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マンガが日本を変える
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マンガが日本を変える

2014-01-13 16:26

    マンガ×政治が若者の政治離れを防ぐ

     今ではクールジャパンの先頭を走るマンガ文化。麻生元首相が大のマンガ好きであったことも記憶に新しいであろう。日本人であるならば、必ず一度は目にした経験があるのではないだろうか。そもそもマンガとは、狭義では、笑いを意図する絵のことであり、広義では、必ずしも笑いを目的としない劇画等を意図するものである。また、「その全てを一望して把握できること」が形式である。物事を伝えるには単純な方がいい。D.カーネギーの書籍をはじめ、最近ではプレゼン番組のTEDまで、もちろん選挙演説は言うまでもなく、世の中には物事を伝える技術に関したコンテンツがあふれている。しかし、我々日本人にはマンガがある。「その全てを一望して把握できること」はこれ以上にない単純な物事の伝え方である。政治という若者にとって堅い言葉を、マンガという若者にとって親しみのある文化を使って単純にできないでものであろうか?

    若者世代の「未来の選択」

     将来を担う若者世代は日本の未来をどう見るか?日本の人口が減少し、超高齢化社会に向かっていく30年後の未来について、そのほとんどの若者は興味がないのかもしれない。それは投票率の低下からも見て取れる現象である。その理由を考えたときに、政治を動かす「政策」というものが、情報がありふれている現代社会において埋もれてしまい、多種多様化したために、余計に理解できず、投票の妨げになっているということはないだろうか?その理由に、単純な言葉でわかりやすく訴えた政治家に、予想に反して票が集まった経験がないだろうか?もし、政治がもっと身近に触れることができる位置にあれば、理解しやすいものであれば、興味を引きつけることは容易なのかもしれない。そして、誰しもが「政治って、なんかカッコいいよね」と言う時代が来るかもしれない。

    日本初!クラウド型・政治マンガ

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     政治、とりわけ「政策」は、30年後の日本の未来を作っていく。その未来を生きるのは、今現在投票率が最も低い若者である。世の中をよりよくするためには、「政策」を理解し、そして政治に参加することが当然重要である。では、マンガと政治はどのようにリンクするのか?マンガで政治の垣根を下げる事ができるのだろうか?これらを一気に解決するために、我々はこの12月より、ネット政策シンクタンクと連動した「クラウド型(ネット集合知によるコンテンツ創出)政治マンガ出版」プロジェクトを開始する。

    「SHIBUY@27530」

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     「SHIBUY@27530」これがマンガのタイトルである。前回の渋谷区長選挙当選者の得票数(27,530票)がそのままのタイトルである。主人公はシブヤ出身の政治に縁もない若者であり、その主人公がいくつもの困難を乗り越えて、政治家を目指す。では、マンガ内の主人公はどのように政策を打ち出すのか?

     まず始めに、日本政策学校(http://j-policy.org)が運営するネット政策シンクタンク(http://www.sthinktank.net)上につくったシブヤ区政策会議室に、一般ユーザー(市民、読者)から、渋谷区(地方自治体)の課題や政策アイディアを投稿してもらう。投稿された内容を、今度は調査・研究し、いくつか政策を立案する。この中で多くの賛同を得た政策案を、実際の渋谷区(地方自治体)で提案・実現する前に、マンガの中の主人公が実行していく仕掛けであり、それらは実際にストーリーに反映され、マンガに描かれていく、まさに市民(読者)参加型の政治マンガである。さらに、マンガ制作費の一部をクラウドファンディングプラットフォーム(ShootingStar:http://shootingstar.jp)内で募集し、リターンについても、登場人物の命名権などがストーリーの一部に反映される仕組みである。マンガ自体は、2013年12月下旬より、ニコニコ静画(http://seiga.nicovideo.jp)にて連載が開始され、2014年6月にディスカヴァー・トゥエンティワン社より単行本を出版し、シリーズ化する予定である。 

     この日本初のクラウド型・政治マンガプロジェクトの重要な点は、ネット上の集合知による問題提起や政策提案が、まずマンガ上の政治で実現されていくことで、バーチャルな市民参加型の政治=参加型民主主義を実感・実践できることである。官のみに依らない、民間の公共政策シンクタンクの存在が、首長による政策実行や国会議員による議員立法が一般的となる生活者主体の社会実現の肝であることを、このプロジェクトによって若者に広く啓発するのが目的であり、複雑な政治の問題点や、現状を変えていく方法について、マンガというツールを使用することでわかりやすく学ぶことができる。そして、読者はかならずマンガの主人公と自分を重ね合わせる事であろう。

    首長経験者も参加、マンガの世界がより現実に

     このプロジェクトの運営を担当するのは、全ての政党に中立で、主義主張を超えて政治を学ぶ学校「日本政策学校」と、まさに日本の未来を考えようと集った受講生が企画運営し、さらに、この企画に賛同していただいた元長野県知事・作家(田中康夫氏)、横須賀市長(吉田雄人氏)、氷見市長(本川祐治郎氏)も参加することとなった。政治、とりわけ「政策」は30年後の日本の未来を作っていく。その未来を生きるのは、今現在投票率が最も低い若者である。世の中をよりよくするためには、政策を理解し、そして政治に参加することである。

    この政策シンクタンクと連動した政治マンガプロジェクトは、これまで政治や社会問題にあまり関心の高く無かった若者世代と他の世代との恊働で未来を創っていく参加型民主主義のためのプラットフォームを目指している。情報があふれている時代の転換期であるからこそ、「観客型民主主義」から「参加型民主主義」へと変化していかなければならない。政治がわかりにくい、また苦手意識があると言うならば、マンガという日本が世界に誇る文化をもって、日本の未来を考えてみてはいかがだろうか?それが若者の「未来の選択」となるであろう。

    日本政策学校・代表理事 金野索一
    日本政策学校・政策研究員 北原秀治

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