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Twitter公式アカウント(@kamigami_keshin)にて連載中の小説『神神化身』本文アーカイブです。
七生千慧にとっては『祈り』は何の意味も無い。
どんな祈りも、どんな願いも、彼には縁遠いものだからだ。それでも、七生は結果発表の瞬間まで願わずにはいられなかった。迷いも恐れもあったけれど、自分に光を届けてくれた、水鵠衆と共に勝ちたい。
小説『神神化身』第二部
第四十話 別解
「舞奏競・星鳥 決着(水鵠衆勝利ver.)」
七生千慧にとっては『祈り』は何の意味も無い。
どんな祈りも、どんな願いも、彼には縁遠いものだからだ。それでも、七生は結果発表の瞬間まで願わずにはいられなかった。迷いも恐れもあったけれど、自分に光を届けてくれた、水鵠衆と共に勝ちたい。
上野國にやってきた時、七生はそこが深く暗い海であると思った。だが、今は違う。自分は深海から掬い上げられた。光に満ちたこの場所に、二人が引き上げてくれたのだ。
やがて、舞奏競を取り仕切る社人が高らかに宣言した。
「星鳥──勝者は上野國・水鵠衆」
一瞬、何を言われたのか理解出来なかった。騒げばこれが夢になってしまうような気すらして、息を詰めて阿城木と去記の方
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