おまえを殺してしまわないものはすべておまえを強くしてくれる
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おまえを殺してしまわないものはすべておまえを強くしてくれる

2013-11-01 09:12

     暑い暑いと壊れたラジオのように言い続けていたらあれよあれよという間にもう10月も終わり、今年も残るところ2ヶ月ばかりになった。美しい国日本の誇りであった四季の美しさはどこへやらといった気温の変化で、まるで秋を飛び越し夏から冬に一気に移り変わってしまったような印象を受ける。また台風が猛威を振るい地域によっては土砂災害などで家が全壊・半壊し避難所生活が続いているという。我が千葉県も京成成田駅のホームが崩れ、多くの人に影響がでたそうだ。

     非常に強い台風に局地的な大雨、記録的な暑さなど昨今の気象はまさに異常気象というに相応しく今までの経験がまったく役に立たないような事態になっている。これからは常日頃から災害に対しての備えが必要になってくるのは間違いなく、我々一人ひとりが意識を変化させていかなければならないだろう。

     そんな中私が注目したいのは連日報道されていた大島町の災害対応の件である。伊豆諸島に属している伊豆大島を町域とする大島町は台風26号に起因する土砂災害で甚大な被害を被った。メディアで問題とされたのはその時の自治体の対応についてである。町は東京都から土砂災害警戒情報が出されていたにも関わらず、避難勧告を出さずにいた。それどころから情報は6時間放置されたままであったということである。

     そこでメディアはしきりに「災害警戒情報を6時間放置!」「避難勧告出さず、被害拡大か!?」などとはやし立てた。確かに大島町の判断は一自治体としては甘い判断だったと言わざるを得ない。ピークを迎える前に集合するということで一時帰宅をしていたことが情報を放置してしまったことの最大の原因である、とされている。しかし警戒状態が迫っている状況であれば、担当者が少なくとも1人か2人は待機しておくべきだったのではないだろうか。情報が流されることも、状況が急変することも容易に想像でき、その対応に迅速な対応が求められることは子どもでもわかる話だ。

     しかしながら、対応のまずさは確かにあるのだが、私はこのニュースを見て思うことは自治体の災害対応のまずさだけではなかった。それは我々が公の機関に過剰な信頼を寄せすぎているのではないか、ということだ。今回の件に置いて情報を放置したことや避難勧告を出さなかったことに関して、批難を声高らかにしている人の多くは、メディアなども含め普段から公の機関について不満があることが多いのではないだろうか。私は問いたい。なぜ普段から使えないと思っている公の機関をそんなに信頼しているのか?と。今はネットなどを使えば災害の様子や予想をいくらでも知ることができるし、様々なソースを使いより正確なデータを掴むことができるだろう。もちろんそれは自治体が出す情報よりも先に手に入れることができるはずである。

     今回の対応についてテレビなどのインタビューで町を批難していた人たちを私は普段から不満を述べ、役に立たないと思っている自治体のみを頼り、自ら行動し判断しない人たちという風にしか見えなかった。口ではあれこれ言っていている人達も特に高齢者の多くは根底には自治体への過剰な信頼があるのではないかと思う。情報を即座に把握し、避難勧告を出していたとしてもそれで被害がなくなるわけではない。国や公務員を叩いておけばとりあえず事は丸くおさまるというただの感情のはけ口になっているだけではないのか。

     これからの我々に必要なのは個人個人が判断し行動する能力だ。それは転じて生きる力・生き残る力という現在の教育の目標と通じるところでもある。各自治体も3.11以降災害に対して見直していかなければいけないことがたくさんあった。それは我々市民も同じで各自の情報収集力と判断力を養っていかなくてはならない。他人を批難することだけで問題が解決することはなく、自分だけは大丈夫だという楽観的な考えも通用するものではない。

     少し話はずれるが、先日大阪府による南海トラフ大地震の予想死者数が出された。その数なんと13万人超である。災害大国日本に生まれた我々は常に災害に巻き込まれる可能性を抱えながら生きているということを忘れずに最低限の自己防衛する術だけは身につけておくべきだ。


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