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花王がクローズ型コミュニティをリニューアルしてソーシャルログインを採用した理由【ガイアックス】
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花王がクローズ型コミュニティをリニューアルしてソーシャルログインを採用した理由【ガイアックス】

2013-02-05 12:02
    GaiaXソーシャルメディア ラボの井出です。

     

    こちらの記事でご紹介した、花王さんの「GO GO pika★pika MAMA」のコミュニティを覚えて頂いていますでしょうか?

     

    インタビュー後、GO GO pika★pika MAMA(以下、ピカママコミュニティ)はリニューアルして、新しいサイトに生まれ変わりました。

     

    なぜピカママコミュニティをリニューアルしたのか?

     

    今回はそういったクローズ型コミュニティのリニューアルの背景を、SNS室グループリーダーの板橋さんに伺って来ました。

     

    目次

    1.ピカママコミュニティをリニューアルした理由
      -リニューアルのポイントは大きく4つ
      -社内でのイノベーションの役割もあるからこそ。
      -今後は花王の各ブランドとのコラボも。

     

    2.一般消費財メーカーにとってコミュニティの重要性が高まる
      -「モノ」軸に加えて「コト」軸も
      -クローズからオープンへ

     

    お話を伺った方

    花王株式会社、板橋様
    花王株式会社 グローバルメディア企画部門
    デジタルコミュニケーションセンター SNS室
    グループリーダー 板橋万里子さん

     

    1.ピカママコミュニティをリニューアルした理由


    インタビュアー :

    今年8月のインタビュー後、ピカママコミュニティはリニューアルをしましたが、どういった理由からリニューアルはされたのでしょうか?

     


    花王さん :

    ピカママコミュニティのリニューアルは、コミュニティを外向けに広げて行く必要性を感じたのが一つの理由です。

     

    お客様のネット利用環境の変化やニーズの変化に合わせていくことが急務と考えていました。2007年にオープンしたピカママコミュニティは5年を経過し、ソーシャルメディアの普及にともない、そのあり方をお客様にあわせる必要があったのです。

     

    今回のリニューアルを機に、クローズ型のコミュニティから、Facebook・Twitter・mixiのアカウントでログイン出来るソーシャルログインを採用し、会員登録する場合はこのいずれかのアカウントで認証していただくようになりました。

     

       ▼リニューアルを機にFacebook・Twitter・mixiでログインが可能に
    ピカママリニューアル

     

    リニューアルのポイントは大きく4つ

    リニューアルでは、先ほど申し上げたFacebook等ほかのSNSでのログイン機能を含めて、大きく4つのポイントがありました。

     

    ▼ピカママコミュニティリニューアルのポイント
     1.ソーシャルログイン(Facebook、Twitter、mixi)を可能に
     2.コンテンツのソーシャル化
     3.ポイント制の導入
     4.Facebookページの立ち上げ

     

     

    ソーシャルログインに対応させる事により、新規利用者への間口を増やしたいのと、また他のママさんたちの中にある情報をシェアしたいというニーズの広がりに対応できると考えました。

     

    また、ソーシャルログインを採用することで、ソーシャルグラフを活用できるようになりました。既にFacebook・Twitter・mixi上でのお友達をピカママコミュニティ内で探したり招待することが出来、プレママライフ・ピカママライフに特化しておしゃべりしていただくことができます。

     

    社内でのイノベーションの役割もあるからこそ。

    ソーシャルログインに踏み切るべきかどうかというのも、最初は社内で議論もありました。ユーザーの中には、Facebook・Twitter・mixiのアカウントを持ちたくなかったり、連携させたくなかったりするユーザーもいらっしゃるのではないかと。

     

    しかし、ピカママコミュニティには、社内でのイノベーションの役割もあると考えています。そのため、世の中的にはまだソーシャルログインだけで会員登録を済ませるプライベートコミュニティは少ないのですが、挑戦してみようと思いました。

     

    今後は花王の各ブランドとのコラボも。

    ピカママコミュニティでは、以前から利用者であるママさんたちから製品について語りたいという声も頂いていました。

     

    現在、メリーズのフォトコンテストをピカママコミュニティ内で開催していますが、今後もソーシャルと親和性が高いブランドとのコラボをして、ママさんたちに製品について、キャンペーンについてなど広く語って頂く機会をつくって行けたらと思っています。

     

       ▼現在開催中の「冬のもこもこ★スマイルフォトコンテスト」
    ピカママ、ソーシャルログイン(Facebook、Twitter、mixi)
    https://pikamama.community.kao.com/cpn/merries

     

    2.一般消費財メーカーにとってコミュニティの重要性が高まる


    インタビュアー :

    花王さんの中ではコミュニティの重要性について、どのようにお考えでしょうか?

     


    花王さん :

    もともと、ピカママコミュニティは新米ママの不安なこと、心配なことを先輩ママや同じ月齢のベビーを持つママとおしゃべりすることで、解消していただく「場」を提供することが目的でした。

     

    新米ママがつながり、おしゃべりを楽しんでいただく中で、ママたちの身近にある困ったことや、あったらいいな、というご意見を製品を通してお応えしていけたら、という思いが込められています。

     

    「モノ」軸に加えて「コト」軸も

    メーカーと消費者とのコミュニケーションはブランドや製品を中心とした「モノ」軸で、アテンション型のコミュニケーションになります。競合との「モノ」の差別要素をいかに効果的に伝えて認知していただくかになります。

     

    これはこれでより効果的、効率的な手法を極めていく事になりますが、一方でそもそもブランドや商品がコモディティ化した成熟市場では「モノ」軸だけでのコミュニケーションは難しくなってきています。

     

    ピカママはコミュニティ・モデルを採用しているわけですが、これは「モノ」だけではコミュニケーションできない「コト」軸を「ヒト」軸で共有することを意図しております。「コト」軸は売上にすぐに結びつく訳ではありませんが消費者との長いお付き合いをさせていただくことが可能です。

     

    ストック型のコミュニケーションとも言えると思いますが、花王ブランドをストック型で消費者と共有したり共創したりしていく上でコミュニティは重要だと思います

     

    クローズからオープンへ

    もともとコミュニティはソーシャル=社交的なものだと考えます。しかしながら従来の登録者のみ、ニックネームでのコミュニティは純粋に良質な意見が出てくる反面、口コミが閉じたものになってしまい、メーカーとしてはダイナミックな口コミを通じたコミュニケーションにはなりづらく、どちらかというとリサーチ的な意味合いになっていました。

     

    近年、SNSの登場で共有・共創の時代になり、よりダイナミックにオープンな仕組み、すなわちソーシャルログインやシェアなどのソーシャルプラグインなどのソーシャル機能を実装したコミュニティが必要になってきたと感じています。

     

    ここではその場に集まって話すだけではなく、投稿自体が自分のコミュニティ(=自身のfacebookのタイムライン)で自分の友人にシェアされ、それに対してコメントされることも広義の意味でソーシャル時代のコミュニティと捉えています。

     

      ■インタビュアー
      株式会社エンゲージメント・ファースト
      代表取締役社長 原 裕
      http://www.facebook.com/yutaka.hara

     

      株式会社エンゲージメント・ファースト 田中 陽子
      http://www.facebook.com/boninblue

     

      株式会社メンバーズ 江口 奈々子
      http://www.facebook.com/nanacooo

     

      株式会社ガイアックス 井出 一誠
      http://www.facebook.com/idekazu

     

     

    以上、『花王がクローズ型コミュニティをリニューアルしてソーシャルログインを採用した理由』のインタビュー記事でした。

     


    ※元記事 :http://gaiax-socialmedialab.jp/facebook/187

     

     


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