書(や): 先週のWIN5は6-1-1-2-5番人気で決着して150万8530円の払戻金。小渕さんは中山9Rのアルマエルナトが外れて惜しくもWIN4でした。振り返っていただけますか?




渕:中山の馬場は本当に難しいですね。Bコースに替わった先週はややインが有利な傾向で、中山9Rは先行勢も少なかったため、前に行く数頭の勝負とみていましたが、思惑通り前半が遅かったわりに先行勢がゴール前でパタッと止まり、アルマエルナトの強襲が炸裂。上がりが33秒5をマークしているので時計の掛かる馬場ではなかったのに、スローペースの1200m戦で大外強襲が決まるとはなかなか見られないパターンです。走破時計が遅いことから、かなりレベルの低い一戦だったことが、この結果を招いた要因でしょうが、掴みどころがないだけに今の中山はあまりトラックバイアスを気にしすぎない方がいいかも知れません




秘書(や):先週は全体的に堅そうなレースが多いとおっしゃっていましたが、唯一波乱含みと言っていた中山11Rが中波乱。このあたりはさすがですね。






小渕:力差の拮抗した組み合わせのハンデ戦で、枠やコース取りが明暗を分ける中山マイル。そりゃあ波乱含みなのは当然でしょう。キャンベルジュニアが慣れない逃げる形となり、ダッシングブレイズがスタートで躓く不利もあり、人気どころが自分の競馬が出来ない中、マジックタイムがいつもより前めの位置を取れて内が開く幸運も手伝って快勝。デキのいい馬というのは、脚質に捉われてはいけませんし、いろいろと事がうまく運ぶものですね。


秘書(や):今週からは福島が開幕。あとは中山が7週目で阪神も7週目です。どんなところに注意が必要でしょうか?オススメの1頭なども挙げて頂けると嬉しいのですが…。






小渕:先週からBコースに替わった中山と阪神はどちらもまだ馬場が良くて時計は速め。ややインが有利な印象ですが、展開次第ではどうにでも転ぶ、トラックバイアスの少ない馬場のように思います。福島は開幕週でかなり馬場がいいようで、圧倒的に内と前が有利な状況ですね。阪神メインの桜花賞はメジャーエンブレムが断然人気になっていますが、フケの心配があるこの時期は間隔を開けるとあまり良くない可能性があり、ジュエラーの破壊力に期待したいですね。チューリップ賞組がとにかく強いのがこのレース。過去の傾向はいろいろと理由があるものです。






秘書(や):おっとそこまで。今週のWIN5も小渕さんの意見を参考にしたいところですね。週末のWIN5予想は『競馬道OnLine 小渕高慶の「本日の3番勝負+WIN5』で! 



小渕高慶(おぶち たかよし)プロフィール

業界を牽引する専門紙・競馬ブック紙上にて年間回収率1位の座にも輝いた経験もある元トラックマン。現在もトレセンに身を置き調教師や騎手、馬主などと深い交流を持つレーシングアドバイザーとして活動。
一方でトラックバイアスや関係者の事情を考慮した独自の予想を展開する現役の予想家でもある。あわや3週連続WIN5的中(14R連続的中まで)や3連単100万オーバーなどの派手な当たりは机上の予想ではなかなか辿り着けない芸当。能力分析と現場の事情が融合した他では聞けない深みのある予想は必見である。