• 私の事   私に会話は難しい

    2020-11-17 20:07
    私は、人から「寒いね」と言われたら「そうですね」と返すようにしています。
    その時私は、本当はこう思っているのです。


    寒いね。寒いね、か。なぜこの人は感じればわかることをわざわざ尋ねるのだろう。
    もしかして、なにかの理由で暑さ寒さがわからない状態で、その判断ができる人に
    頼らないと健康が危ないのだろうか。それとも「今は寒い」という自身の結論をほかの誰かに
    認めさせたくて仕方がないのだろうか。あるいは、その発言に意味なんてなくて、
    ただの挨拶、会話のきっかけに過ぎないのだろうか。ああ、今私は猛烈にこう言いたい。

    「その発言の意味がわかりません」

    でもだめだ。そんなことを言った日には奇怪な動物を見るようなまなざしを向けられる。
    どうでもいいところで人間関係がぎくしゃくする。こういう時には「そうですね」と
    言えばいいのだ。過去の失敗から学んだことだ。そう言っておきさえすれば
    何も問題は起きない。だから言おう。

    「そうですね」


    と、こういう思考をしています。たった一言を発言するために。もちろん毎回こんな面倒な
    手順を踏んでいるわけではありませんが、

    「相手がどういう理由でその発言をしたのか」

    「それに対する私の最適解は何か」

    というのは常に考えながらしゃべっているため、私の会話には間が空きます。
    相手への応答の際、2秒くらい何も話さず、微動だにしない時間があります。
    そしてこの思考は「寒いね」のような、それほど意味のないやりとり、時間つぶしの雑談の
    たぐいには非常に弱いのです。

    つまり私はまともな会話ができない。

    時間無制限のチェスのような。
    推敲を重ねられる漫画のセリフのような。
    そういう、シミュレーションや準備をいくらでも行える状況なら、私もこの記事のように、
    人間らしい言葉をつかえるのです。ですが雑談は駄目です。
    誰かに電話で用件を伝えるときも、頭の中で最低10回は自身の発言の予行を
    するほどですから、アドリブの応酬であるところの雑談なんて、もはや曲芸です。

    ただこれを別に致命的な短所とは、私は思いません。
    ソプラノ歌手がテノールを歌う必要はありません。
    素直にソプラノで活躍すれば良いだけのことです。
    私は、私が生きられるところで生きます。たとえそれが猫の額ほど
    狭い場所だったとしても、人に迷惑をかけず、私が納得できるなら、それで良いです。

    自分語りにお付き合いいただきありがとうございました。
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  • ボイロ歴約半年の私が調声について思うこと ~神にならなくたっていい~

    2020-11-09 21:25
    神調声という言葉があります。それはつまり、VOICEROIDやCeVIOなどの合成音声ソフトで
    出力された、人間と遜色ないほどの感情を伴った声のことだと、私は理解しています。
    ですが私は、そういう「神」を目指そうとは思っていません。

    ところで、「新幹線変形ロボシンカリオン」というアニメに、
    発音ミク(はつね・みく)という女の子が登場します(誤字ではありません)。
    彼女のしゃべり方は独特で、言葉って言えないVOCALOIDをどうにかこうにか
    しゃべらせたような、そういう、人としては違和感のある声で話します。
    しかし、劇中の登場人物たちは、発音ミクさんの声、話し方に対し、
    「変わってるね」とか「ちょっと違和感あるね」などとは一言も言わないのです。
    そう、ただの一言も言わないのです。それはなぜかと私は考えました。

    そもそも、人の話し方というのは、みんな違うのです。
    声が小さい人、良く通る人、訛りのある人、ない人、エトセトラ、エトセトラ。
    みんなそれぞれ、大なり小なり特徴のある話し方をしているのです。
    発音ミクさんも、「VOCALOIDっぽいしゃべり方」という特徴があるだけなのです。
    シンカリオンの人たちは、それを、発音ミクさんの個性として、当たり前に
    受け入れているのだと、私は思いました。

    本題に戻りまして。私はVOICEROID、CeVIOのみんなに対しても
    そういう風に思っています。つまり、神調声でない、みんなの元々の声や
    しゃべり方を、修正すべきもの(あえて強い言葉を使うなら恥ずべきもの)としては
    扱わないということです。
    だってそうでしょう。合成音声は人間の声ではありません。
    生身の人間の声と違うのが当然です。
    みんなにはそのまんまで、みんならしい話し方というものがあるのです。
    たとえばゆかりさんは落ち着いた声で、解説や説明が得意なVOICEROIDです。
    ずん子さんはいつもにこやかに笑っている声が素敵です。神にならなくても、
    みんなはそれぞれ輝くものを持っているのです。私はそれを大事にしたい。

    ですが、そのまんまのみんなを大事にするということは、
    別に何も調声作業をしなくていいという意味ではないです。
    動画という人前に出るんですから、寝癖を直して、パジャマを着替えて、
    最低限きちんとした格好にはなるものです。言い換えれば、それくらいのことさえ
    出来ていれば、私は調声にオッケーを出します。

    最後になりますが、別に私は神調声を否定しているわけではありません。
    そこを目指したい人は目指せばいいし、実際私もそういう調声をほかの方の動画で聞けば
    「すごいなあ、手間かかってるんだろうなあ」と感心します。

    ただ私は、たった一言の調声に30分を費やすなら、その時間で動画用の絵を描いたり、
    原稿を書く方が生産的であると思っています。
    動画制作を続ける中でそう思うようになりました。

    今回の記事は、そういう、何に重きを置くかは人によって違うという、ありふれた結論の
    記事です。ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
  • 私がCeVIOを導入したワケ

    2020-11-07 20:502
    今回は私がCeVIOを使い始めた理由を書きます。

    最初のきっかけはこの動画でした。


    正確には、この動画についたコメントです。

    「まさかのカラオケ」

    そう、このコメントです。

    当時私は、バンドのコーナーをインストゥルメンタル(人の声を用いない楽器のみの音楽)で進めようと思っていました。
    しかし、上記のコメントをいただいたことで、「バンドには声があったほうが良いのか」と
    思うようになりました。

    「確かゆかりさんはVOCALOIDでもあったはずだ」

    さっそく私はバンドのボーカルのため、VOCALOIDの導入方法を調べました。
    3日ほど、念入りに調べました。そしてこう結論しました。

    「私の環境でボカロは無理だ」

    容量とか、ソフトの値段とか、最低限必要な機材とか、そうしたあれこれが私には
    無理だったのです。頭を抱えました。視聴者あってこその動画なのだし、
    できる限り皆さんには楽しんでもらいたい。しかしそれを叶えられない。
    さあどうしましょう。そこで思い出しました。

    「そういえばCeVIOってソフトがあったな」

    確かそのソフトは歌も歌えたはず。調べてみる価値はある。そうして私は体験版を
    ダウンロード。私のPCでも無理なく動くことを確認し、購入を決めたのでした。

    さて。そういうわけで私は無事にCeVIOを導入、動画も投稿しました。


    なぜ「カノン」を選んだかと言えば、まず知名度が抜群です。曲の完成度も高いです。
    それに、楽譜見ながらをソングトラックに写していけば基本操作の練習にもなります。
    しかも、実質全体の1/3を仕上げれば完成する(作業量が少なく済む)わけですから。
    なのでこの曲を選んだのです。こういう、合成音声で「カノン」を歌うのは、
    定番のネタだと思っていたのですが、意外とCeVIOではやっている人がいませんでした。
    そういうのもあって、私がCeVIOカノンの最初の一人になりました。
    話題がそれるので「カノン」のことはここまでにしておきましょう。

    なにはともあれ、あのコメントがなければ私はCeVIOを導入なんてしていなかったでしょう。
    していたとしても、もっと遅いタイミングになったはずです。
    なので、「まさかのカラオケ」とコメントしてくださった方、どこのどなたかは
    存じませんが、私にきっかけをくれてありがとうございました。

    ちなみに。CeVIO AIは出たら買います。きりたんとゆかりさんのソングボイスも、
    出たら買います。楽しみです。