心細さを楽しむ「男気チャレンジ」の遊びかた
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心細さを楽しむ「男気チャレンジ」の遊びかた

2020-03-10 17:00

    この文章は「プロ奢ラレヤー」 (@taichinakaj)周辺で行っている遊び「男気チャレンジ」について解説したものである。

    男気チャレンジは気軽に楽しめる「遊び」の一種だ。お化け屋敷のように、暗闇を歩くスリルを楽しみ、終わった後ホッとして「こわかった~」と友達と笑う、そういう遊びだ。
    面白いだけでなく、くり返すことで人生がちょっと楽になることもある。時間と生活にゆとりがあるときに楽しんでみてはいかがだろうか。

    ■日常生活の「あかり」と「くらがり」

    全体の遊びを伝えるのに、少し物語調で説明をする。

    このお話は夜空からはじまる。
    月明かりのなか、森が広がっている。RPGのような世界で、山や洞窟などがある。
    上空から見下ろすと、ひときわ明るい「村」に目がいくだろう。夜だというのに驚くほど明るく、人々はほがらかに買い物をしたり、食事をしたり、仕事をしたりしている。この村が、あなたの現在のスタート地点だ。

    あなたは村のなかで特に不自由のない生活を過ごしている。食べ物があり、寝床があり、最低限の人間関係があり、なによりもあかりがある。まあ心配なこともある。村は最近、不景気だ。長い目線で考えると生活に困るかもしれない。とはいえ、いまの生活から変えるほどではなさそうだ。

    あかるい村から離れた森には、いろいろな未知のものがあるらしい。しかし、暗いのが難点だ。転ぶかもしれないし、葉っぱで足を切るかもしれない。虫も出るだろう。大きな危険はないと思っているけれど、森に食べ物や仕事があるわけではない。わざわざくらがりに近寄るメリットはほとんどない。

    ところが最近、あえて森に遊びにやつらがいるようだ。彼らは森の「スリル」を楽しんでいるという。最初は不安だが、何度も森にいけば土地を覚え、目が慣れてくる。ちょっと珍しい果物くらいは手に入るらしい。くらがりばかりを好んで飛び回るやつらは妖怪だなんて呼ばれているようだ。

    あかりなかで安全で同じような日々過ごしていたあなたは、その話を聞いて少し好奇心が芽生える。くらがりに足を踏み入れてみてもいいのではないか?


    ■男気チャレンジとは何か

    男気チャレンジとは、上の物語にあるように、日常で安心できる「あかり」から、未知で不安な「くらがり」に足を踏み入れてみる「遊び」だ。あかりの空間をコンフォートゾーン(居心地の良い場所)と呼んだりもする。

    くらがりというのは「自分にとって選択肢から外していた、心細いこと」である。危険なことではない。他の人が当たり前にやっているのに、あなたは避けていることだ。
    これは人によって驚くほど違う。

    たとえば、ある大学院生は「髪を染める」ことを断固として拒否していた。ブリーチで髪の色を抜いて、明るい色にかえることに、何かリスクがあるだろうか? でも、彼のなかでは人生をひっくり返すような恐怖だ。
    ある人にとって「近所の人におはようの挨拶をすること」を怖がっていた。
    別の人には「noteで100円投げ銭をすること」が恐怖だ。

    人それぞれが持つ「未知」に踏み入って「ああ、大丈夫じゃないか」と確認する遊びが、男気チャレンジである。
    ドキドキして楽しい。迷ったら「心細いほうを選ぶ」というのが男気チャレンジの遊び方だ。


    ■危険なこと、違法なこと、しんどいことをしてはいけない

    遊園地のお化け屋敷が「危険がない」ことは誰もがわかっているように、男気チャレンジも安全で、取り返しのつくことに挑戦してほしい。

    「テキーラ一気飲みします!」は危険だからダメだ。
    「大学辞めます」も、辞めるのは大賛成なのだが、遊びというより単に人生の決断である。
    「合法ギリギリドラッグやってみます」は単に昔からやってみたかっただけだ。
    「日本一周チャリ旅行します」は、観客を沸かせるための単なるチャレンジ企画ではないだろうか。

    人は「他人の視線」に弱い。
    2019年5月には、囃し立てられた人が道頓堀から飛び降り、船にぶつかって複雑骨折してしまった。インターネット生放送のコメントに煽られ、警察のお世話になった人も何人もいる。
    男気チャレンジで、他人の目を借りて、プレッシャーをかけて無理矢理非日常に挑んではいけない。それはあなたを傷つけてしまう。

    「しんどい」ことに挑むのは、男気チャレンジではない。
    他人の手を借りて「心細い」ことに挑もう。
    「おはよう」を近所の人にいうのだ。


    ■初心者は何をしたらいいのか?

    いざやってみようとなったときに「安全で心細いチャレンジ」というのは、意外に思いつかないものだ。
    人間は無意識にやりたくない選択肢を頭から除外するので、選べなくなるのだ。

    たとえば、こんなものから初めてみるのはどうだろう。
    ・noteで知らないひとに100円投げ銭をする
    ・できるだけ入りにくいスナックや喫茶店に入る
    ・他人に贈与する(コーヒーをあげる、花を贈る)
    ・朝出会った人に挨拶をする
    ・髪を染める、自分と全く違うタイプの服を他人に選んでもらって着る
    ・スマホを家において、サイフにお金をつめて、6時間くらい迷子になって歩いてみる
    ・インスタ、tiktokを始める
    ・(安全な)出会い系をやってみる

    「他人がやっているもの」で「自分が心細いもの」がまずオススメだ。
    筆者は友達と繁華街をあるき「このなかで1番はいりにくいスナックに入ろう」というチャレンジをした。「トマト」という店名しかわからないお店で、路地裏のアパートの2Fの、さらに1番奥にあった。入ってみれば70歳くらいのおばあちゃんがママをしてる店だった。おっかなびっくりだったが、なんてことはなく、一人3000円で楽しく過ごせた。
    こういうものから始めてもいい。


    ■より、男気チャレンジを楽しむために

    ・「心細さ」を楽しもう。お化け屋敷とは、そういうエンタメだ。
    ・基本的には一人でやろう。一人のほうが心細くておもしろい。
    ・体験したら「何が心細かったのか」をslackやnoteに書いてみよう。心細さが共感を呼び、自分への理解に繋がる。(TwitterはOPENすぎるかもしれない?)


    ■男気チャレンジを続けるとどうなるか

    こどものころ、世界はくらがりだったはずだ。隣の学区にいくことの怖さ。自転車を手に入れて広がる世界。はじめて一人で電車にのったとき。私たちは未知を1つずつ既知にしてきた。

    大人になるといつしか、あかりの元から出なくなる。いつものコンビニ。いつもの職場。いつもの友達。こどものころの勇気は綿飴のように消えてしまう。それはそれで安定なのだけれど、少しおもしろくない。

    男気チャレンジをくり返すと、未知のものが既知に変わっていく。
    知らない人に挨拶をすることができるようになり、旅先のちょっと怪しいスナックに入れるようになる。あかるい場所が広がり、選択肢が増えていく。

    「心細さ」を楽しもう。その先には、少し広がった安心が待っている。



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