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太平洋戦争の激戦地、サイパンの戦跡を巡る
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現在、1年間で20万人以上の日本人が訪れている人気のリゾート地、サイパン島。第一次世界大戦後は、日本の委任統治領となり、マリアナ諸島やマーシャル諸島などの南洋群島を管理する南洋庁の支庁が設置されていた。 太平洋戦争時は、日本本土を守るための絶対国防圏に定められ、4万を超える日本兵が派遣されていた。連合軍の米国は、新型爆撃機「B29」の航続距離から、マリアナ諸島を手中に収めれば、日本を攻撃圏内にできると考え、ハワイの太平洋艦隊をサイパンに向けて出撃。サイパンをめぐり、日米の熾烈な戦いが繰り広げられた。 サイパンが陥落した後、米軍は制空権を掌握。日本本土に対し、B29による無差別大空襲を行った。広島と長崎に原爆を投下したB29は、サイパン同様、米軍に玉砕された隣の島、テニアン島から飛び立ったものだ。 太平洋戦争が終結して66年あまり、今でも当時の様子をうかがい知ることができるほど、サイパンには数多く戦争の爪あとが残っている。さびて朽ちかけた日本軍の戦車や大砲がならぶ施設のほか、観光客でにぎわうビーチや空港の近くなど、サイパンではくらしの直ぐそばに戦跡が存在している。