小渕:東京と京都はほとんど堅い決着なので、先週はある程度絞って勝負しなければと思っていたのですが、それが裏目になってしまいましたね。京都10Rは内回りの1200m戦で、その前の週までの馬場傾向を踏まえると、後ろから差し切るのは難しいと考えていました。ところが先週はかなり差しが利く馬場に変わってきていて、流れが速かったこともあってフミノムーンの大外一気が炸裂。買い目を絞るとなると、馬場傾向や展開から1着までは難しそうな馬は消してしまいがちで、力は認めつつも…というのが正直なところです。
秘書(や):新潟の11Rについてはどうでしたか?
小渕:ローカル開催の新潟は一般的には波乱含みと考えるのが妥当ですが、スピードの絶対値で決まりやすいダートの短距離戦で、ドリームドルチェとショコラブランの力が一枚抜けていると考えていたので、ここは本命サイドの決着と思っていたんですけどね。この2頭が2着3着ですから、概ね間違ってはなかったですが、勝ちを意識した人気2頭が互いに牽制しているところを、スウィープアウェイにうまく狙われてしまう形。こういった展開のあやが起きやすいのがローカル開催らしさといったところでしょうか。
秘書(や):今週は引き続き東京と京都と新潟での開催。どんなところに注意が必要でしょうか?オススメの1頭なども挙げて頂けると嬉しいのですが…。
小渕:今週から東京は仮柵が移動してBコースに替わります。金曜にかなり雨が降ったので、まだ馬場傾向がどうなるか微妙でもありますが、開催が進んで馬場が締まり、Bコース替わりでインが有利になってくる可能性も十分あるので注意が必要です。京都はコース替わりはありませんが、先週あたりから外が伸びてくるようになった印象がありますね。新潟はだいぶ馬場が荒れてきましたが、馬場が硬く時計は落ちてきていません。今週の対象レースは千直なので、持ち時計のある外枠の馬が有力です。天皇賞秋は馬場傾向が掴めるまでなんとも言えないところがありますが、上積みが最も大きいであろうステファノスに注目しています。
秘書(や):おっとそこまで。今週のWIN5も小渕さんの意見を参考にしたいところですね。週末のWIN5予想は『競馬道OnLine 小渕高慶の「本日の3番勝負+WIN5』で!
小渕高慶(おぶち たかよし)プロフィール
業界を牽引する専門紙・競馬ブック紙上にて年間回収率1位の座にも輝いた経験もある元トラックマン。現在もトレセンに身を置き調教師や騎手、馬主などと深い交流を持つレーシングアドバイザーとして活動。
一方でトラックバイアスや関係者の事情を考慮した独自の予想を展開する現役の予想家でもある。あわや3週連続WIN5的中(14R連続的中まで)や3連単100万オーバーなどの派手な当たりは机上の予想ではなかなか辿り着けない芸当。能力分析と現場の事情が融合した他では聞けない深みのある予想は必見である。