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記事 7件
  • 「Jun`s Collection~麻枝 准の今日のオススメ!~」第8回 『セトウツミ』の作者は天才

    2020-08-28 20:00  
     みなさんこんにちは、坂上秋成です。
     いきなりですが、Key作品――とりわけ麻枝 准のテキストにおいて“お笑い”の要素は外せないものだと僕は思っています。
     それは『ONE~輝く季節へ~』の折原浩平とヒロインたちの掛け合いであり、『AIR』の国崎往人のラーメンセットであり、『CLANNAD』のヒトデ祭りであり、『リトルバスターズ!』の筋肉であり、『Angel Beats!』の天井大激突であり、『Charlotte』の瞬間移動であり、さまざまな“斉藤”だったりします。
     そんな様々な“お笑い”を書いてきた麻枝さんによるオススメのギャグ漫画こそ、今回紹介する『セトウツミ』です。
     『セトウツミ』は瀬戸くんと内海くんが、高校が終わった放課後に河原でひたすら関西弁でダベる物語です。絵面としてこれほど地味な漫画ってないんちゃう?と思うくらい、舞台はいつでも河原です。
     ところがこの二人、会話の内容がまったく地味じゃないのです。というか、マジでこの2人が会話しているというただそれだけのことで、読者は圧倒的に笑えてしまうのです。
     言ってみれば、瀬戸と内海の会話は常に完成された漫才のようなもので、そこにサブキャラクターとして謎のベラルーシ人・バルーンさんや内海くんに恋する女の子・樫村さんや何故か2人の勝負の審判をやらされることの多い田中くんといった人々が絡むことで、小さな河原が奥行きを持った豊かな場所として立ち現れてくる。
     
  • 「M's Favorite music! ~麻枝 准の音楽遍歴~」NUMBER:05 by 麻枝 准

    2020-08-28 20:00  
    その5
     そして、梅田のTSUTAYAのテクノコーナーで、BTの『ESCM』とも出会うことが出来ました。湖上に立つモノリスのジャケに、深淵な音楽というポップで、試聴もせず迷いなく購入。今でもこの世で一番好きなインストゥルメンタル曲はそのアルバム収録の「Flaming June」です。
     この切なさはどう表現したらいいかわかりません。見知らぬノスタルジーという矛盾のような感覚を覚えます。自分が敬愛する余りか、後の2010年発売の『These Hopeful Machines』では、国内盤の発売元のビクターさんから、ステッカーコメントと、BTへの質問状の依頼のオファーがあり、もしかしたら人生で一番歓喜した瞬間かもしれません。(そのアルバムでは「Forget Me」がフェイバリットです。BT本人の歌も素晴らしいし、娘のカイアにバトンタッチするラストのエモーショナルさといったら…) 
  • 「Reflection!~ライター&編集者コラム~」第4回 元G’sマガジン編集 コアラ「麻枝さんってどんな人だと思いますか?」

    2020-08-21 20:00  
     皆様、こんにちは。2006年~2015年に電撃G’sマガジン編集部に在籍しておりました、コアラと申します。今は、KADOKAWA内の別部署にいるのですが、麻枝さんのアニメプロジェクトに、第1弾『Angel Beats!』、第2弾『Charlotte』と関わらせていただいたご縁で、こちらに呼んでいただきました。僕の紹介を書いても面白くないと思いますので、ほどほどにしまして、「麻枝准研究所」ということで、麻枝さんがどんな人なのか、僕が見て感じたことを書きます。
     まず、みなさんは麻枝さんにどんな印象をお持ちでしょうか? 泣けるシナリオを次々と書きあげるゲームライター? 神曲を生み出す音楽クリエイター? ちょっと偏食のイケメン?? どれもその通りですが、実際お会いしてみるとそういった外から見える印象はどこかに行ってしまいます。
     では、麻枝さんがどんな人か。
     
  • 「藤井きゅんのちょっとイイ話」 第4回

    2020-08-21 20:00  
    ども、ビジュアルアーツの藤井でございます。
    どうなることかと思ってた「麻枝准研究所」のコラム連載も無事4回目を迎えました。
    打ちきりになってたらどうしようかと思ってました。
    お読みいただいている方々には、洗濯前のポケットに入ってたレシートに気づく祝福がありますように。
    前回に引き続き、今回も麻枝 准研究をやっていきたいと思います。
    お題その4ですね。「麻枝さんからのメールで面白かったもの」
    他では見られないネタを、と考えたとき目の前にメールがあったので採用してみました。
    皆さんも仕事や私用でメールをお使いだと思います。藤井もご多分に漏れません。
    で、麻枝さんからの連絡って、だいたいがメールです。
    急ぎか、今すぐ相談したいことがあれば電話もあります。
    本文は全体的にかなり短めです。
    要件が伝わればいいので過不足無いのですが、こんなメールがありました。
     
  • 「Jun`s Collection~麻枝 准の今日のオススメ!~」第7回 何かを始めたい人のための『ネムルバカ』

    2020-08-14 20:00  
     みなさん、こんにちは。坂上秋成です。
     関東は梅雨も明け、『AIR』とか『Summer Pockets』をプレイしたい季節になってきました。どうでもいい話ですが、僕の部屋のエアコン、連続で2時間ほど冷房を稼働させると水漏れを起こす仕様になってきました。なのでつけたり切ったりを繰り返しながら、それなりの猛暑の中で日々原稿を書いていたりします。
     そうすると、暑かったり寒かったりを繰り返す状況になって、結構な勢いでやる気も減退していくんですが、今回はまさに“やる気”が湧いてくる1冊のマンガを紹介したいと思います。
     ――石黒正数の、『ネムルバカ』。
    †††
     麻枝さんは『ネムルバカ』を「石黒正数作品で1番好き」とまで評しています。
     石黒正数については知らずとも、代表作の名前を聞いたことがあるという人は多いんじゃないでしょうか。石黒さんは、奇妙な性格と怪しい行動を特徴とする女子高生・嵐山歩鳥を主人公とした『それでも町は廻っている』の作者です。同作は歩鳥のにぎやかな日常を描きつつ、ミステリやSF要素を混ぜ、時には読み手をしんみりとさせる話を取り入れた傑作として大ヒットしました。
     他にも石黒さんは『外天楼』、『響子と父さん』、講談社のアフタヌーンで連載中の『天国大魔境』といった代表作を持っています。日常系作品からミステリ、SF、ホラーまでなんでもござれと言った感じで、非常に幅広い作品を描いている作家だと言えるでしょう。
     とりわけ『外天楼』はまぎれもない快作で、外天楼という建物に集まる人々を中心に、場所も時間も異なる群像劇が展開されるミステリ仕立ての漫画ですが、最終的にはそれらがすべて恐ろしい結末へと収束していく。その手つきの鮮やかさは、おどろおどろしい内容であるにもかかわらず、はあーとため息をついてしまうような感動をもたらすものです。
     
  • 「Soul Searching Journey」第4回 麻枝 准×民安ともえ対談 “声”が生み出す世界――あるいは『リトルバスターズ』の軌跡

    2020-08-14 20:00  
    聞き手・構成:坂上秋成

     麻枝 准対談企画、「Soul Searching Journey」の第4回をお届けする。
     これまでシナリオライターの久弥直樹、原画家の樋上いたる、作曲家の折戸伸治と、それぞれのジャンルに特化し、麻枝 准と縁深い人たちとの対談・個別インタビューを行ってきた。
     今回の対談相手である声優・民安ともえも、その流れの中にいる人物だ。
     ビジュアルノベルとは単一の要素で作られるものではなく、シナリオやイラストや音楽といった様々な要素の絡み合いによって成立しているものだ。
     そして当然、そこでは声優の“声”という要素もまた重要な役割を担っている。民安ともえは2007年にKeyが発売したPCゲーム『リトルバスターズ!』において、主人公とメインヒロインを含む4名のキャラクターに声をあてている。
     その声、その演技の有無によって、作品のイメージが大きく変わっただろうことは想像に難くない。
     では『リトルバスターズ!』を制作するにあたり、企画・シナリオを務めた麻枝 准と民安ともえはどのような関係を築き、どのように仕事をしていたのか。
     声優という仕事の本質にまで踏み込むような対談を、是非一読していただきたい。
     
  • 「Histoire of June~麻枝 准作品の軌跡~」 第4回 『AIR』――母と娘、そして“継承”の物語

    2020-08-07 20:00  
    著者:坂上秋成 みなさん、こんにちは。坂上秋成です。
     7月下旬にこの原稿を書いているのですが、どうやら関東地方の梅雨明けは8月にずれこむらしく、じめじめとしたこの季節が苦手な僕としては悩みどころです。原稿が公開される頃には毎日青空が広がっているといいのですが。
     そんな感じで夏です。
     夏と言えば『AIR』です。
     Keyの第2作として2000年9月に発売された『AIR』は、PC版の売り上げだけで10万本を超える大ヒット作となり、その後も東映アニメーションや京都アニメーションによるアニメ化を経て、2020年現在も色あせることなく人々の記憶に残り続ける名作となりました。