小渕:条件戦の前半は堅くて、荒れるならオープンクラスの後半3つ…というセオリー通りの狙いだったのですが、函館11Rは結果的にレッドレイヴンの力がちょっと抜けていましたし、中京11Rは思ったよりレッドファルクスが人気してましたね。福島11Rはもう一度やればまた違った結果になってそうなレースでしたが、発馬難があってあれほどイレ込んでいたゼーヴィントがあんなに完璧なレース運びを見せるとは…。そもそもゼーヴィントが1番人気になっていたのも驚きですしね。9番人気のダイワドレッサーが接戦からアタマ抜けて2着と、やはり波乱含みだったことを示していましたし、狙いは悪くなかったけど運がなかったように思います。
秘書(や):中京10Rはスローペース濃厚とおっしゃっておきながら、前残りの決着でハズレていましたが、そのあたりはどうお考えだったのでしょうか?
小渕:お恥ずかしい限りです。1000万下クラスに準オープンやオープンで活躍した降級馬がいて、直線の長い中京なら多少展開が不向きでも何とかするかと見込んでいたのですが、マイル戦で1000m通過が1分00秒8という超スローとなり、逃げた馬でも上がり3ハロンが33秒9をマークする完全な前残りの展開。開幕週で芝を張り替えていた中京は、強烈なトラックバイアスがかかっていたので、どうにもならなかったですね。前日の土曜日もメインレースは芝のマイル戦だったのですが、同様に逃げ切りが決まっており、開幕週の中京のトラックバイアスの加減をもっと吟味するべきでした。
秘書(や):今週は福島と中京が2週目。函館が4週目となります。どんなところに注意が必要でしょうか?オススメの1頭なども挙げて頂けると嬉しいのですが…。
小渕:福島と中京は仮柵の移動はありませんが、土曜日が雨の中での競馬で馬場の悪化が進んでいます。特に中京は雨が降ると馬場の傷みが激しいのは有名で、土曜日もすでに外が伸びる競馬が目につきますね。函館は今週までがAコース。4週目とは言っても極端にインが伸びないというような傾向は見られず、トラックバイアスの少ない状態と言えるのではないでしょうか。今週はプロキオンSが堅そうなので、配当アップのカギは七夕賞。高齢馬と外枠が不利という傾向を踏まえると案外絞れてきますが、中でも充実ぶり目立つルミナスウォリアーと今回は内目の枠を引けたヤマニンボワラクテが注目です。
秘書(や):おっとそこまで。今週のWIN5も小渕さんの意見を参考にしたいところですね。週末のWIN5予想は『競馬道OnLine 小渕高慶の「本日の3番勝負+WIN5』で!
小渕高慶(おぶち たかよし)プロフィール
業界を牽引する専門紙・競馬ブック紙上にて年間回収率1位の座にも輝いた経験もある元トラックマン。現在もトレセンに身を置き調教師や騎手、馬主などと深い交流を持つレーシングアドバイザーとして活動。
一方でトラックバイアスや関係者の事情を考慮した独自の予想を展開する現役の予想家でもある。あわや3週連続WIN5的中(14R連続的中まで)や3連単100万オーバーなどの派手な当たりは机上の予想ではなかなか辿り着けない芸当。能力分析と現場の事情が融合した他では聞けない深みのある予想は必見である。