もご覧ください。
(2)画像効果で作品力が上がるフォトコンテスト/Dempster’s
カナダのパンメーカー「Dempster’s」は、”わたしの最高傑作のサンドイッチ”をテーマに写真投稿を募るフォトコンテストを開催しました。
コンテスト名は「DIY Sandwich」。世界中の”自称サンドイッチ作り名人”が作るサンドイッチの写真作品から優勝者が選ばれ、みごと優勝した人には賞金4,000ドルが贈られます。
そのプロモーション動画ですが、DIYだけあってパンを工業用ガスバーナーでまな板ごと焼いたり、チーズをノコギリで切ったり、サンドイッチのレシピが大げさなDIY仕様に。
コンテスト自体よりも広告動画がネタになってる…? (動画とプロモーションウェブページはこちら)
参加者ユーザーはサンドイッチをおいしそうに作り撮影するだけでなく、Instagram特有のエフェクトを用いてオシャレに演出するなど、参加者の創作意欲に働きかけるコンテストですね。作りこんだ動画広告で話題作りもバッチリです。
Dempster’sさんの今回の事例の詳細はこちらの記事もご覧ください。
(3)自分が撮影した写真が広告に?!/アプリ「SnapMyAd」
こちらも同じくInstagramを活用したプロモーションですが、企画の目のつけどころが技アリなスマホアプリのご紹介です。
iOSアプリ「SnapMyAd」は、企業・ブランドに 自分が撮影した写真を広告素材として売り込むことができるというものです。
「SnapMyAd」を経由して、広告用写真素材を募集している企業にInstagramで共有した写真を広告素材としてエントリー。
見事広告として起用された参加者には、報酬としてサービス券・割引券がプレゼントされます。
ユーザーにとっては自分の趣味で撮った写真が広告になり報酬を得られるというメリットがあり、また企業にとってはユーザー目線で訴求できる広告素材を得られ、かつ参加者ユーザーのブランド関与度を深めることができそう。
これも写真共有SNSのInstagramの特性を活用した企画と言えます。
「SnapMyAd」さんの今回の事例の詳細はこちらの記事もご覧ください。
SnapMyAd :http://www.snapmyad.com/
(※画像引用元 :Use Instagram to Earn Brand Rewards With SnapMyAd)
(4)フォロワー1万人以上で1泊無料になるホテル/1888 Hotel
オーストラリアのシドニー郊外にある「1888 Hotel」では、Instagramのフォロワーが1万人以上いるユーザーは1泊無料で宿泊できるというサービスを始めました。
対象であるフォロワー1万人以上のユーザーといったインフルエンサー(ソーシャルメディア上で影響力のある人) を対象にして、ホテルの認知を高めたり、話題がバイラルすることに狙いがあります。
このホテルは、従来から宿泊部屋や館内の装飾、レストランの料理などに工夫や趣向を凝らすなど、宿泊客が写真を撮りたくなるような演出に力を入れてきたそう。
そこで写真共有SNSとして話題に上るInstagramをプロモーションに導入したというワケです。
また、毎月Instagramの投稿写真から、ベストショットに選ばれた受賞者には1泊無料の宿泊サービスが贈られるというフォトコンテストも開催しています。
その他、有名なファッションブロガーが推奨する”Instagramで撮影すると素敵な街並み”の案内提供も。
様々にInstagramを活用して、新しいサービスのブランディングをしようというこの試み。このぐらい1つのメディアに絞って集中して取り組むのも、なにかと分かりやすくていいのかも。
1888 Hotelさんの今回の事例の詳細はこちらの記事もご覧ください。
1888 Hotel :http://www.1888hotel.com.au/
2.Pinterest編
Pinterestといえば、画像に特化したソーシャルメディア。そのPinterestを企業が活用する場合は、飲食・アパレル企業など、ヴィジュアルで楽しめるモノを商品とする販促プロモーションなどに向いていると言われます。
Instagram同様、日本でも企業アカウントの導入が増えていますが、Pinterestを活用したキャンペーン事例は少なく、まだ手探りの運用のよう。海外の事例ではどんな内容でしょうか。
(5)応募はRepinするだけ!簡単ロトくじ/BMI航空
イギリスの航空会社「BMI」は、Pinterestを利用して観光写真で”ロトくじ”キャンペーンを開催しました。
このキャンペーンの仕組みはいたって単純です。
BMIが専用ボードにアップした観光写真(bmiが運航する6地域の写真)のなかから、ユーザーは「当たり写真」を選びRepin(リピン)することで応募。
BMIは、後日あらかじめ決めていた「当たり写真」をPinterest上で発表・抽選で当選者を選ぶというもの。
当選者1名には、行き先指定可能な往復ペア航空券がプレゼント。美しい観光写真や魅力的な賞品設定は、多くの人に受け入れられますし、テーマは”航空会社”にしっかり関連しています。
企業は簡単にプロモーションができ、内容はとても分かりやすいこの企画。ユーザーも気軽にキャンペーンに参加できる好事例となりました。航空会社、旅行会社もPinterest活用ができそうですね。
BMI航空さんの今回の事例の詳細はこちらの記事もご覧ください。
(6)集めた写真でおしゃれフォトコンテスト/Guess
アメリカのアパレルブランド「Guess」は、春を感じさせるファッション・作品をテーマにPinterest上でフォトコンテストを開催しました。
春らしいカラーデニムのPRとして企画されたこのコンテスト名は”Color Me Inspired”。
カラーデニムは4色(オレンジ・ミント・紫・赤)。キャンペーン参加者は、このうち好きな色をチョイスし、同じ色が入った「春を感じさせる」写真を、自分のPinterestのボード上に集めていきます。
そして「Guess」のボードにPinされている、各色のカラーデニムを履いたモデルの写真を、自分の作品ボードにRepinするなどが参加条件となり、自分の作品ボードをコンテストに投稿できる仕組み。
選考では、4名の著名なファッションブロガーが審査をするという本格的な体制。そして最も素晴らしいボードを作った4名(各色1名)に贈られるのは、デニム(…だけ?)というギャップ感。
たくさんの写真をボード全体的に上手にコーディネートされているかが評価のポイントになりそうです。センスが問われる企画!
Pinterest活用では、雰囲気や質感なども伝わるクオリティの高い写真を用いることで、より商品訴求に貢献できそうです。
Guessさんの今回の事例の詳細はこちらの記事もご覧ください。
3.Twitter編
いまや日本の企業ではTwitter活用プロモーションは当然のように行われていますね。海外でもTwitter活用事例は圧倒的に多いです。
Twitterでのプロモーションは、高い普及率や事例の多さのためか、海外では特にジョークな内容が多いように思います。今回も驚きのおもしろ企画をお楽しみください!
(7)赤ちゃんの”おむつ替え時”を通知してくれる/Huggies
アメリカの大手おむつブランド「Huggies」は、赤ちゃんのおむつの取り換え時をTwitter経由で知らせてくれるというユニークなプロモーショングッズを開発しました。
そのTwitter連動のガジェット「Huggies TweetPee」を赤ちゃんのおむつ部分に取り付けると、赤ちゃんがおしっこをしておしめが濡れた湿気を感知し、Twitterアカウントにリアルタイムで通知してくれるというもの。
しかも、このガジェット上でおむつの在庫数も管理できるようになっており、少なくなったらスマホですぐネット注文もできるという仕組み。
意外なシーンから顧客ニーズを取り出して、商品購買まで流れをつくる仕組みの発想が、なかなか日本にはない大胆さです。
Huggiesさんの今回の事例の詳細はこちらの記事もご覧ください。
(8)ツイートするだけでポンチョが届く!/Senor Tyrone
アメリカのポンチョ専門アパレルショップ「Senor Tyrone」では、Twitterを活用してユニークな”ポンチョお届け”プロモーションを実施しました。
例えば「肌寒い」と感じたとき、@senortyrone宛にハッシュタグ#ponchoexpress付でツイートするだけで、ロサンゼルスのサービス提供エリア内ならどこでもポンチョを配達してくれるというもの。
ポンチョの料金はかかりますが、送料はタダ。毎日午前10時~午後10時の間に利用可能ということで、9色のなかから好きな色のポンチョを指定することもできます。
ついつい大変そうな運営の裏側を想像してしまいますが… SNS以外のメディアにも露出が期待できそうな体当たりなプロモーションです。
(※画像引用元 :http://www.psfk.com/2013/05/twitter-sweater-delivery.html)
Senor Tyroneさんの今回の事例の詳細はこちらの記事もご覧ください。
(9)ツイートが多い街にやってくる移動販売車/バーガーキング
バーガーキングは、自慢のボリューミィなハンバーガー”ワッパー”をもっと多くの人に味わってほしいと、店舗数が限られているブラジルにワッパーの移動販売車を導入しました。
そこで企画されたのは、移動販売車の行先を人々がウェブサイトとTwitterから投票して決められるというプロモーション。(キャンペーンサイトはこちら)
“The Whopper Trailer”(ワッパートレーラー)と名付けられたその移動販売車は、票が集まった街を練り歩いてワッパーをふるまいます。
人々の店舗誘導が見込める地域で販売を仕掛けることができ、かつローカルビジネス展開のためのマーケティングに活かせるO2Oプロモーションでした。
バーガーキングさんの今回の事例の詳細はこちらの記事もご覧ください。
(10)歯に何か挟まってる?!どっきりなクーポン/Colgate
オーラルケアブランドの「Colgate」は、新商品発売のPRにドッキリなTwitter活用キャンペーンを仕掛けました。
“There’s Something In Your Tweet”(ツイートに何か挟まってるよ) と題されたそのキャンペーンは、Twitterのユーザーに匿名で「歯にポップコーンが挟まってるよ」など、焦るジョークをツイートして楽しめるというもの。
そして販促にしっかりつなげる仕組みとして、このドッキリをツイートした人もツイートされた人も、Colgateの新しい歯ブラシが1ドルオフになるクーポンがもらえます。
キャンペーンサイト(現在、閉鎖中のようです)では、歯に何が挟まっているかの設定がポップコーン以外にも選べるようになっています。
ビーフジャーキーやほうれん草など、いかにも”挟まりそう”な食べ物が並ぶなかで、個人的にはSUSHIが選べることにムダなバリエーションを感じて嬉しくなりました。
Colgateさんの今回の事例の詳細はこちらの記事もご覧ください。
最後に
今回は、今後日本でもより拡大するかもしれないInstagramや、またはPinterest、定着したTwitterによる 発想が柔軟になれる事例を中心にご紹介しました。
これらの事例を見ると、海外では中小企業こそソーシャルメディアの未知なる活用に積極的だなと感じます。
少ないコストでも、ソーシャルメディアを利用してどこまで人々に情報伝播できるかは、「便利・おもしろい・感動的・タメになる」など人を動かし、話題性につながるアイデアを形にする企画力がカギになりそうです。
以上、『Instagram、Pinterest、Twitter活用プロモーション事例集|海外企業の挑戦から新しいアイデアと勇気をもらえそうな10事例。』でした。
※元記事 :http://gaiax-socialmedialab.jp/socialmedia/273
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